くるぶしがない!!

毎日見ているとわからないもんですが、ふとしたとき、鏡に映る妊娠前とは随分違う自分の身体のフォルムに衝撃を受けることも多くなってきます。徐々にせり出してくるおなかは言わずもがな、身体のいろんな部分が変化していくのです。

おなか同様大きくなってくると言われているのがおっぱい。なんとなく、たっぷり大きくなったほうがおっぱいの出が良さそうな感じがしていたのですが、思ったより大きくなりませんでした。おまけに、「後期に入って乳首きゅっとするとおっぱいぴゅーーって出るで!」と母から聞いていたものの、全然ぴゅーっと出ない。乳首の先に乳白色のカスがつくようになって、ぎゅっと押すとじわーっと出てこなくもないけれど、ぴゅーーってほどには出なかったので、私、あんまりおっぱい出ないかもしれない、と思っておりました。そんな状態だったので母乳に関しては不安があったのですが、もう一つ、おっぱいについて気がかりだったことがありました。川上未映子の本で読んで爆笑しながらも「え、マジで」とびくついていた、乳輪の変色について。保健体育の授業で、妊娠すると乳輪が黒くなることは知識として持ってはいたのですが、未映子によるとその色ったら「液晶テレビの真っ黒画面」ほどの黒だそうで。人間の身体がそんな黒くなるのだろうか、しかも乳輪が!と恐れおののいていたのですが、これも思ったほどそんな風にはならなくて。ちょっと色も濃くなったし、乳輪自体が少し大きくぽってりとなり、対男性ではなく対赤子仕様になったことは一目瞭然。液晶画面の黒にはならずにすんでほっとしました。

がしかし、別の部分が黒くなることに。それは、おなか。おなかといってもおへそを縦断するライン、いわゆる正中線というやつです。ぽんぽこに丸くふくれたおなかを縦に黒い線が走り、しかも、毛深くなるという・・・。黒くなるのはまぁ仕方ないとして、毛深くなってしまった自分のおなかを見るとなんだか人間も動物なんだな、と改めて思い知らされたり。子を身籠もるってこういうことなのね、本能ってすごい、と妙に感心。ただ、大袈裟に思われるかもしれませんが、今まで毛が生えなかったところに生えるというのは、女子的に結構来るものがありました。なにが来るのかと聞かれても上手く説明できないのですけれどね。剃ってしまおうかとも思ったのですが、お医者さんには「産んだら消えるから剃らなくていい」と言われたし、妊娠中はお肌も敏感になっているため、カミソリ負けするのも怖かったので、期間限定のことだと言い聞かせ我慢しました。ところで、近頃よく見かけるマタニティフォト。あれ、毛とか正中線とかまったくないキレイなおなかばかりなんですが、なんなんですかね。加工してるんでしょうか。こんなにおなかが汚い妊婦は私だけなのだろうかと泣きたくなってしまうから、加工してるのであれば、コピーライトより目立つようにその旨記して欲しいもんです。

そしてそして、おなか以外の変化で意外に困ったのが足のむくみ。脚がむくむのは美観と自意識とちょっとの痛みの問題ですが、足のむくみはいつもの靴が入らないという生活に支障が出るレベルの問題なのです。いつも履いていたパンプスはきつくて歩けない。足先が冷えるのは避けたかったので、夏場でしたがサンダルは履かず、スニーカーの出番が多くなりました。臨月に入る頃には足も脚もパンパン。メディキュットも意味をなしていない。挙げ句の果てにはくるぶしが見当たらない。もともと存在感はそんなに強くなかったけれど、ここまでシャイな感じじゃなかったはず・・・。ここらへんにいたよね?と思い返しながら、夜な夜なお風呂でマッサージをするのでした。

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