はっとりさんみたいな男が理想
マカロニえんぴつの「二人ぼっちの夜」が、すごくいい!
このバンドは名曲が多すぎて埋もれがちだけど、
タイアップ曲やライブでの定番曲以外にもたくさん素敵な曲がある。
「二人ぼっちの夜」の他にも、
「幸せやそれに似たもの」
「働く女」
「夜と朝のあいだ」
「ルート16」
「two much pain」
バラードもあれば、ジャズ調の曲もあって、
はっとりさんの歌声が際立っているところもオススメである。
「働く女」は前回のツアーでもやっていたけど、
他の曲はまだライブで見たことがないので、
ぜひともやってほしい。生演奏で見たい!!
古参のマカロッカーなら生で見たことがあるだろうから、やっぱりデビュー時から追っかけられると幸福度の享受度合いに差がつく。
私は、はっとりさんの声が本当に本当に好きで、
音楽も大好きだけど、イヤホンで聴く時は息づかいまで耳を澄まして聴いている。
ボイトレの練習的にも、どこまで息を伸ばすか、切るのか、強弱はどう使い分けるのか? を聴き込むのは大事な作業だと教わった。
吐く息にも意識を向け、歌声を聞く。
息を吸う、瞬間の呼吸音。
キーが高いところを歌う際に、ちょっと力が入って苦しそうに絞るのに伸びやかに音程が上がって声量が伸びていく途中の、だんだんと力強くなる歌声をジッと聴いてると、どうなるか。
めっちゃくちゃときめく!!!
自分でも引くレベルで胸がドキドキする。
やばい、好き😊
しか考えられない。
しかも、Air Padsで聴くと音響がよすぎて、はっとりさんの声が耳元でクリアに聴こえて、
私のツボ声が脳天にぶっ刺さるのだ。
そのたびに、「やべぇ〜!あぁっっ、超いい声!!! すっごい好き!!!(メロメロ😍)」と、IQ2くらいのアホ具合でのたうちまわってる(心の中で)。
マカロニえんぴつを聴いて、胸キュンしてほくそえむアラフォー女。わりとキモイ。
その話をボイトレの先生に話したら爆笑された。
「や〜、ほんと、まよっこさんいいですねぇ!
めっちゃ好きなんですね〜、はっとりさん幸せだなぁ!」
オタクは基本的に「私のツボなど私にしかわからない……」などと思い込み、世界を敵に回して勝手に闇を抱えて心を閉ざしているのだが、このように不意に人から全力で受け止めてもらえると、突如として心をガバガバに開き、自分のツボを一方的にマシンガンのようにプレゼンし始める面倒くさい習性がある。
もちろん、これは私のことである。
上記のようなロック解除を経て、調子に乗ってさらにキモいエピソードを上塗りしていく。
「私が考えてること、わかってるんですよ! はっとりさんって!!
心が読めるのかな?ってくらい、私が感じてることをMCで言ってくれたり、
歌詞に書いてくれてるんです!
しかも本人が好きな曲と私が大好きな曲も同じなんです!!」
妄想に取り憑かれたアラフォーのまじでどうでもいい共通点を、都心部の狭小住宅のお手本かのような細長くて狭い定員2名がMAXの逃げ場のないレッスン室で披露されているにもかかわらず、23歳の先生(メンズ)は、優しく受け止めてくれる。
「もうたぶん、はっとりさん、まよっこさんの声が聞こえてるんですよ笑笑!」
オタクの扱いを熟知した若者の優しさに触れたいがために私はボイトレに通ってるのかな?と自問する。
しかも、指名で毎週同じ先生に習ってるので、
もはやホストクラブと変わらないのでは……?
レッスン代=若い男と話すための費用……。
そんな疑問すらあるけれど、忙しすぎて四ヶ月お休みすることにしたので、しばらくその憩いの時間すら持てなくなる。
話は逸れたが、
「二人ぼっちの夜」に感情が揺り動かされて、
うっかり泣いてしまいそうになった。
はっとりさんがマカロニえんぴつの写真集で、マカロニえんぴつのなかで好きな曲としてこの曲を選んでいた。
「前は『メレンゲ』だったけど、今は、
こんなにネガティブな歌詞の曲はないから逆にいいかもって思う」みたいなこと答えているのを読んだ。
私もそれを読んだ時点では、「メレンゲ」が1番好きな曲だったので、一緒だ!とテンションが上がったけど、今は「愛の波」が一番になり、そしてこの曲を聴いたら同列一位に並ぶほどよかった。
はっとりさんみたいな男が、理想の男性像なのかもしれないと今さら気づいた。
人の心の機微をしっかり見ることができて、
それを言語化する才能もあって、
自分のことが好きだけど、
自分に自信がないところもあって、
それをユーモアにかえる力もあるし、
弱いところを意識的に人に見せることで
愛嬌のあるキャラにしてるところとか、
没頭する力もあるけど、
ものすごい客観的な視点ももってて、
だからこそ好きなことで成功して、
たくさんの人のこと幸せにできてて、
最高すぎる!!!!超いい男!!!!好き!
右脳と左脳のバランスが高いレベルで取れてる人にものすごい憧れる。
自分の人生を振り返って考えてみると、
わりと自分にむちゃぶり要求してきたなと思う。
そんなん出来るの?!
え?私がやんの?!
みたいな高い目標掲げて調教しながらここまで来た。もともと問題解決するのが好きでやたら行動力もあるので、情報収集→仮説→行動&検証→修正→仮説→行動&検証を繰り返して必ず達成させるという、書きながらぐったりする人生を送ってきたが、
えっと……これって、男の成功の仕方じゃない?
と、最近すごくよく思うのだ。
いくら私が男になりたかったとはいえ、自分の性別は自認してる限りたぶん女なので、やり方を変えないとずっと拡大思考で一生こんな疲れる生き方が続いてしまう……。
まったく、この歌詞の通りだゼ!
また僕を好きになりたい、って本当にいい歌詞。
「また」ってのが、さらに良い。
私もまた私を好きになりたい。
好き、という感情から、
愛する、という状態へ変化させたい。
内省してダメなところをあげつらうことは、
これまでたくさんしてきた。
でも、自分のこと好き!って優しい目線で私を見たこと、全然なかった。
だから、過去に付き合ってきた元カレたちの気持ちをその当時、受け取りきってなかったんだと思う。
じゃあ、今私に向けて私のこと好き!
はっとりさんのこと好きなくらい好き!
ってなったら、めっちゃ幸せなんだろうなぁと思うようになってきた。
ここで、はっとりさんみたいな人と付き合いたい、とは思わないのが、私である。
むしろ、はっとりさんみたいな男を自分の中に取り込んで、定住させたい!
めっちゃ満たされるなぁ、それ。
私は理想がものすごく高い。
それを叶えるために頑張るけれど、
時々、方向性を間違えてしまう。
例えるなら、全く趣味じゃないプレゼントを彼氏から大量に贈られ続ける、みたいな感じである。
迷惑すぎる。
この場合、お前の目はどこについてるんだ!と男に言ってやることができるが、自分だといかんせん、気がつかない。
本当は要らないのに、
いると思い込んでるかもしれない。
欲しいのに、
欲しくないって思おうとしちゃってるのかもしれない。
欲しくないのに、
欲しがってるのかもしれない。
自分の本当の気持ちが、
余計なおせっかいと、
先回りのせいで、
見えなくなってるのかも、と思う。
また僕を好きになりたい。
生まれ変わったりする以外で。
また、好きになりたい。
最近、すごくそう思う。
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