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「世界の教育から日本の教育を考える」

1月27日(土)に第5回フルコミ会を行いました。
テーマは「世界の教育から日本の教育を考える」
前半は世界の教育を概観し、後半は日本の教育の方向性をみんなで考えました。今回のフルコミ会は、今までにも増して非常に深い議論となりました!参加者の皆様が熱く語り合う姿が本当に素敵でした。最後の報告は物凄く深いものです。ぜひ最後までお読みください^^

ちなみに参加者は、公立小・中の先生、管理職の先生、私立の中、高の先生、起業家、経営者、スクールカウンセラーと多種多様な皆様にご参加いただきました。

とてもざっくりとした結論で言えば、
「日本の教育はいいものがたくさんある。それを活かす環境ができれば、世界の教育にはないものがたくさんある。」
というものだったと理解しています。

世界の教育を概観するために、アンケートや本から引用した資料を用いました。その際、知っている度を
・住んでいた
・行って見てきた
・旅行で感じた
・聞いたことがある
に分けてアンケートを取りました。

ふと考えてみると、「〇〇の国に行った視察報告」や「〇〇の教育に学ぶ」などの研修などはありますが、世界をまるっと考えてみる研修はあまり見かけません。
なぜだろう、と思ったときに「そんなに知らないのに、海外のことを勝手に語れない・・・」といった謙遜が働くのではないかと思いました。

でも、冷静に考えると、私たち日本でさえ、全国の教育が同じだとは思いません。隣の学校さえ違うし、もっと言うなら隣の学級でさえ、結構違います。
なので、この会では一人一人の知っていることが貴重であり、感じたことが1つの事実だとして、安心してみんなが語られるようにしました。

会にご参加いただいた方以外にもアンケートにご協力いただきました。結果はこちらです。👇 なかなか貴重な資料かも…!!
※本は、武田緑さんの『読んで旅する、日本と世界の色とりどりの教育』2021から抜粋してまとめさせていただいています。

これも活用しつつ、それ以上にご参加の皆様の経験をもとに対話を進めていきました。前提として、その国全てのことを言っているわけではなく、それぞれの事情や背景、一部の出来事という前提でお読みください。

経験や知識から、世界について話します
皆さん、詳しい!!


前半は、世界の教育を概観し、意見を共有していきました。報告としては、

・アメリカで子どもたちがリラックスして過ごしているのがいいなと思った。心がリラックスしており、自分の欲求に気付きやすい。大学選ぶ頃には自分のやりたいことを自然に言うようになる。いつの間にか選んでいる。ふわふわ過ごす時間があったことがよかったのでは。

・アジアの稲作文化圏では、とにかく競争の雰囲気を感じた。フィンランドでは、国の施策が手厚い。だからこそ、個人がどうあるべきかが問われている側面もある。他国は自分の国をとても大切にしている。国家とか国旗の説明をできる。そこが日本と違う。それぞれのよさをミックスしていけば良いのでは。フィンランドは個々がばらばらで、みんなで1つのものを作ろうというときの弱さを現地の先生も悩んでいた。日本はどうしているか聞かれた。

まずは知ることが大切。日本は手厚くべったりしているところもあるが、アメリカはドライな一面もあった。個々合う合わないというのがあるのではないか。

このような共有した情報をもとに、

では日本の教育のよさ、課題は何か?そして、今後どうしていったらいいのか?


を考えました。

皆さん熱のある議論!!積極的に意見を言われていました。

現地3グループとオンライン1グループで考えていきました。各グループの報告はこちらです。

・日本にはベースがある。言語、計算能力があることが前提。言わなくても分かっていると感じているため、対話が逆に少なくなっているのではないか。対話がないまま日本も国際化がさらに進むと、同じ宗教や文化だけで固まってしまうのではないか。異文化異宗教でも交流できるように対話をベースに学校が入り口のコミュニティとなるとよい。コミュニティは閉じていても、学校はとびらが開いている状態。小学校のような場所を社会に別に作るのは無理。コミュニティのハブの入り口が学校になっていると幸せなのではないか。


・「バイサイクルプラン」※30分で生み出したプラン。すごい!
日本の言語の特性、対話して合意形成していく。外国語では違う意味が1つにまとめられてしまうが、日本語ではニュアンスが違う。日本語は感性優位であり、英語はロジック。イメージ的には日本語が空気法、海外は直球。特性を理解して教育に取り入れていく。どちらがいいというわけではなく、関わり合いながら循環していくようなスキルが必要。日本人は良さを良さとして認めていない部分もある。否定から入る国民性があり、肯定から入る国民性を育成していく必要があるのではないか。


・進路選択が早い。アメリカの小学校はのんびりと過ごすことで、自分の将来のことを自分で考える力をつけていくのが理想的だという話をした。勉強だけではなく、社会での協働性も大切。待つ教育が必要なのではないか。自分で自分のことを考えていく力を養う教育が大切。無駄の努力のススメや公私混同のススメにより、待つ力が養われていくのではないか。


・学校と社会の分断が起きているのではないか。昔よりは社会と学校の差も埋まってきているのではないか。効率よく学んだり、人間形成の基盤を作ったりという部分は担えているけれども、教師はブラック化しており、そこに課題がある。例えば名札の購入といった、小さなことからでもオンラインで教師の手を通さず変えるような工夫をするなど、教師にも余裕を生み出していくことが必要ではないか。

いやぁ、もうほんと、深い…!!!!!!
対話がここまでのものを生み出すのかと、感動しました。

しかし、ここで終わっては他人事!
フルコミ会の大事な部分である「では自分はどうするのか」ということで、
最後はみんなで円になって、フルコミ宣言を発表しました😊皆さんの宣言です✨

「大人や教師が人生を楽しむ姿を見せる!」

「専門家の話を提供するワークショップを先生の力になれるようやってみたい!」

「問い続けること」

「気軽にコミュニティを始める姿を見せびらかす!(簡単にできるぞ、というところを見せる)」

「まずは外国の教育についてインプット。そして子どもにアウトプットしていく!」

「曖昧な表現をへらす!」

「整理する、整える」

「自分らしいやり方でロジカル直球を投げる!」

「(子どもたちに)自分のことを自分で考える機会をつくる!」

「子どもたちのいろんないいところを見つける!」

「経営の民主化」

「名札のオンライン発注システムの開発で職員の現金取り扱い業務を無くすなど『小さなことからコツコツと』を進めていきます!」


どれも本気で考えた結果、自分事になっている素敵な宣言だと思います✨
いつもフルコミ会は楽しいですが、今回はまた神がかっていたように思いました!
楽しかった。

次回は最終回。
2月24日(土)です。
ご参加お待ちしております^^

【日時】
2024年2月24日(土) 14:30~17:00

【場所】
AIPCAFE
福岡県福岡市中央区舞鶴3丁目8−7 クレインビル 202号室
※場所が変更となっておりますので、ご確認ください。

【参加お申込み】
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現地参加の方はこちらから↓


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