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アラフォー夫が大学生になっちゃった!子持ち同級生夫婦のライフシフト序章【同志募る】

「ライフシフトを地で行っているご夫婦ですね。マイナーチェンジはあっても、ここまで大胆に舵を切るのはなかなか」と、我が家のライフプラン作成をお願いしたフィナンシャルプランナーさん。累計500余りの家計診断をしてきた彼女の口から飛び出したのだから、よっぽどレアなのだ。

人生100年時代を見据えて、数十年単位で新しいスキルを身に付けながら仕事や職場を変えていく生き方は、リンダ・グラットンさんの著書『LIFE SHIFT』で有名になった。リスキリング、学び直し、リカレント教育などが言われる日本にあっても、まだ一般的とは言いにくい。

そんな中、私たちは踏み出さざるを得なかった。

夫がイギリスの大学にオンライン留学へ

37歳の同級生夫婦である私たちは2022年から家族の在り方ががらりと変わった。夫は1月で勤めていた会社を退職、2月~ロンドン大学LSEにオンライン留学している。約20年ぶりに大学生に戻った。妻である私は、2019年に令和ベビーである第一子を出産し、コロナ禍の2020年にフルタイムで仕事復帰した。子どもは0歳児から保育園に入り、今年の4月に2歳児クラスに進級し、もう立派に3年目だ。

今は、妻である私の収入で家計をやり繰りしている。期間は2024年8月までの2年半の予定だ。社会人になってからの勉学では、大学院や専門学校なら最短半年や1年のコースもある中において、正直、長い方だろう。

37歳で大学生(大学院やMBAではない)、なぜ必要だったのか?

それは2年前の職種転換にさかのぼる。夫は商社マンだったが、国際関係の戦略を考えるシンクタンクに転職した。希望して何とか得た職種だった。某大手テレビ局や有名雑誌に取材される戦略シミュレーションの企画・運営に携わるなどしたが、仕事の幅を広げ、ステップアップを望むには「勉強が足りない」と自覚することになる。日々学術業界の方々と接しているだけに。

夫は政治経済系の学部を出て、海外スポーツ情報のメディアに勤め、一時期、SEを経て、商社マンという経歴だった。英語、貿易、海外出張、途上国支援の縁はあったが、国際関係のど真ん中の実務経験や専門知識はまるっきり抜けていた。ただもともと好きなのだ、この分野が。20代の頃、公務員試験でその思いをぶつけて夢砕かれており、自分の子どもができて父親として、働く重みを感じたからこそ、自分の納得いくフィールドで立ち回りたいと思うようになったのだろう。事実、商社マンから国際関係系のシンクタンクに転じたのは、出産後だ。

目の前の家族がハッピーであるため

ここまで読んで、あなたは何を感じるだろう?大変な人を選んだわね、と同情するだろうか?夢を追うパートナーを応援するなんて美しい、と思うだろうか?

第一子は34歳だった。第二子も思い描いていたため、大学進学の申し出は葛藤した。なぜなら、夫が学生のうちは収入が自分のみになる。産休・育休で収入が減ったり途絶えたりするのは痛い。ただ、まだ生まれてきていない子を優先して、目の前の家族が日々悶々としながら会社に行き、浮かない顔をして過ごしているのは嫌だった。まずは私たち3人家族が皆、ハッピーでいることが優先だと思ったのだ。「勉強し直さないと、ステップアップできない。他に道がない」と言われたら、その道を応援せざるを得ない。

そんなわけで、私たち家族のライフシフトがスタートを切った。まだ3ヶ月だが、既にそれなりに戸惑いや発見がある。それに…ここまでクールに(?)淡々と書いてきたが、やっぱり不安は大きい。本当にやっていけるだろうか、選んだ道は間違いがなかっただろうか―と。なので、仲間が欲しい。私たち家族みたいな生き方を選んだ人がいるならば、情報交換出来たら嬉しいし、励まし合えたらありがたい。

これからの日本で、お金にすごく余裕があるわけではない、一般の家庭で、私たちのような選択をする家族が増えるかもしれない。その時、どなたかの参考になれば、そして、励まし合える同志と出会えたら---。そんな思いで、私たち家族のライフシフトの経験と学び(時には愚痴も?)を記録として残していきたい。

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