幸せを掴めなかった氷河期世代
Xであるマンガを読みました。
どんなマンガかと言うと、40代の女性が、新人の女性にテキパキと仕事を教えている最中、新人の女性がこんなことを尋ねます。
「〇〇さんってなんで結婚しないんですか?」
知らんがな! こっちが聞きたいよ!
って話だと思いますが、もし、この新人の女性に悪意がないとするならば、
「〇〇さんって、仕事もできて、人当たりも良いのに、なんで結婚していないんだろ?」ってことなんだと思います。
もちろん、私にはその理由なんて分かるはずもありませんし、
人それぞれ様々なことを抱えている訳ですから、そもそも「なんで結婚していないんですか?」なんて質問すること自体、ものすごく失礼だと思います。
とはいえ、40代で未婚だと奇異の目にさらされるのは、今でも日本社会では、当然にことのようになっています。
「40代で未婚なのは、その人の人格になんらかの問題がある」
これは非常によく聞く常套句です。
このことに関して、特段否定する気はありません。
私もなんらかの人格的な問題を抱えているのかもしれませんが、
一言だけ言いたいことはあります。
今の40代、50代が結婚できなかったのは、氷河期世代だったことも大きいですよ。
もちろん、氷河期世代でも結婚している方はいくらでもいますよ。
幸せな家庭を築かれている方もたくさんいるでしょう。
しかし、氷河期世代は、人口のボリュームゾーンなんですよ。
にもかかわらず、未婚率は異常に高い訳です。
そのことは出生率の著しい減少からも垣間見えます。
先日、学生時代の後輩の女性とメールのやり取りをしました。
メールでやり取りってのも、今時レアケースかもしれませんが。
そのやり取りの中で、ふと漏らした「1回はしたかったな 結婚」
彼女は長い間、精神疾患を患っているそうです。
あまり詳しくは話したがらないですし、話したくもないことでしょうから、私もあまり触れないようにしています。
長い間、不安や恐怖で体をこわばらせてきたのでしょうね。
今なら私にも分かります。
「私には生きてる価値なんてないからw」と冗談めかした一文がありました。
「メンタルをやられたことがあるから、本当思うけど、
生きているだけでえらいと思うよ」
そのように返信しましたが、別にこれは慰めの為とかじゃなくて、
本当の本当にそうなんです。
なぜ生きているだけでこんなにしんどいのか?
ましてや、中年になったり、精神疾患を患ってしまうと、殊更です。
そして、そんな氷河期世代は数多くいます。
もちろん私もそうですが、
幸せを掴めなかった彼らに救いはあるのだろうか。
私は今更救いなんて求めていません。ただ、報われなかった氷河期世代の心を少しでも癒せるマンガを描きたいという気持ちは、強く持っています。
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