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Mayuno's MEMENTO MORI

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たまーに更新する、繭乃の死生観と色々
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#エッセイ

とある絵描きと私が見た海

とある絵描きと私が見た海

「繭乃にはこの海、何色に見えるの?」

今から約2年程前の春の終わり。
私は傷心しきっていた。
全てを一度ゼロに戻したくて、バイトもほぼ行かず、活動という活動もせず、自分に絡みついていたしがらみというしがらみをすっかり無くした。
新たな自分に成るべく、それまで嫌っていた自己啓発本なんかも読んでみたりするのに「どうせ変われやしない」とフラフラと歩いた渋谷でわざわざ声をかけられては、面白そうだと感じる

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私を「私」たらしめるもの

私を「私」たらしめるもの

「私」というものを作っているもの。
お砂糖とスパイスだなんて、ファンシーなものでは出来ていない。もっとドロドロとしたもので出来ている。一言で言い表せと言われると分からないが、混ざりに混ざりすぎて綺麗なものとは言えないのは確かだ。きっとそれはみんなそうなのだと思う。一言で言い表せる人なんて居ないように。

私を「私」たらしめるもの。
強いて言うなれば"苦悩"ではなかろうか。
そう思う所以を語るには少

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脳死した思考

脳死した思考

今世間にブームを起こしているTikTokにYouTube、他動画サービスの数々。
電車内や道ゆく人が視線を上げて移り変わる景色を楽しみながら歩を進めているところを見かけることはほぼ無いに等しいほど、私たち現代人にとってSNSや動画コンテンツというものは親密なものになっている。

かく言う私もYouTubeは昔から好きで、ゲーム実況やアーティストのMV、YouTuberチャンネルを楽しんできている。

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「母なる海」と言われる意味を考えてみた。

「母なる海」と言われる意味を考えてみた。

海。
地球の大規模を占める大いなる海。
恩恵に預かりし海。
私たちが汚染してきた海。
脅威には太刀打ち出来ない海。
未知の世界、海。

突然だが、「あなたは山派か?海派か?」
と問われたらどちらを選ぶだろうか。
無論、私は海派なのだが。

幼い頃から海との触れ合いが多かった。
祖母の家が海のすぐ近くに在った。
海へ遊びに行くその度に、海との正しく安全な距離感を教えられる。
クラゲの出る時期には行か

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「一番好き」を仕事にするな

「一番好き」を仕事にするな

幼い頃から自分の"成りたい"を語るとこう言われ続けた。

一番好きなものを仕事にしてはいけない。それは逃げ道に残しておくのがベストだ。一番好きが一番嫌いになった時、それはもう凄まじく苦しい。

母は昔から洋裁がとても好きで、リリアンから始まり編み物・キルティング・ミシンと幅を広げ、専門学校に通い卒業してパターンナーになった。
母と買い物に出ると「これ可愛い形だなぁ〜」と言ってはお店に売っているもの

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煙草は自殺への一歩。

煙草は自殺への一歩。

道端に落ちているその吸殻は、切なくも環境汚染の素と言われ、それをどんな人がどんな想いで口にしていたかなんて誰も想像しない。
煙の行き先が分からないように、喫煙者というものは己の行き先の見えぬ人間の集まり、と言っても過言ではないかも知れない。喫煙所に溜まる人々を見て少なくとも私はそう思う。

私は煙草が大嫌いだ。今も、これからも。
それなのに最近、時たまに吸う。
とは言っても過去にも吸っていた時期は

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2020.7.18

2020.7.18

最近悲しいニュースが多い。
自殺を選ぶなんて、どれだけ辛く苦しかったことだろう。

私はモデル活動や小説の執筆をしているが誰かに勇気やパワーを与える人間にはなれていない。そう思っている。
「共に強く生きよう!」
そう言える強さは私は持ち合わせていない。
私がそれだけ余力のある人間ではないからだ。
だけど、私は誰かが落ち込んだ時に寄り添えるような人間でありたい。
「大丈夫だよ」と声をかけられる人間で

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