1、妊娠に気がついた日―「骨盤が開く」という感覚―

1―1 腰の違和感

私は妊娠に気がついた瞬間を明確に覚えています。
それは、4月、新年度が始まる直前、
充実した春休みを終えて、
少しずついそいそと動き始める朝に来ました。

朝から何だか体がおかしい。
内科的に気分が悪いのでなく、
腰、特に骨盤あたりへの外科的な違和感。

痛みではなく、「何かが動いている」、という感覚でした。

さすったり、反ったりしても、しっくり来ない。

何だろう、この感覚、と思い、
楽になる体勢をゴソゴソ探っていました。


1−2 「骨盤がグワングワン開く」という感覚

色々な体勢を試しているうちに、
1つのしっくりくる体勢、
「これこれー気持ちいいー」
というストレッチに辿りつきました。
それは
あぐらをかき、両膝を開く姿勢。


足を開き、
両膝を床にゆっくり押す。
いつもはある程度のところで止まりますが、
今日はもっと深く押せる。
*イラストはヨガポーズですが^^;

深いどころか床にくっつくほど押せる。
いや、床を通り越し、180度を越えて、
もっと広がっていくような感覚。
もちろんこんな体勢はありえないけれど。

気持ちがいいんで、ゆっくりじっくり、
自分の体を確かめるように、
自信の「気持ちがいい」という感覚を丁寧に確認しながら、
ずんずんと膝を押していました。


どこまでも深く開いていく膝。

「何がこんなに気持ちがいいんだろう。」

「股関節が開いていくのが気持ちがいいんだなぁ。」

「でも私、こんなに股関節って広がったっけ?」


どんどん開く股関節。
しばらくやっているうちに、
骨盤も開いていくような感覚になりました。

「股関節ではなく、骨盤も開いている」
「骨盤が開くっていう感覚、初めてだなぁー」
「骨盤が開くって、気持ちがいいなぁ」

こんなことを思いながら、
ゆっくりゆっくり自分の体の気持ちがいい体勢を
確認していました。


それにしてもどんどん進むストレッチ。

今までとは明らかにその姿勢の気持ちよさ、
体の柔らかさが違いました。

特に骨盤。
ゆっくり押してあげると、
どんどんどんどん広がります。

あまりに今まで経験したことがない体の柔らかさなので、
一気に進めるのは良くないと思い、
一度休憩をしました。

そして数時間開けて、再びストレッチをしました。

1− 3 骨盤が広がるっていうことは……!?

時間を明けて試してみたところ、その感覚は変わりません。

そもそも朝は体が硬いのに、
寝起きから体が柔らかいのもおかしな話です。

再び股関節を広がてみると、
さっきよりもすんなり広がる。
むしろ私の感覚は骨盤に移っていました。

骨盤が外側に開かれるように、ぐわんぐわん広がります。
骨盤の中に詰まった内臓にゆとりができそうなくらい、
ぐわんぐわんと広がります。

そこではたと気がつきました。


「骨盤ってぐわんぐわん広がるものなの!?」
「骨盤の中の内臓って、ヒトツしかないじゃない!?」

ということは、
もしかして。


女性の骨盤が大事に守っている内臓。
それはもちろん子宮です。


「今、私の腰、とくに骨盤は、
これから大きくなる子宮のために
どんどん広がっているんだ」


……大きくなる子宮。


……ということは、私、妊娠したんだ。


そのように感じ、
私は妊娠を確信しました。

1―4 骨盤が開くという感覚

これが2018年4月5日の朝の出来事です。
生理予定日は4月1日頃でしたが、生理が来ていなかったので、
4月3日頃に、
「生理、遅れているんだよねー」と
パートナーに話していました。

妊娠したかどうか、明確にするためにも
妊娠検査薬を試そうかと思いましたが、
正確に反応するのは、生理予定日から1週間後。
まだ使えないので、しばらく自分の体を向き合うことにしました。

そして次の日も次の日も、骨盤が開くという感覚。
ともかくストレッチが気持ちがいいので、
ゆっくりゆっくり、
骨盤が動きたいように、
骨盤の内側のスペースを広めるように
ストレッチを続けました。

その週末、久しぶりにビールを飲んだのですが、
あれほど大好きだったビールが美味しくない。
それより、気分が悪くなってしまいました。


「これは、絶対に妊娠したなぁ」

そう確信したので、
結局検査薬は使いませんでした。


私が気持ち良いと思ってやっていたストレッチは
股関節を緩めるためのもので、
やがて出産を控える妊婦さんにとっては
最適の体操だったようです。

こうして
「骨盤が開く」という体の変化を自分自身で認識し、
私の妊娠ライフがスタートしました。

*その後、いろいろな人に「骨盤が開くのが分かって妊娠に気がついた」という話をするのですが、
いまだその感覚を共有できた人はいません。
もし同じ経験をした人がいたら、お話ししたいと思っています。


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