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本『Design Systems』の紹介

Webサイトやアプリを開発するときのデザインを考えるときに、実践的に使えるノウハウが、基本的な原則からすぐ使える応用編まで載っている本です。

基本編では

”原則は、多すぎないことも大切です。人間の記憶力には限界があり、一度に5つ以上はなかなか覚えられません。デザイン原則を使ってもらおうとするなら、3~5点に抑えたほうがよいでしょう。本書に関連したインタビューの中で、TED、Atlassian、Airbnbのチームにデザイン原則をたずねたところ、皆、即答でした。一瞬のためらいもなく、まごつく人も、ブランドマニュアルで原則を調べようとする人もいませんでした。誰もが原則をよく覚えていたのは、シンプルで、わかりやすく、便利であるうえ、数が少なかったからです。”(P.47)

プロダクトのデザインの議論をしているときに、原則が出てくるぐらいにならないと浸透しているとは言えないと思います。たくさん原則を作りたくなりますが、数が少ないことも大切ですね。

こういった当たり前だけど大切なことがたくさん載っています。

応用編では

”FutureLearnで私が参加していたチームでは、数か月の間、「Retention(持続利用)」を指標にしていました。コース開始後、より多くの人にそのコースを学習を継続してもらうことを主要な目的としていました。継続のためのデザインは困難でした。継続がユーザーにとってどれほど有益なものかも明確ではありませんでした。この指標が「Engagement(エンゲージメント)」であったとしたら、異なるデザインが生まれていたかもしれません。さらには、この指標がWebサイトに費やす時間ではなく、学習の品質と満足度に置いていたとしたら、おそらくまた違ったデザインになっていたでしょう。(FutureLearnでは30分で必要なことを学べたユーザーもいましたが、これは成功とみなされませんでした)。”(P.169)

チームで初期デザインしてから、継続して修正していく上では、言語を統一しておくだけではなく、指標があっているか確認していく必要があります。ここがずれていると、ユーザーにとって適切なデザインにはなりません。

他にも色の使い方やコントラストといったもっとデザインに近いものから、チームでデザインをするときに気を付けるべき細かい点など、多岐にわたり記載されています。


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