続・兄の憂鬱
先日、兄が隣席の女子と、どうしてもけんかしてしまう話と、クラスで目立ちたいのに目立てないという話を書いた。
今週から通常通りの学校生活が始まり、分散登校中に会えなかった友だちとは4か月ぶりに再開。先週よりいきいきしているのがよくわかる。学校から帰るや否や、今日の学校での出来事をブワッと話しだした。
隣の席の女子とは、月曜からまったく話をしていないとのこと。クラスの人数がデフォルトに戻り、机にパーテーションを立てることになったので、隣の席が見えなくなった。物理的に会話を交わすことができなくなった、というわけだ。それもアリだね。子どもは順応力が高いから、パーテーション生活にもすぐに慣れるだろう。その頃にまた愚痴を聞こうじゃないか。
目立ちたいけど目立てない話は、学級委員の選出に絡む話のことだった。昨年度、委員長に立候補したけれど、5名の立候補者中、4位という結果に落ち込んだらしいのだ。今年度の選出が、皆が揃ったところで早速行われた。
学級委員長の立候補者2名は、クラスの中で一目を置かれる2名だったらしく、「これは勝ち目がない」と思った兄は、副委員長に立候補した。しかし、そこでも三つ巴となり、結果は落選。選挙後に自分は何位だったのかを先生に尋ねると(そんなに気にしていたのね)、先生は「2位だった」と答えたという。「そう答えるしかないだろうなぁ」と思いながら聞いていると、兄も「先生は僕に気を遣って、嘘を言ってくれたのかもしれないけどね」との見解を表した。温かい慰めを真に受けることができなくなったあたり、大人になったな。
どちらの件もすっきりしない結末を迎えたが、兄は意外とケロッとしている。先日はシリアスに語っていたこれらの悩み事より、今日は友だちがやっているスマホゲームを自分もやりたい件のほうが気になるようだ。
兄に日常が戻ってきた。
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