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小説:掌編(ショートショート)

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#自殺

【掌編】トモビキ

【掌編】トモビキ

 吹き抜け式の待合ロビーには秋の陽射しが満ちていた。縁起でもないことに、俺にはそれが天国の入口みたいに思えた。それくらい幸福そうなムードだったのだ。
 頻繁に病院を訪れていると、そのうち誰が患者で誰が見舞い客か見分けられるようになる。まぁ、服装で判別はつくのだけど、それ以前に表情や仕草ではっきりしている。おおまかに言えば、リラックスしている奴が患者で緊張している奴が見舞い客だ。この差はたぶん、どの

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