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都内で xR(VR/AR/MR)の企画、設計、開発を含めたエンジニアをやっています。本…

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都内で xR(VR/AR/MR)の企画、設計、開発を含めたエンジニアをやっています。本読みながら、思ったり、感じたり、考えたことを書いています。これまでにレビューした本は700冊を超えます。https://booklog.jp/users/matchyy

最近の記事

本『「ついやってしまう」体験のつくりかた―人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ』の紹介

一言で表すと はじめてマリオをやったとしても、十字キーを見て、画面を見ると、マリオをつい右に動かしてしまうのです。それはマリオが右を向いていて、右に空いた空間があるから。 画面がスクロールすると、すぐクリボーが出てきます。これは右に動いたことを暗に正解だと仄めかしているのです。するとついもっと先に進みたくなってしまうのですね。 こんなついを、段階を踏んだ方法で非常に巧みに紹介してくれいる本です。 先に余談文字を読むのが苦手と言う人は、こちから入ると良いと思います。これ見

    • 本『アイの物語』の紹介

      一言で表すとロボット、AI、VRと人間の物語を七つ、人類が衰退した近未来の世界で、アンドロイドがヒトの若者に話す物語。 引用からみる学び 著者の想像力が豊かなのか、細かいところまで想像が行き届いて、なるほどそれはありそうと思えるところがたくさんあります。 まずはVR空間での購買。まさにこの流れで実現していきそうに思いました。 ブティックの店頭には、「R(リアル)」「V(ヴァーチャル)」という表示がある。店の雰囲気そのものはほとんど変わらないけれど、R表示のある店で扱って

      • 本『The Non-Designer's Desing Book』の紹介

        一言で表すとデザインとタイポグラフィの基本原則を、多くの絵図と、良い悪いの対比で説明してくれる本です。 引用からみる学び基本原則として4つ、コントラスト、反復、整列、近接あるとしています。ここではその整列の例ですが、整列を気にするだけで、デザインとしてとても見やすくなり、質があがっていくのがわかります。 勇気をもって、大胆に!(P.37) もう一つ整列の例です。中心に整列させることで、上図より、下図のほうがすっきりと見やすい印象が出ます。 基本原則の整列だけでもこれだけ

        • 本『デザインの輪郭』の紹介

          一言で表すと±0、無印良品などの製品デザインも手掛けた著者が、デザインするときにどう考えているか、デザインとは何かを述べている本です。 引用からみる学び輪郭は、日常に散りばめられた無数の要因の中から、その状況に適応した顕著な因子が瞬時に抽出され結実する。輪郭は外側から導き出される、ということである。手で壁に触れて壁というものを認識することは理解できても、同時に壁が己の手のかたちを認識させていることにはふつう気づかない。(P.18) 人に関連するプロダクトのデザインは、人を

        本『「ついやってしまう」体験のつくりかた―人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ』の紹介

          本『マインドセット「やればできる! 」の研究』の紹介

          この本は、「やればできる!」を科学的に信じる一歩をくれる本です。 1. いきなりできた人はいない。できると信じることが最初の一歩。 2. 努力の継続。壁を乗り越えることが必要。 3. 小さな一歩、信じるだけでもいい。行動すること。 優れた人は、最初から優れていたのか?ダーウィンもトルストイも、幼少時には周囲から凡庸な子だと思われていた。歴史に名だたるゴルファー、ベン・ボーガンも、子どもの頃は運動神経が鈍くてまるでさまにならなかった。20世紀を代表するアーティストといわれる写

          本『マインドセット「やればできる! 」の研究』の紹介

          本『たくらむ技術』の紹介

          アメトーーク!、ロンドンハーツのプロデューサーとして有名な加地倫三さんの本です。何か「たくらむ」(たい、でいる)人には、どこかひっかかるところがある一冊だと思います。 余韻”あるエピソードが披露されてスタジオ内が大爆笑に包まれ、あまりの面白さに笑いが10秒も続いたとします。ただし、そのうち最初の3秒が大爆笑で、残り7秒が余韻だった。 こういう時に、作り手側はついつい残り7秒の部分をカットしてしまうのです。ここでカットしておけば、時間がストックできて、他の部分でその7秒を使う

          本『たくらむ技術』の紹介

          本『VRは脳をどう変えるか?』の紹介

          VRの可能性を感じるすべての人に読んでほしい本です。たくさんの研究や事例を基に、数値と事実でVRの良さを紹介してくれます。 VRはこれまでと何が違うのか?VRがこれまでの動画と一番異なる点は、優れたVRにおいて、現実で起きた出来事と変わらないという点です。 ”彼はメリーランド大学テラピンズの奇襲作戦に慣れていたからだ。ホーガンは彼らの奇襲作戦をQBの視点で数え切れないほど経験していた。スタンフォード大学がシーズン開幕当初から導入した、VR練習プログラムの中で。”(P.28

          本『VRは脳をどう変えるか?』の紹介

          本『Design Systems』の紹介

          Webサイトやアプリを開発するときのデザインを考えるときに、実践的に使えるノウハウが、基本的な原則からすぐ使える応用編まで載っている本です。 基本編では”原則は、多すぎないことも大切です。人間の記憶力には限界があり、一度に5つ以上はなかなか覚えられません。デザイン原則を使ってもらおうとするなら、3~5点に抑えたほうがよいでしょう。本書に関連したインタビューの中で、TED、Atlassian、Airbnbのチームにデザイン原則をたずねたところ、皆、即答でした。一瞬のためらいも

          本『Design Systems』の紹介

          本『【新装】UI GRAPHICS』の紹介

          こうすれば確実というものありませんが、うまくいっているところから学ぶものは多いはず。スマホアプリの今のデザインがわかる本です。 この本は各方面で活躍している人たちが寄り集まって作られた一冊。例えば、THE GUILD の共同創業者である安藤剛さんから始まります。 ”人間の流れるような意識の変化のスピードにも対応することで、これまでよりさらに高いレベルの自己帰属感がもたらされ、iPhoneのディスプレイの世界の中に身体が拡張されている感覚が得られる。それがFluid Int

          本『【新装】UI GRAPHICS』の紹介

          本『融けるデザイン』の紹介

          プロダクトを考える人にぜひ読んでほしい、気持ちいいインターフェイスを考えるために役立つ本です。 現状の問題世の中には数多くのプロダクト、アプリケーション、サービスがリリースされています。それでも操作するときに?が頭につくモノが多いのも事実です。 例えば数年でAR、VRには多くのアプリケーションがリリースされていますが、まだスマホのスワイプのような、操作感が統一されたデファクトスタンダードあるわけではありません。その中で自然に操作できるものとなると、まだ数は少ないのではない

          本『融けるデザイン』の紹介

          良い体験ができるプロダクトを、融けるデザインから考える

          ”インターフェースは「人間の暗黙知を形式知に変換する」役割を持っている。”(P.157) AR/MR/VRを開発するにあたり、人のふるまいに着目し設計していくことが大事。その上にもう一つの動きを加えることで、さらに良い体験のあるプロダクトにする方法かなと思いました。 はじめにこの note は、融けるデザインを読んで、私が考えたことなどをまとめたものです。 スマホとパソコンのインターフェイススマホで主流のフラットデザイン。でもスマホ初期は、スマホもパソコンと同じ、押した

          良い体験ができるプロダクトを、融けるデザインから考える