「Terra Co. 振付家育成講座」 受講レポート⑺
【Terra Co.とは】
Terra Co.は平原慎太郎が主宰するダンスカンパニーOrganWorksが企画運営する振付家育成講座です。選考によって選ばれた16名の振付家が10ヶ月で10回の講座を経て創作した作品の成果を発表いたします。
【メッセージ】
コンテンポラリーダンスという90年代から00年代にムーヴメントをおこしたダンスにおけるオルタナティブなジャンル。
そして2010年代も終盤になり、同ジャンルは専門的な知識と、個人的な思想をより求めた。
当然、振付家という言葉も裾野を広げ、誰もがそう名乗れるようになり様々なツールを用いてダンスを表現するようになった。
今企画の参加者はそんなジャンルの振付家となるべく10ヶ月間知識を蓄え、型を学びそれを壊す時間を過ごし、遂に終着点である公演に辿り着いた。
それはこれからの始点としても位置付けられる。
僕はこの機会を同業者に向ける厳しい目と、同業者に向ける敬意を持って迎えたい。
扉の表と裏。一歩踏み出せば違う景色がある事を知っているからこそ。
講師・監修 平原慎太郎
第8回講座のお題は「身体性」
舞踊における身体性は身体の状態を設定することでテーマの輪郭になりうるもの。
1)テーマにより設定
2)身体的不可避な状態
3)伝統的な様式やメソッドに基づいたもの
など分類分けし設定できる。
何年代頃から、そしてなぜコンテンポラリーダンスに「身体性」が求められるようになったのかなどを学ぶ。
身体性を用いることで今も定義が試行錯誤され続ける「振り付け」において再現性や共通言語とを増やす事にもつながり、またダンサーではない身体への振り付けにおいても「身体性」が様々な手引きになる。
「身体性」という言葉をよく耳にして、そしてそれに頼ってダンスを踊るようになったのは平原氏の振付を踊るようになってからである。
私は「現代舞踊」というジャンルを基礎としている。その頃は「身体性」という言葉をあまり耳にしたことがない。
振付家(先生)に振り付けにおける注意をされる時の特徴といえば、硬い/柔らかいという表現に加え、イメージを用いることがとても多い事に気づく。しかもこれは質感(テクスチャー)ではなく感情、状況設定(作品によっては時代感や役柄のおかれている状況など)に起因することが多い。
「現代舞踊」これに関してあまり振り返った事がない事に気づく。現代舞踊は身体性をどう扱っているのだろうか。
「現代舞踊」自体にある種の身体性があるのではないだろうか。初回の講座の言葉を思い出す。「コンテンポラリーダンス」をジャンルと捉えることは難しいけれど、「バレエ」「現代舞踊」はジャンルだからというわけだ。
特に私は「現代舞踊」の中でもコンクールで踊ることがほとんどであった。
「現代舞踊」は、バレエの審査基準ともまた異なるが審査基準を持っている、はず。ということは少なくとも技術を見せる振り付けを置く必要がある。特有のキープ力、アクセントがあることが特徴的。あと、正面性が強いこと。
「現代舞踊」の身体性はテーマによって設定しているとも見受けられるようで、これもある種の「ジャンル」における身体性だと気づく。
今回発表する自身の作品のことになるが、この「身体性」を重視した作品になった。創作の中で時間をかけている部分が少し特殊になるのを感じた。
【公演日程】
2019年3月21日(木祝)A20:00
22日(金)B19:30
23日(土)C14:00/D19:30
24日(日)E13:00/ F17:00 *最終講座19:00-20:00
※ 受付開始は開演30分前。客席開場は開演15分前。
※ 上演作品は振付家名の欄にA〜Fで記載。
【最終講座のご案内】最終講座を公開いたします。本公演をご覧になった方のみご観覧いただけます。Peatixでご購入の方は、講座観覧チケット(無料)も合わせてご購入ください。
講師:平原慎太郎
【振付】
足立佳野/B F 上田舞香/C D 大西彩瑛/B E 尾形菜々子/A E 貝ヶ石奈美/C D 木原萌花/A B
高橋真帆/C D 高谷楓/C D 田中彩/B F 豊永洵子/C D 中西あい/C D 深井三実/B F 堀内まゆみ/E F
牧野彩季/B F やえおめぐむ/A E 渡辺はるか/A F
【チケット】
一般 2500円 当日3000円 U25 1500円
※リピーター割引:2回目以降の観覧は500円引き。(Peatixでご購入した方は当日受付で返金いたします。)
※U 25チケット:年齢確認のできるもののご提示が必要です。
【予約フォーム】https://terraco01.peatix.com
【問い合わせ先】
staff@theorganworks.com 担当:町田
070-1409-0478(対応時間10:00~18:00)
【スタッフ】
舞台監督:筒井昭善
照明:櫛田晃代
音響:相川貴
広告デザイン:小見大輔
写真:加藤甫
制作:町田妙子(OrganWorks)、小松睦(OrganWorks)
特別講師:北村明子 児玉北斗
協力:森嶋拓 (株)セッションハウス G-screw Dance Labo
助成:公益財団法人セゾン文化財団
主催:OrganWorks HP:theorganworks.com
【会場】セッションハウス
〒162-0805 東京都新宿区矢来町158
MAIL mail@session-house.net
TEL 03-3266-0461
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?