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本当に危機が迫っている農業

昨日、『日本の農業の「限界」がやってくる…多くが70歳以上になる農家の「厳しすぎる現実」』という記事をアップしました。
ここで問題となっているのが農業従事者の高齢化でしたが、農業者の高齢化はある意味、ゆっくりとした進み具合ですが、それよりもクリティカルに影響の出ている、これから更に致命的になる課題も出ています。
それは2つの現在進行形またはすでに起こっている課題です。

(1)物流2024年問題に起因する物流費の高騰と鮮度の低下
イチゴで見ると九州から首都圏に運送するのに以前よりも1~2日多く必要となっています。これはドライバーの就労時間に対する規制が要因になっています。当然、鮮度も落ちますし、それに伴い痛みも発生します。
イチゴのような長距離輸送に弱い作物は物流2024年問題の影響をもろに受けます。
それと共に物流コストの増大が発生します。
青果物流の全般の見直しを進めなければならず、対応が仕切れていないことによって食料の安定供給に大きな影響が出ています。

(2)酷暑による高温の問題
昨年より続く酷暑の影響で、イチゴの苗の準備に支障が出始めている。現在、標高の高いところで委託してイチゴの苗の栽培をしているが、そのようなところでも高温の影響は避けがたく、最悪のケースとして供給ができなくなることも想定しないといけない。今後続く、気温の高温化も視野に入れ、植物工場を活用した苗の供給体制を視野に入れるべきかもしれないという話を育苗会社より聞いています。
これはイチゴだけでなく、多くの作物に同様な事例が起きています。
苗が準備できないと、生産量の減産や品質低下と言うレベルではなく、そもそも生産できないという大きな影響をもらたすことになります。

食料の安全保障という観点からも、完全閉鎖型の植物工場の有効活用を探る時代になってきていると感じます。


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松田祐樹@MD-Farm
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