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「神様メール」ある日突然、自分の余命が分かったら?

おはようございます。台風8号が来ていますね。メアリーなんて可愛い名前ですが、相当規模は大きそう。よりによって週末に狙ってくるとは。
今日は出かけようと思っていたのですが、キャンセルしました。美容院。おそらく直撃の時間に店を出るようになるので。

あと、コロナもどんどんと増えているし、なるべくなら部屋にいようと。不要不急の外出というフレーズももはや懐かしい。2019年12月からジワジワと世界中に広がったコロナは2022年8月現在も相変わらず。初期の頃、収まるまでおおよそ5年はかかると思いますといったニュースが流れていたような気がしますが、そうなるとあと2年。先は長い。いまだコロナにかかっていないけれども、もしかかった場合無事でいられるだろうか。

最近、75歳から安楽死出来る「PLAN75」という映画を観たり、現実では「財務省が「高額医療費負担」制度見直しへ「金がなければ死ねと言ってる」「薬が高すぎる」議論百出」といったニュースが発表されたり。「生きる」ことへの不安が今を生きる自分に常にのしかかってきています。

もしも自分の死ぬ日が分かったら?

「神様メール」は2016年公開作品。U-NEXTなどで配信中。着想がユニークです。解説によると

ベルギー・ブリュッセルの街に暮らす神様と、その娘が引き起こす騒動を描いたファンタジックコメディ。ブリュッセルの街に家族と一緒に暮らしている神様は、自分の部屋のパソコンで世界を管理し、面白半分で事故や災害を引き起こしている。そんな父に憤慨した10歳の娘エアは、それまで一歩も出たことがなかった街に出ることを決意。しかし、家出の前に立ち入りを禁じられている父の部屋に忍び込んでパソコンを触った彼女は、間違えて世界中の人々に死期を知らせるメールを送信してしまう。エアは人間たちを救済しようと街に繰り出し、そんな娘を追って神様も街に出るが……。

出典:映画.com神様メール解説

人類に一斉配信される余命メール。世界中がパニックになります。

さらに、余命を知る前は慎重に行動していた人間達ですが、それを知った途端、自分勝手に動くようになります。そりゃそうでしょう、あと5年で死ぬと分かっていて、例えば今の仕事が嫌だったとして続けるだろうか。

お世話している高齢者(余命12年)よりも介護士の自分(余命64日)の死が早く来ることを知り絶望したりするのも残酷です。若いからと言って必ずしも余命が長い訳ではないですからね。主人公エアと仲良くなった子も余命は54日しかない。

でも残された時間が分かることで初めて、何をしたいか、何をしたくないかがクリアになるのも事実。クソみたいな時間を過ごしてきた会社員ジャン=クロードの余命は12年ちょっと。彼は鳥を追って北極へ。

皆一様に、神様から来た余命メールの画面を眺めて考え込みます。まるで死刑宣告です。よく考えたら、今だっていつ死ぬか分からない状態で会社に行ったり、学校に行ったりしている。もしかしてが目の前にあるかもしれないけど、行動出来るのは余命がいつか分からないから。

世界で起こっていた戦争もなくなります。それどころじゃないから。そんなことよりも家族を愛したり、やろうと思ってやれずにいた趣味をやりはじめたり。または何も変えずいつも通り過ごす人も。

この世からログアウトする日を知りたい

さて、自分に置き換えて。余命を知りたいか。知りたいですね。分かったら記念日アプリでその日までのカウントダウンをして、逆算して生活します。優先順位も余命を切り売りするので、つけやすくなるでしょう。今ってこの先一年何があるのか分からない状況で不安になりつつも、老後も同時に不安という状況なので、この世をログアウトする日が分かればその不安も軽減できるのになと思ったりする。

ラストは驚きの展開

この物語、どう折り合いをつけるのかと思いきや、考えもしなかった展開で幕を閉じます。このあたりはファンタジーと、皮肉さも混じっていて。でも一応は、めでたし、めでたし?エンドロールも素敵です。作品の色調は全編暗いのですが、このラストに持っていくためだったのかなと思っています。

もしもの世界を知りたいと思った時にお勧めの映画です。余命を知ったらあなたは何をしますか?それがイコール本当にしたいことなのかもしれませんね。


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