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ディープラーニング(深層学習)とは?概要や、業界・課題別の活用例・導入手法を解説

AI(人工知能)という言葉は昔からありましたが、近年いよいよ本格的に生活のなかで活用されるようになってきました。そのなかで重要な役割を果たしているのがディープラーニング(深層学習)です。従来は機械に任せるのが難しかったケースにも対応できるようになり、さまざまな形で日常生活やビジネスに変革をもたらしています。

しかし、ディープラーニングがどのような仕組みなのか、具体的に理解している方は少ないでしょう。本記事では、ディープラーニング(深層学習)の仕組みや、AI・機械学習との違い、さらに業種別のビジネスへの活用例を紹介します。

ディープラーニングを事業活動に活かしたいとお考えの経営者・事業担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

ディープラーニングとは?

ディープラーニング(Deep Learning:深層学習)とは、人間の脳の神経回路を再現したニューラルネットワークを4層以上の多層構造にし、入力層と出力層の間にある隠れ層を介して大量のデータを深く分析することで、機械による複雑な情報の認識・処理を可能にする技術です。

AIや機械学習とディープラーニングの違い
類似する言葉にAI(人工知能)や機械学習がありますが、それぞれの違いは以下のとおりです。

・AI(人工知能)  :人間と同等またはそれ以上の知能を備えた機械
・機械学習     :AIが大量のデータを読み込んで自ら学習し、判断・処理の精度を上げること
・ディープラーニング:機械学習のなかでも、多層化したネットワークを通じてAIが重要な特徴・指標を自ら選別したうえで深い学習を行ない、判断・処理の精度を上げること

AIのなかでも機械自らが学ぶことでより高度な判断・処理をできるようになるのが機械学習であり、さらにそのなかでも多層化したネットワークを通じてAIが重要な特徴・指標を自ら選別したうえで深い学習を行なうのがディープラーニングです。

多くの機械学習においては、人間による特徴量の設定が必要でした。特徴量とは、データのなかで重要な指標はどれか、それによってどのように扱いを変えるべきかといった、データを分類するうえで必要な情報を指します。

ディープラーニングなら、多層によるデータの分析から特徴量の洗い出しが可能であるため、人間による事前設定が不要になるほか、人間の能力では判断しきれない要素も活用できるようになるのです。

弱いAIと強いAI
機械学習やディープラーニングの総称としての「AI」は、さまざまな場面で用語として使われていますが、その実態は多岐にわたります。有名なのが「弱いAI」と「強いAI」という分類です。

「弱いAI」とは、人間が行なっている処理や作業の一部を代替するといった、限定的な場面・パターンに対応する機械のことです。人間によって設定された目的に沿って作動しますが、「そもそもその行動をとるべきなのか」といった高度な判断はできません。

「弱いAI」の代表例としては、囲碁の対局が可能なAIなどが挙げられます。囲碁という特定のルール・条件のもとでは、人間のプロを打ち負かすほどの性能を持つこともあります。しかし、「そもそも今囲碁を打つべきなのか」といった状況を判断する能力は持ち合わせていません。近年ニュースで耳にする機会が増えているAIの多くは、「弱いAI」に該当するでしょう。

対して「強いAI」とは、人間の知能や感情を把握したうえで、さまざまな状況に対して人間またはそれ以上の性能で対応する機械のことです。フィクション映画やアニメに登場するような、人間を超える力を持つアンドロイド、ロボットなどが「強いAI」の代表例として挙げられるでしょう。現代においては、「強いAI」の実現はまだ技術的に難しい状況です。

特化型AIと汎用型AI
また、もう1つのAIの分類として、「特化型AI」と「汎用型AI」が挙げられます。「弱いAI・強いAI」と同様に扱われることもありますが、厳密な定義は少し異なります。

特化型AIは、その名のとおり特定の作業に特化したAIを指します。先ほどの囲碁AIの例のように、人間が指定したルール・パターンのもとで性能を発揮する機械のことです。

一方汎用型AIは、特定の目的・作業に限定することなく、汎用的な状況・パターンに対して人間またはそれ以上の判断力・処理能力によって行動するAIを指します。人間の指示がなくてもやるべきことを自ら判断し、対処できるAIです。現段階ではまだまだ実用レベルにはないといえるでしょう。

ディープラーニングの種類:DNN・CNN・RNN
ディープラーニングは、人間による設計なしにデータのなかで重要な特徴を抽出し、自ら学習することで精度を高めるAIです。ただし、アルゴリズムによって得意な領域が異なるため、目的に合ったものを選ぶ必要があります。なかでも重要なのが、DNN・CNN・RNNという3つのアプローチです。

DNN(Deep Neural Network:ディープニューラルネットワーク)は、ディープラーニングの根幹を成すアルゴリズムであり、その他のディープラーニングのベースとなる技術です。人間の脳の神経構造を模倣したニューラルネットワークを多層状に重ねることで、より精度の高い分析・判断を可能にします。

人間の脳は神経細胞(ニューロン)と神経回路網(シナプス)で構成されていますが、ディープラーニングにおいてはそれぞれノード・エッジが代替し、情報の伝達を行なっているのです。

CNN(Convolutional Neural Network:畳み込みニューラルネットワーク)は、画像認識を得意とするアルゴリズムです。画像から特徴を抽出する作業を「畳み込み」と呼び、画像のなかでも細かくわかれた局所的な情報を多層構造によって処理し、より高精度な画像判定が可能になりました。

従来のAIでは画像全体を1つのデータとして扱っていたため、人間と同程度の判別力を備えていませんでした。例えば、人間であれば服装や髪型が違ってもその他の特徴から同一人物だと認識できますが、AIでは異なる部分が多すぎると判断を誤ってしまう可能性が高かったのです。しかし、CNNの発達により、局所的な情報から正確な判断ができるようになりました。

RNN(Recurrent Neural Network:再帰型ニューラルネットワーク)は、音声認識や自然言語処理を得意とするアルゴリズムです。中間となる隠し層において再帰的な構造を持たせ、双方向に情報が伝達する構造となっています。それにより、過去のデータをもとに現在の状況がどのようなパターンに再帰するかを導き出すことが可能となっています。

同じ発音の言葉でも前の文脈から意図を推測したり、次に続く言葉の候補を提示したりといった処理が可能です。Google翻訳に活用されるなど、近年実生活のなかでも活躍を始めている技術の1つです。

ディープラーニングにできる5つのこと

続きは以下、MatrixFlow記事をご覧ください(無料で閲覧できます)。


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