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数学花壇 〜放物線編⑥〜

エピソード6:お手玉は2つなら長く続けられる!

「ここでいう文字を減らすとはそういうことじゃ。」

ん?!どういうこと?!

「4つ使うのは慣れが必要じゃろう。最初から2つだけにすればよい。」

確かに2つならお手玉しやすい。
つまり使う文字は2つまでってことでしょうか?

「うむ。x座標かy座標のどちらかを設定して、もう片方は、条件から設定した文字を使って表現すればよいかのう。」

なるほど!そういうことですね!どちらを設定すればよいでしょうか?

「それはおぬしが考えることじゃ。」

x座標を設定すると y²=4x からy座標は√ を使うことになるから、計算が複雑になるかもしれない。とりあえずy座標を設定して解いてみよう。
わかりました。ちょっと解いてみます。

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さっきとは違って、点Dのx座標もy座標もシンプルな形になったぞ!よし!
こんな感じで求めることができました!

「よき。4つのときとは違ってすっきりした形で求まったのう。」

でも・・・点Dが準線をつくりだすことは示せたわけじゃない。③④の式からどうやってαとβを消去して x=−1 を導ける?

「はっ、はっ、はっ、自分で一行目に書いておるのう。」

ん?!声に出していないけど・・・一行目?!

「P,Rは自由に決められるわけじゃないのう。」

そうか!焦点を通る直線!
ということは直線PRの方程式を求めて・・・

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やったあ!x=-1が求まった!
名前が求まりました!x=-1です。

「その名は本物かえ?」

はい。本物です。

「本物である証拠はどこかえ?」

証拠?今求めたじゃないか。何が不満なんだ?
証拠と言われましても求めた通りでして。

「おぬし、自分が求めたものを忘れるなんて、彼はかわいそうだのう。」

忘れた?いやいや、何も忘れてはいないけど。
そんなつもりはないです。何を忘れてしまったのでしょうか?

「x=-1を求めるときに、使わなかった式があるじゃろうて。」

あっ!④の式か!
すいません、④の式について放置してしまいました。

「そうじゃろう。点Dはx=-1上のどの点でもあり得るのかえ?」

すいません、今確認してみます。

「うむ。」

とは言ったものの、どうやって確認したらいいんだ?α+βがどんな値もとることは明らかな気がするけど。その証拠かあ。

「方法はいくつかあるのう。まずはy座標の結果を観察するとしようかえ。」

「このグラフは、横軸が点Pのy座標のαで、横軸が点Dのy座標じゃ。」

そうか!④と⑤からβを消去すれば点Dのy座標はαだけの関数になるから、グラフで点Dのy座標のとりうる範囲を確認できるのか。

「うむ。このグラフになることは示せるかのう?」

も、もちろんです。

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こんな感じで良いでしょうか?

「よき。よく漸近線まで求めるのを忘れんかったのう。」

ありがとうございます!

「おぬしが求めた漸近線が本当に漸近しているか確かめるとするかえ。」

ちゃんとグラフで確かめられると自分が書いたことにも自信が持てるなあ。

「これで点Dがx=-1上のどの点でもあることは確認できたのう。他に確かめる方法のアイデアはあるかえ?」

今ので満足してしまって、、、すいません、ぱっと思いつかないです。

「うむ。目で見えたということはどんな数かのう?」

どんな数?

「整数、偶数、奇数、素数、分数、小数、どれかえ?」

どれって?見えている点はどの数でもありえるから全部じゃないのかな?
どれも当てはまります。

「そうかそうか。有理数、無理数、どっちかえ?」

どっちって?見えている点はどっちもありえるじゃないのかな?
どっちも当てはまります。

「そうかそうか。今日は実にいい天気じゃのう。」

は、はい、いい天気です。
って急に天気の話?!

エピソード7に続く。








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