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独断と偏見に満ちた価値観で 独りよがりの殴り書き

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独断と偏見に満ちた価値観で 独りよがりの殴り書き

最近の記事

渓流フィッシングと言う名の沼 7話

相変わらずのペースで目の前の川に通っている。 釣り場が荒れてしまわない様に毎回少しづつポイントをずらしていた。 わかってきた事がある。 この川は完全なるニジマス河川だ。 下流の方に行くと稀にウグイがいる事もあるがほぼニジマスと言って良いだろう。 何度も源頭まで歩いたがどこまで行ってもニジマスである。 初心者の私は昨年の夏から釣りを始めた。 夏、秋、冬と川を観察し続け、初めての春を迎える。 そんなある春の日、知人と一緒に目の前の川を歩く事になった。 彼はフライフィッシャーで

    • 渓流フィッシングと言う名の沼 6話

      釣りを始めてから 初対面の人と話す時に何かタイミングが有れば釣りはするのかと聞く事がある。 お互いに釣りが好きならば何かと話が早いし距離感が一気に縮まる気がした。 とにかくずっと釣りの話しをしていたいのである。 そんな楽しい釣り話ではあるが時折り厄介なシチュエーションに出くわす事がある。 釣りには様々なスタイルがあるが、相手がフライフィッシャーだった時にこの厄介なシチュエーションは訪れる。 フライフィッシングこそが最高峰の釣りだと言わんばかりにマウントを取って来るのだ。 勿論

      • 渓流フィッシングと言う名の沼 5話

        タックル選び、所謂釣りに使うであろう道具全般の面白さにハマっていた。 モノ好きのサガ爆発である。 その中でどうもデザインが好きになれない必要タックルが今どきのリールだ。 いろいろ物色した結果たどり着いたのがオールドリール。 やっぱりこうなる。 ここまで来たら手に入れるしかない。 と言う訳でしばし悩むも結局手に入れたのはスピニングでオールドリール定番のうちの1つ。 超合金の様なボディにグリーンとアイボリーのカラーが印象的なアレだ。 金色のエンブレムが上品なサイズ感であしらわ

        • 渓流フィッシングと言う名の沼 4話

          だんだん道具の事がわかってきた私は改めて友人に相談した。 彼曰く、グラスで4ft位のロッドが良いのではないかと。 さっそくインターネットで探す。 一時ブームになっていた4ftのキラキラしたあのグラスロッドは売り切れもしくは転売屋によって高値で売られていた。 これじゃない。 数日後、たまたま立ち寄った都会の釣具店になんともおしゃれかつ長さのちょうど良いロッドが並んでいた。 本日入荷だそうだ。 私の中ではバスのイメージが強いメーカーのお手軽フィッシング用のロッドだ。 三色展開、

        渓流フィッシングと言う名の沼 7話

        • 渓流フィッシングと言う名の沼 6話

        • 渓流フィッシングと言う名の沼 5話

        • 渓流フィッシングと言う名の沼 4話

          渓流フィッシングと言う名の沼 3話

          私は釣りに興味が湧いて来た事を友人に電話で伝えた。 彼は親切丁寧に釣りの事を私にレクチャーしてくれた。 魚肉ソーセージで何度トライしても一向に魚が釣れない私に彼はこんなアドバイスをくれた。 「ルアーやってみたら?」 ルアー? 聞いた事はあった。 ルアーフィッシングは彼の専門分野でありすごく楽しいからやってみろと言うのだ。 ここまで来たらやってみるしかない。 さっそく例の釣具チェーン店に向かった。 今回は店員さんにルアーフィッシングをやってみたいと伝える。 友人から道具

          渓流フィッシングと言う名の沼 3話

          渓流フィッシングと言う名の沼 2話

          45歳の誕生日をきっかけに何か新しい事を始めようと思った。 何にしようか。 いろいろ考えたと言いたいところだが実はそうでもない。 「試しに釣りでもやってみよう」 軽い気持ちだった。 迷わず隣町の釣具チェーン店に向かった。 店員さんに自分は全くの無知である事を伝え、少し短めの延竿と仕掛けのセットを見繕ってもらい購入。 これがマイファーストタックルである。 そしてよくわからないまま帰路。 途中、エサがない事に気づいた。 幼い頃の記憶を辿る。 思い出したのは祖父に連れて行

          渓流フィッシングと言う名の沼 2話

          渓流フィッシングと言う名の沼 1話

          私が釣りにのめり込んで9ヶ月。 たった9ヶ月、所謂ど素人である。 私の周りには釣りを生業としている人間が数人いた。 一般社会から相当な距離を置き、昔の哲学者の様に極端な思想を持ち、生活の全てを釣りに捧げた純度の高い釣り師。 又はサラリーマンをやりつつ釣り具メーカーからのサポートを受け、釣果は雑誌に掲載され、釣りをする姿はカタログ写真となる。 地方に移住してガイド業を営む者もいた。 そんな彼らを見ても釣りを始めたいとは思わなかったのだが...。 かく言う私も都会から

          渓流フィッシングと言う名の沼 1話