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脳科学×視覚芸術/脳は美をどう感じるか?アートの脳科学

静止した世界である絵画に動きを感じるのは何故なのだろうか。美術を鑑賞する時、人の脳はどのような変化が起きるのか。アートによって生じる対話とは何か。
今回は脳科学からアートを分析について調べてみました。

p54
「絵画に描き出されたのは静止した世界のはずだが、その中に動きを感じるのは、脳の中にものの動きの処理に関わる部分があり、その部分を働かせようとする画家の意図がもたらしたものなのだ。

では美術作品を鑑賞する人は絵をどう見るのか。脳は明暗の違いから輪郭線や方位を見つけ出し、色の波長や動きの方向を分析する。

さらに形や顔や場所といった、人が普段生きていく上で重要な情報に注意を払う。

美術作品は、すでに画家によって十分に圧縮され(抽象化され)た情報であり、

それを鑑賞する人は情報を解凍してその中にリアリティやドラマを見出す。

そのような画像を用いた対話がアート/美術のコミュニケーションの実態なのだ。

優れた芸術家は優れた神経科学者なのだという。

この言葉が含意するのは、芸術家は無意識のうちに、鑑賞する人の脳の働きをより高めるような表現をしていたということだ。

【脳は美をどう感じるか ーアートの脳科学 】川畑秀明氏 p54より一部引用

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