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イチゴの栽培方法:土耕と水耕

イチゴの栽培方法
イチゴの栽培方法は、次の3つのカテゴリーに分かれると考えています。
1)土耕:土に直接、畝を作り、イチゴの苗を定植する方法
2)培地を利用した水耕:高設栽培で、土に当たる培地を使用する方法
3)完全水耕

2)3)は、土耕に対して高設栽培とも良い、下記の写真のように腰の高さくらいの栽培棚を利用して作られるのが一般的です。
イチゴ狩りなどをする観光農園に見られる形式です。

高設栽培

1~3までのそれぞれの味の対比
完全水耕は、培地を使わずに水だけで栽培する方法ですが、イチゴを栽培した場合、実が水っぽく、甘さが乗らない傾向が強い印象です。また使用する水がラインごとに共有されることが多いので、その水を通して病気が広まる可能性が高いのも特徴です。

品種にも寄りますが、糖度計上は、培地水耕の方が土耕よりも糖度が1度ほど高く出ます。がしかし同じ品種で試食して比較すると、美味しさでは土耕の方が、美味しいと感じる人が多いです。
土耕の方が、甘さにコクがあり、旨味が高いという印象を持つ人が多いです。

作業性の比較
高設栽培は、腰を屈めることもなく、作業性が良いですが、設備導入に土耕に比べて高コストになります。
土耕は、長時間の作業は大変で、腰痛などの原因にもなります。

土耕の美味しさを、高設で再現
MD-Farmでは、土耕と高設栽培の差異をデータ化し、土耕の美味しさを再現することに成功しています。
糖度計の数値だけを追っていると、イチゴの本当の美味しさを再現することは不可能だと考えています。
MD-Farmでは、糖度を最高で20度くらいまで上げたことがあるのですが、17度を超えると味の違いは、人の感覚では見分けることができないです。
また甘いが、味が単調で、コクがでない印象になります。

データ化できない、人が持つ五感の“美味しさ”
レモンを糖度計で計測すると7~9度の糖度数値が出ることがあります。が食べると甘さを感じることはありません。これは酸味が強くて、甘みを感じることがないからです。
甘みと酸味とのバランス、そして香りとの融合が、イチゴの美味しさを引き立てますので、それに合わせた栽培方法を確立したのがMD-Farmの栽培方法です。


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