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イチゴの大規模工場の立ち上げ時には、種子繁殖の技術が大きな役割を果たす

イチゴの植物工場を大規模化した場合、その立ち上げの際にフル稼働するまで、どのくらい時間が必要になるかという大きなポイントがあります。

ランナーを使う栄養繁殖の場合、親苗からランナーを伸ばし、子苗にする場合、親苗1に対して最大で40~50株の子苗が採取できます。
つまり数万株規模の工場を行う場合、苗の準備を一度にするには相当な規模の子苗工場が必要となり、その稼働率や採算性を考えると、苗工場も大規模化か、ある程度の小規模で回転率を上げるかの2者択一になります。

前者の大規模化の苗工場は、一度に作る苗の数は揃えられますが、一度作ってしまえば、その後、苗の交換時期まで稼働させる必要がなく、稼働率が低く無駄が多くなります。
後者の小規模化の苗工場では、稼働率は上げられますが、一度に用意できる苗の数が少ないため、大規模化されたイチゴの植物工場をフル稼働させるには半年~1年以上の時間を必要とします。つまりフル稼働させるまで、相当な時間を要することになり、本来重要なイチゴの植物工場の稼働率が低くなることになります。

種子繁殖では、種からするため、前述のような問題点を解決でき、一度に大量の苗を用意することが可能なので、イチゴの植物工場のスタート時期からフル稼働を前提とした苗の準備が可能となります。

もちろん、この運用方法にはノウハウや経験が必要となりますが、MD-Farmでは既に運用、実証を終了しており、工場の効率的な運用方法として確立しています。


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