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真夜中にスマホが鳴った。 父からだった。 電話に出ると、砂嵐のようなノイズが聞こえるだけで…
それは新居に引っ越してきて半年ほど経った頃の話。 深夜、私がベッドで寝ていると、コトンと…
私が通っていた高校は二年に上がるとコース制になり、いくつかのコースを選択することになる。…
私は幼い頃、諸事情で兄と共に祖父母と団地で暮らしていた。 昭和の半ばに作られたというその…
俺にはりくたという幼稚園からの幼馴染がいる。 家も近所で親同士仲が良かったこともあって、…
役者を志し小さな劇団に所属したものの当然それだけでは食っていけず、流行りの出前配達員の仕…
離婚を期にシングルマザーとなった麗子は、高校生の娘(はるか)と五歳の息子(海翔)と実家で暮らしていたが、自身の勤務先やはるかの通う高校までの距離が遠く、年老いた両親に体力が有り余っている海翔の面倒を見てもらうことに引け目を感じはじめていた。 そんなある時、実家に訪れていた叔父に麗子はそれとなく相談を持ち掛けた。 すると後日、叔父の知り合いだという人物から郵送で大きな封筒が届いた。 中にはとある借家の資料と写真、そして契約書が入っていた。 その人物は送られてきた資料に載ってい
小学生の時、私にはりっちゃんとはなちゃんという仲良しの女の子がいて、よくそれぞれの家でお…
当時、私は小さなアパートで娘と二人慎ましくも幸せな日々を暮らしていました。 そこに至るま…
19時になると始まるグループ通話。 メンバーはいつも同じで、アイ・シオリ・ヤヨイ・私の4人。…
その日、夜遅くに帰宅していると、自宅のマンションの前で一台の救急車が止まっていて、 周囲…
俺は便利屋をやっていた。 始めたばかりの頃は依頼もまるでなかったが、コツコツとポスティン…
橋のすぐそばにあるスーパーで買い物を済ませて外に出ると、橋の方で学生服姿の女の子が何やら…
ある小雨の降る夜、傘を差しながら家路についていると、アパートの外階段の横に佇んでいる人影が見えた。 俺が住んでたアパートは駅から近くて便利なのだが、路地裏の袋小路のような場所にあって街灯もほとんどなく夜道はかなり暗い。 だから、例え知り合いが立っていても、かなり近づかなければその姿は見えなかった。 ようやくその人影の正体が見えてきた時、その姿はかなり怪しげだった。 体格からみて男のようだが、全身黒いライダースーツを着ていて、小雨まで降っている暗い夜にフルフェイスのヘルメ