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自己啓発本を100冊以上読んで発見した法則

1週間で、自己啓発本を40冊くらい斜め読みした。

自己啓発本を読むのは、別に初めてではない。

中学1年生の頃、大ベストセラーになった「小さいことでくよくよするな」を読んで洗礼を浴びる。

90年代の「an・an」は、今よりも自己啓発色が強く、女子中学生の私を洗脳するなんて意図も容易いほど、よくできた内容だった。

ー自分を好きになる方法
ー夢を叶える方法
ー恋愛がうまくいく方法

好きな人もいないし、夢も目標も特になかったけれど、
それを読むだけで自分が素晴らしい人間になれた気がして、
自己啓発沼にズブズブと入っていった。

大学3年生になって「絶対内定」という「引き寄せの法則」を就活に落とし込んだ内容の400ページくらいある鈍器本をバイブルにし、
時には硬い枕として昼寝をしながら、
勝間和代先生に心の中で弟子入りするような
自己啓発増し増しのイタイ就活生に育った。

ラーメンでいうなら、にんにくもラー油もネギもチャーシューもてんこ盛り状態である。

それなのに「絶対内定」できなかったが、就職口は「引き寄せた」ので、20代はなんとか食うに困らず仕事にありついた。

今度は、婚活中に前職の同僚から「ザ・シークレット」を、別の友人からは、ぐっどうぃる博士の「恋愛マトリクス」を紹介され、
100回くらい熟読するほど熱心な信者となり、子育てに向きそうな安定した職場と、文句のつけようがない結婚相手を見つけることに成功。


つまり、筋金入りの自己啓発女であり、
自己啓発によって人生を支えられ、
ライフステージが変化するたびにその効力を発揮して恩恵を受けてきた。


ここまで私を魅了する自己啓発本とは、なんなのか。

ーかわいいまんまで、お金持ち♡
ーがんばらないのに年商1億円になった私の秘密
ー魂の声に耳を傾ければありのまんまで人生思い通り
ー風の時代に必要なのはワクワクすること

みたいなタイトルの本が、彼女の部屋の本棚に飾ってあったら、
人生を添い遂げるには身に余る、と彼氏が退散する効果がある。
もし、別れたいけど踏ん切りがつかない人は、この方法を試してみると良い。

男は、自分の器以上の幸せを女に提供できないと察知したら、
勝手にリングを降りてくれるはずだ。

そのくらい、このジャンルの書籍がもつエネルギーは、破壊力がある。

遠慮することを遠慮する、清々しいほどのスタンス。
1mmでも高みを目指す向上心。
可能性。その甘美で心を震えさせるコトバ。
人間の本能を目覚めさせる欲望を言語化してくれる先人たち。


私はいつも思う。

「・・・で、あなたたちは、誰なんですか?」

と。

disりたいわけじゃなく、何をしている誰なんだろうと気になって、
自己啓発本を立ち読みしたり、購入したり、してみるのだが、
ぜんぜん、わからないのだ。

かなり不思議な現象だと思う。

ー著者がどういう人生を歩んできたから、こうなった。
(死にかけた、借金1億円かかえた、時給800円のパート主婦・・・など)

は、書かれているけれど、

ー著者が今なにをしている、誰なのか。

は、もやっとしている。

何かに似ている。
そうだ、まるで、マジシャンだ。

イリュージョンの演出が派手になるほど、
観客は
マジックをしている人間が誰だろうが関係ない! 
という気持ちにさせられる。

何度も書くが、disりたいわけではない。ただの考察である。

種明かしはしない。

これが、自己啓発本のセオリーなのではないか。
100冊以上の自己啓発本を読んで見つけたのは、次のことだ。

・ワクワク(もしくはトキメク)することをする
 →わからない人は、とりあえず素敵なカフェに行け、買い物しまくれ etc.

・ワクワクすることを複数、自覚できたらそれをやり続ける
 →続けられなかったら、”それは本当の才能ではない”から、やり直し


つまり、「行動」を促すための説得が、いろんな書き手によって、
いろんな論調によって、いろんな文章で、書かれている。

それが、自己啓発本なのだ。


どう説得するか。これこそ、著者の腕の見せ所であり、芸術の領域だ。

そしてさらに気がついたのは、「昔話」と原型が同じだということ。

試しに「桃太郎版・引き寄せの法則」を考えてみよう。

子供のいない老夫婦が「子供が欲しい」と願っていたら、ある日川から子供を”引き寄せた”。

老夫婦の生活を脅かす鬼をその子供が勝手に退治してきてくれて、
金貨を持って帰ってきたから、「幸せになりたい」と願っていたら”引き寄せた”

■「白雪姫版・風の時代の生き方」は、どうか?

明るくて美しい白雪姫だが、自分の”本当の美しさなど”に気づいておらず、山奥でひっそり暮らしていたら、
七人の小人という”仲間”が世話をしてくれ、
自分の美しさや才能を封じ込めようとして毒りんごを食べちゃうけど、
風の時代の”ワクワク”が、通りがかりの王子を突き動かし、
白雪姫を見出して生き返らせ、目が覚めたら王女(=ありのままの自分)になった。


しつこいようだが、もう一度書く。

disりたいわけではない。


私は、自己啓発の魅力について考えているし、できればみんなに読んで欲しいとすら思っている。

ただ、気がついたことを書いていたら、disってるっぽくなっているだけだ。


自己啓発本によって、人生を変えられる人と変えられない人の違いについて、法則を見つけたので、それは明日書くことにする。







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