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け ケイカ(瓊花)

けいか 瓊花

私たちの薬苑が、中国揚州市・大明寺境内に作られた「鑑真和上才花苑」の“分苑”になったのを記念し、平成13年(2001年)4月、揚州市大明寺住職・能修方丈より寄贈されたもの。
異名を“聚八仙(八仙花)”と言い、中心にほのかな甘い香の5㎜程の薄黄色の正常花を咲かせ、その周りに真っ白の装飾花8枚が囲む直径が15㎝ほどの花です。
八人の仙人が聚っているようだということからの命名のようです。


周りの白いのは萼(がく)


内の黄色いのが花

現在の瓊花は、唐代の瓊花とはやや異にするものです。唐代の瓊花は、実を結ばず、同類の異木“聚八仙”に接木して育てたということです。

1100年代、元軍によって根こそぎ持ち去られ絶えてしまい、やがて台木の“聚八仙”が「瓊(けい)花(か)」と呼ばれるようになったようで、現在では揚州市の代表する市の花となっております。(現在の「瓊花」は唐代のとはやや異なりますが、同類の木であることはまちがいありません。
私が瓊花にあった場所は、揚州市・大明寺境内の鑑真記念堂と痩(そう)西湖(せいこ)、奈良市・唐招提寺境内の鑑真和上御廟です。鑑真和上様ゆかりの地にしか見当たらない希少な低木で、忍冬科に属し、学名はViburnum Macrocephalum Fort, 落葉あるいは半常緑の低木で高さは4mにも達します。


それぞれの開花時期は、唐招提寺は5月上旬、中国大明寺は5月上旬から中旬、私共の薬苑は5月下旬頃です。
効能としては、茎を除湿止痒の目的で疥癬、皮膚の痒痛に用います。

唐招提寺薬草園

20数年の時を超え、2022年4月20日に再園を迎えた薬草園。このたび、神薬才花苑にてお預かりしていた薬草とともに唐招提寺の地に、瓊花も移植されました。この薬草園が永続的に皆様の憩いの場となることを願います。
「唐招提寺鑑真和上才花苑」の中心的は物となります瓊花はきっと素晴らしい花を咲かせることでしょう・・

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2022.5.4第一期開園後


2001年:鑑真和上の故郷の大明寺の管長能修方丈より友好の印として大明寺の在る「揚州市の市の花」である瓊花を寄贈される


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2004年:初めて岐阜の地で花開く 薬草苑「神薬才花苑」のおやじ達と記念写真
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2021年5月:薬草苑「神薬才花苑」で大きく美しく咲いています
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2021年10月:薬草苑で掘りあげ、移動を始める
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掘りあげた瓊花。唐招提寺の地へ

今後


第二期工事は来年、完全に完成するのは2024年春の予定です。
第一期植え付けについては ↓↓↓

薬草友の会

この薬草園が永続的に皆様の憩いの場所とするべく、賛同者を会員として募集しています。今後第二期三期と植え付け企画も予定しているのでご興味のある方はご連絡を。(年会費2000円)

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