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日系投資銀行の給料事情

しばしば、外資系投資銀行の給料事情について書かれた記事を目にすることがあるが、「じゃあ日系の投資銀行はどうなの?」と気になる人向けに書いてみた。日系投資銀行への就職を考えている就活生や他業界から転職を考えている方、夫が日系投資銀行の方、単純に興味を持った方などなど、参考になればと思う。

私は日系投資銀行へ新卒で入社し、7年間勤務してきた。思い返すとハードな日常ではあったが、相応に給料も良かったため頑張れた節もある。というか、なければ耐え抜くことは出来なかったと思う。

給料事情と一口に言っても、ボーナスは評価により個人差が相応に現れるので、以下に記載している数値はあくまで参考の一つとしてもらいたい。なお、筆者はVice Presidentの時に退職したので、Director以降は実体験ベースではなく、漏れ聞こえてくる話を基に記載した。あくまで私個人の経験をベースに書いているので、日系投資銀行が全て後述のような給料事情ではない点、留意されたし。

まず、投資銀行の役職毎に記載すると、大体以下の通りである。

Financial Analyst(FA)
FA1年目:700万程度(ベース650万+ボーナス50万)
FA2年目:950万程度(ベース800万+ボーナス150万)
FA3年目:1,300万程度(ベース950万+ボーナス350万)

Associate(AS)
AS1年目:1,800万程度(ベース1,100万+ボーナス700万)
AS2年目:1,800万程度(ベース1200万+ボーナス600万)
AS3年目:2,100万程度(ベース1300万+ボーナス800万)

Vice President(VP)
2,000〜2,500万(ベース1,400〜1,600万程度+ボーナス)

Director(D)
3,000〜4,500万(ベース2,000万程度+ボーナス)

Managing Director(MD)
5,000〜8,000万(ベース3,000万程度+ボーナス)

外資系投資銀行と比べると低い水準だが、個人的には悪くないと思う。リーマンショック前はもっと高かった(MDで1億超え)という話も聞く。

ボーナスは評価により個人差があるという話をしたが、筆者の評価は大体Top10%(良い時は上から2番目とか)くらいだった。年によっては異動などの事情で評価が下がった時もあった。日々の激務と引き換えにではあるが、サラリーマンの中では高給取りに入るのではないかと思う。ちなみに外資系投資銀行だとボーナスがベースと同じくらい貰えたりする・・・と言った噂も聞く。

投資銀行という仕事はワークライフバランスのライフを極限まで削ることになるので、高給取りとは言えライフを充実させにいく難易度は高い。その反動か、たまにのオフや早めに帰れそうな日に、(金銭的に)爆発的に遊ぶ傾向がある。(個人差はあるし、最近はそういう人が減ってきている気がする。個人的にはお金を使って経済を回すという大義名分で整理をしている)

弁護士などの国家資格が必要な職業、最近だとITエンジニアや、事業会社でも専門性を求める人材には相応の報酬を払う傾向にあると聞くが、日系の投資銀行においても20代で2,000万に到達するチャンスはある。

仕事における成長、お金、ワークライフバランス、家庭、自由など、人によって人生の中で重視する点は違う。その中で何を重視するかの問題だが、20代でそれなりの高給取りとなり、コーポレート・ファイナンスの知識や公募増資・M&Aの実務経験を積むことに魅力を感じる人がいれば、門戸を叩いても良いのではないかと思う。

人生のライフポイントを捧げる代わりに、他では得られない経験は積める。

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