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大人のホームステイ、あり?なし?

タイトルが若干ピンと来ないかもしれませんが、当時30歳。カナダ、トロントでのホームステイの経験は良かったのか、そうでもないのか、という話を、体験談に基づいてまとめていきます。

私は、ワーホリの最初の2カ月、ホームステイしました。留学などで渡航した際に、一般的に知られる選択肢としては、シェアハウス、ホテル、ゲストハウス、学生寮、そしてホームステイかと思います。私は、英語力アップカナダの文化を知れる人の家に訪れるのが基本的に好き、といった理由からこの滞在方法を選びました。この結論から述べると、物は試し。興味があるならやってみるといいかも、です。

ホームステイはビジネス

これ、あまり聞いたことが無いかもしれませんが、ホストファミリーと呼ばれる受け入れ先の家庭が”ホームステイ”を選ぶのには訳があります。まずそこから紐解いて行きたいと思います。

実は、ここトロント、世界各国の都市の中で家賃が高いということが有名です。このランキングによると16番目。(ただ日本の東京が10位にランクイン。そんなに高いんですね…)

また、欧米では3ベッドルーム2バスルームなどと呼ばれる、一つの一軒家やマンションの中に複数のシャワー&トイレ(ユニットバス)、場合に寄っては+バスタブが付いていることが殆どです。Shoe-box unitと呼ばれる、ワンルームや1Kのような比較的小さめのお部屋にはシャワーとトイレは1つのみ。

そんな中、都市部ではルームシェアといって、友達や兄弟、または同居人を募って共同生活を送っている人が沢山います。更に、近頃は人気のAirbnbというサービスを利用して、自宅を民泊施設として貸し出す人も。値段的には、ワンルームや1Kを借りるより、2Kを借りて折半した方が安いからなんです。

となると、留学生がわんさかやって来る、ここトロントで、ホストファミリーになる、という選択肢もアリですよね。トイレやシャワーを共有しなくていいとなると、ハードルがグッと下がるイメージもあります。

私を受け入れてくれた家族もトロントから少し離れた地域の一軒家に住んでいましたが、バスルームは二つありました。

そういう意味でも、都市部のホームステイで、ステラおばさんのようなファミリーに囲まれ楽しくホームステイを…という幻想はちょっと捨てたほうがいいかもしれません。勿論、確率としてステラおばさんに出会えるラッキーな人もいるかもしれません。

Diversityなトロントで受け入れ側も異文化感満載

カナダ、トロントは移民の街。様々な国や地域からやって来ていたり、インターナショナルなバックグラウンドを持つ人々が沢山住んでいます。私のホストマザーも東欧からの移民で、私の英語を「悪くない、私が来たばっかりの頃はもっと話せなかったよ」などと、体験談を元に、よく励ましてくれました。

そう、ここカナダではホストファミリーが必ずしも英語のネイティブスピーカーとは限らないのです。英語を学びにやって来る殆どの人には拍子抜けかもしれませんが、私の語学学校の友達の何人かも同じ体験をしていました。そして家族が作ってくれる料理も異国情緒溢れるものだったりします。

ハンバーガーを食べ続ける?ホームステイ先での食事

これは、日本出国時に、もっとも心配していた事の一つ。

食いしん坊代表として、口に合わない食事を2カ月食べ続けるという事は、かなりの苦痛であります。でも、心配は無用でした。ホストマザー(以下、マザー)の作ってくれる食事のほとんどはシチューハンバーガーパスタお店のピザステーキなど、日本人に馴染みのある食事ばかり。炊飯器があり、時々ご飯が食卓に並ぶこともありました。

さて、その食事を誰と食べるか…ですが、私はほとんど一人たまーに他のステイメイト、マザーと食べていました。というのもマザーの仕事が終わり帰宅するのが6時頃、私は遊びほうけていたので(図書館で勉強したりも、しました。たまに)帰宅時間は7時や8時。大抵、彼女は大きな鍋に山ほどの料理を、さらに冷蔵庫にも昨日までの残りの何かが保管されており、「勝手に食べてね」スタイルでした。食べ終わったら食器を自分で片づける&個人部屋に持ち込むのは禁止でした。

食事のルールとしては、21時までに帰らない、または夕飯がいらない時は準備や片づけがあるから早めに連絡してね、と言われていたくらいで、かなり楽ちん。

朝食はトーストやハム、シリアル、フルーツなど各自で用意。昼食は入っていないプランだったのですが、マザーが「別になんでも持って行っていいよ」と太っ腹!自分でサンドイッチを作ったり、昨晩の残りのパスタなんかを貰って学校にお弁当として持って行っていました。他の昼食代を払っているステイメイトたちには、彼女がサンドイッチなどを準備。

さて、私のお家はいたってザ☆洋食でしたが、学校で仲良くなったブラジル人のホームステイ先はフィリピン系一家でした。色々なものが出る、食べられないものもたまにある、と言っていました。ちなみにフィリピンの人たちもブラジルの人たち同様、家族をとても大事にし、パーティーなんかもよくする、とのこと。

私のお家ではパーティーは一度も行われませんでしたが、それはそれで良い…(ちょっと体験してみたかったけど)

ほかのシェアメイトは高校生!

私のホストファミリーは二人家族、母親と働き始めた息子。それから、私を除いて、常に5人ほどのホームステイメイトがいました。うち二人は2カ月の滞在中、数回鉢合わせた程度でしたが、他の人たちとは仲良くしていました。

そんなに沢山の人が住む家、さぞかし忙しないのだろう、とご想像されるかと思いますが、そのほとんどが高校生。時々一人が友達を連れて来たりもありましたが、こちらの学校はとにかく宿題が多い!こともあって、皆さん真面目にお勉強されていたので快適でした。

のほほ~んと暮らすのは、私一人。マザーも日中外に出て働かれていたので、一人でリビングでくつろいでいても、誰にも邪魔されない、といった具合でした。

ホストファミリーのペットの有無や、子どもの年齢他のステイメイトの有無、どのくらいファミリーと関わりたいかなど、エージェントによってはリクエストが可能です。

当たり外れがある?

これは、もうはっきり言って運だと思います。

夢のようなホストファミリーにあたって楽しくてしょうがない!宿題の手伝いまでしてくれる!数週間の予定だったが滞在を延長した!週末日帰り旅行や何かしらのイベントに家族みんなで出かけてた!帰国してからも交流が続いている、など素敵な体験談を聞く一方で、

ご飯を作ってくれない、ファミリーの子どもや近所の子のベビーシッターをやらされる、不衛生、など劣悪な環境も珍しくありません。

学校で出会った10代の日本人女性は、家族から食事がろくに与えられない、無視されがち、と私に打ち明けてくれました。全て両親が出費してくれているので問い合わせ先を自分は知らないが、親に心配をかけたくないから言いたくない、と躊躇。結果、新しいのステイ先に無事引っ越しましたが、お金を払っている以上、こちらも対価として、サービスを受ける権利があります。もし、何か不愉快な事がおきたら、身近な大人にすぐ相談すると良いでしょう。

お土産は持って行く?

これ、悩みました。私は、小さな箱に入った落雁和の砂糖菓子)を持って行きました。マザーはその場で開けて「わあ!綺麗!食べれるの?」と最高なリアクションを見せてくれましたが、その後、数日、キッチンに蓋開けたままの放置。食べる様子がなかったのでもったいないし自分で食べました。

お土産、手土産文化はこちらにはないし、和菓子は人によっては敷居が高すぎるかもしれません。

外国人が大好きなキットカット抹茶味は、こちらのスーパーで売られていたり、アイスクリームの抹茶味も意外に人気ですが

私のオススメとしては、気になるなら数百円程度で。もしかしたら、食べて貰えないかもしれない恐れありです。

洗濯は週に一回が基本

これ意外に知られていないかもしれません。ホームステイ先でお洗濯をしてもらえるのは、私調べだと、大体一週間に一回、週末にまとめて、が多いと思います。

私は下着などは自分で水洗いして個室内に干していましたが、汚れや湿気などを気にして嫌がるファミリーも多いそう。となると、一週間分のコーディネートが必要になって来ますよね。

ちなみに、ここトロントは冬が長くて寒いこともあり、外干し及び室内干しはせず、乾燥機で一気に乾かします。大体の家庭に洗濯機と乾燥機が備え付けられていて、アパートとかだと、地下に共有の有料洗濯所があったりします。

乾燥機をすでにお使いの方はご存じかとおもいますが、高温の為、衣服の縮みは免れません。あしからず。

私のマザーのやり方は、日曜日の朝までに、自分専用洗濯かごに汚れ物を入れ、洗濯室に運ぶ。彼女が洗濯から乾燥までしてくれるのを待って、夕方、かごに戻された洋服を各自取りに行く仕組みでした。

何カ月滞在するのがベスト?

これについては大変悩みました。ホームステイって安くはないんですよね。私としては、経験してみたいものの、「シェアハウスに移ってもっと現地人っぽい暮らしもしてみたい!」という夢があったので、一年の滞在予定のうち、ちょっとだけと決めました。

初めは一カ月と思っていたのですが、エージェントの方から「慣れていない外国暮らし、かつ最初の1,2週間は時差ボケに悩まされるかもしれない。また、シェアハウスに移る際に土地勘を付けておくにも二か月が妥当」とのアドバイスを頂き、実際そのようにして良かったと思います。

時差ボケ+地下鉄駅までの長めのバスで車酔いもあり、最初の数週間は体力的にバテバテ。そんな中、マザーによくしてもらい、彼女が所有するタワーマンション住人向けのプールに連れて行ってもらったり、休みの日には庭で一緒にブランチを食べたり、たった1カ月の滞在ではそんな関係性は築けなかったような。

土地勘については、もともと海外旅行が好きで、とにかく歩いて街を知る!という事を日課としているので、どうにでもなった気もします。

まとめ

最初に申し上げた通り、物は試し!やらなかったことを後悔するより、してみることに意味があるかと思います。

私のこの小さな意見があなたのお役にたてたら光栄です。

ちなみに…メキシコとブラジルからやって来たホームステイメイトたちと何度か遊びにも行きました。色々な思い出があるので、いつか書きたいと思います。

出典:





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