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《フランス「ワ旅」ふつかめ》ボルドー旧市街と、シテ・デュ・ヴァン

2022年8月、フランスに「ワ旅」にいってきました!🍇

▶いそがしい人は、こちらから。フランス「ワ旅」ダイジェスト版。

▶フランス「ワ旅」いちにちめは、こちらから。

一路、ボルドーへ

前日の長い長いフライトを終え、パリでの駆け付けワインをひっかけた我々。
翌日早起きして、ボルドーへと向かいます。朝8時発のTGV、約3時間の電車旅です。

朝のパリは静か

飛行機はあまり得意ではないわたしですが、電車に乗るのは大好きです。なにせ地に足がついている感じがいいですよね。地面を走るものは安心します。
飛行機もせめてときどき、「空の駅」みたいなところで止まってくれればいいのになぁ…などと思いつつ、のんびり車窓を眺めます。

写真を撮ったり、グーグルマップで現在地を検索したりしながら、もの珍しく楽しい時間が過ぎゆきます。

延々と続く穀倉地帯。フランスが農業大国だということがよくわかります。
車内で朝ご飯。そこはかとなくパリっぽい。
ボルドーに到着しました!
今日もいい天気~!

さて、ボルドー駅からは、路面電車の「トラム」に乗って市街地へと向かうはずだったのですが、まさかのトラムが工事中であることが発覚しました。ここでもまた足止めが。

どうやら市街地周辺のトラムは動いているようですが、駅と市街地を結ぶ路線が使えなくなっていました。

そもそも欧州は8月現在、バカンスを謳歌しています。調べて向かったレストランがお休み、なんてのはザラ。そのうえオリンピック準備のためか、街なかの工事も多かったんですよね。

時間通りにものごとが運ぶと思ったら、大間違いなんですよ、これが。(フラグ)

めちゃくちゃ工事中。というより、工事を休んでバカンス中。この光景、よーく覚えておいてください…

ということで、結局ふたたびバスと徒歩を駆使して、お宿のチェックインに向かいました。引き続き、リアル脱出ゲーム感がハンパないフランス。まったく、手間かけさせやがって…!(好き)

なにはともあれ、お宿でスーツケースを荷ほどきしたら、ようやく街へと出発です!

「ない」かと思ったら「あった」部屋。

ボルドーの街は「月の港ボルドー」として、世界遺産に登録されています。なぜ「月の港」なのかというと、ガロンヌ川が三日月形に湾曲しているのにそって発展した港、だったからなんだそう。

フランス国内ではパリに次いで歴史的建造物の多いボルドーは、17世紀なかばからフランス革命(1789年)まで、一大貿易港として栄えたんだって!へ~

▶ 三日月形に湾曲するガロンヌ川。

足を踏み入れた旧市街地周辺は、いかにも「ザ・歴史地区!」といった風情が漂っていました。
お~!これは楽しい。楽しいぞ。来た来た、これこれ、この石畳、そしてこの石壁、これぞヨーロッパの「っぽい」観光地感!

ここが入り口か~!いかにも入口っぽいぞ…!
完成された「っぽい」街並み
奥に見えるのは、世界遺産のサン=タンドレ大聖堂。
こちらも世界遺産の「大劇場」
世界遺産にたたずむマック

そんな世界遺産の町で、さっそくお昼ご飯をいただきます。
この日うかがったのは、旧市街地のサンレミ通りにある『La Cheminée Royale』さん。

ふたり、入れますかー?
ワインが並んだ店内
ボルドーに、かんぱーい!

ちなみにこれ、シャンパーニュなんですが、メニューの「グラスワイン」の項目に、ふつうに「白ワイン、赤ワイン、泡(シャンパーニュ)」ってあったんですよね。
泡(シャンパーニュ)」の立ち位置があまりにもふつうすぎて、ちょっと混乱する事案が発生。

「え、このシャンパーニュって、あのシャンパーニュ?」って言った。あのシャンパーニュじゃなきゃどのシャンパーニュだよ。

あのシャンパーニュ、鴨肉と合わせて、美味しくいただきました🦆

鴨シャン、最高 of 最高!

ボルドーの街並みに流れるのんびりした空気に、ついついまったり和んでしまう午後――

いけない、いけない。さ、そろそろお会計をして席を立ちましょう。これからわたしたちは、あの場所へと向かうのですから!

トラムに乗って

ボルドーの新名所、ワイン博物館『シテ・デュ・ヴァン』

さて、市街地からガロンヌ川沿いに走るトラムに揺られること15分。いつか行ってみたいと夢見ていた、この場所についに降り立ちました。

その名も、『シテ・デュ・ヴァン』(Cite du Vin)!

こ、これか~~!

2016年にオープンしたシテ・デュ・ヴァンは、その名の通りワインの博物館。不思議な外観はデキャンターの形を模しており、こどもから大人までワインを体験的に学べる、世界で唯一のユニークな文化施設となっております。

いやはや、こどもの頃からワインを学べるなんて、さすがはボルドー。ワインに対する英才教育がすごいです。

実際、お子さんもまあまあ見かけたのですが、ところでこれ、こどもって楽しいのかな?と、一抹の心配がよぎります。

パパが来てみたかっただけじゃない?バカンスでここに来て、こども、文句言わない?大丈夫?
なんかちょっと大人の都合で誤魔化されてる感はありますが、そうか「科学館」と思えばなんとか………(苦しい)

大人はワインを試飲できますが、こどもには「ぶどうジュース」があります。(苦しい)

こどもたちに思いを馳せながらも、大きなお友達であるわたしは楽しみしかないわけです。なんせワイン、大好きですからね。(知ってた)

というわけで、さっそく中に潜入してみます!

ちなみに館内は写真撮影OKとのこと。スタッフの美女に聞いたら、「え、写真?べつに好きにしていいわよ!」ってことでした。サンキュー美女!


館内に入ると、まずタブレットを渡されます。このタブレットをかざすと、ヘッドホンから音声ガイドが流れたり、各コンテンツがはじまったりします。ほえ~!現代的!

ワインの表現を「音」で聴くコーナー。これは「シルキー」を表現したメロディ。確かになんか、シルキーな感じ(語彙)
こちらは「コク」。確かになんか、「コク」のある(以下同文)
タブレットと連動して、ブドウの樹についてのストーリーやクイズが楽しめるコーナー
世界中のブドウ畑の映像が流れます。ちなみにガイドは日本語。
アルザス
トカイ
山梨。「人類はなんと、富士の裾野にもブドウ畑を作りました」とのこと。なるほど山梨って、富士の裾野なのかぁ(納得)
知ってるワイナリー、映らないかな?

五感を使った体験では、「目」も「鼻」も使っていきます。

「ベルベットのような」「石膏のような」「ストラクチャーを持った」といった、ワイン用語の視覚的な展示コーナー
今度は鼻。柑橘の香り。白ワインによくあります。
鉛筆の芯の香り。カベルネ・フランかな。
動物臭、「うわっ!」っていう香り。しばらく見てると、みんな「うわっ!」ってなってた。わかる。

このほかにも、工夫を凝らしたさまざまな映像作品もありました。

ワインが運ばれた歴史。まるでわたしたちも船に乗り込んでいるよう。
古代、中世、近代のボルドー市街を散策できるコンテンツも。没入感がすごい!

なんと「ワインの本」の話題のなかでは、「神の雫」も紹介されてました。プロジェクションマッピングでの紹介が、これまたおしゃれなんだわ!

フランス人はMANGA大好き!

こんな感じで、ワインの博物館というよりは「ワインのテーマパーク」といっても過言ではない展示の数々でした。
ワインがお酒だ、ってところを置いておけば、確かにこどもも楽しめるのかもしれませんね。全然置いておけないけど。(一番大事)


ひととおり展示を見終わったら、エレベーターで7階へと向かいます。そう、ここからは、待ちに待ったワインタイムです!

実はチケットには1杯分の試飲代が含まれていて、好きなワインを1杯いただくことができるんです。うれし~!

ちょうどワインが飲みたくなってきた頃だったんだよ…!

わたしはもちろん、ボルドーの赤ワインをいただきました🍷

サンテステフの赤

スタッフのおばちゃまがワインを注いでくださりながら、きちんとワインの説明をしてくださいます。

「このワインは、ボルドーの赤ワインよ。そこに流れているガロンヌ川の、左側の地域で造ったワインなの。とてもフルーティでジューシーで、美味しいワインなのよ」

ますたやニュアンス訳

「そこの川」と言いながら、眼下をとうとうと流れるガロンヌ川を指さします。

「そこの川」

いやあ…なんという今世紀最大レベルの地産地消。「そこ」でできたワインを、「ここ」でいただく不思議。

いまだかつてガロンヌ川のことを「そこの川」呼ばわりしたことなどあっただろうか!(いや、ない!)

「そこの川」をバックに、「そこの川」の左岸でできたワインを飲む!

1階にはワインショップもあり、充実の品揃え。
っていうかまず見た目がかっこいい。優良なフリー素材かよ。

みんな写真撮ってる(わかる)
横たわるボルドーの格付けワインたち
なんとシテ・デュ・ヴァンには南アコーナーもあるんですよ、南アの民のみなさーん!

頭の先からつま先まで、たっぷりとワインに浸ったシテ・デュ・ヴァン。ついに「ワ旅」はじまった感があって、感慨深いです。
いや、ここに来てようやくですよほんと。記事の更新、すでに3つめの後半ですけど!(のろのろ更新)

そして、ボルドーの夜

シテ・デュ・ヴァンを堪能したのちは、夜のボルドーを散歩しつつ、旧市街周辺へと戻ってまいります。

午後8時のガロンヌ川。体感、午後5時。
工事中の世界遺産ブルス広場には、どでかいワンピースフィルムREDの広告が。(MANGA大好き!)

今宵のディナーはこちら、グーグルマップで見つけた『le Petit Bois』さんです。

地元チーズやカスレといったカジュアルフレンチに、気軽なボルドーワインが楽しめるお店!

ボリューミーなワンプレートと、ボルドー・ブラン!
そしてもちろんボルドーの赤!
日本ではマイナーな産地が、しっかりラインナップされてるところに萌える

若いスタッフが英語で一生懸命サービスしてくれて、健やかで子気味がいい、素敵なお店でした。
そしてなにより、ご飯が美味しい。どれを食べても美味しくて、ワインがぐいぐい進みます。

左隣の席ではフランス語が、右隣ではスペイン語が飛び交っていて、多国籍なお客さんで繁盛してるの、わかるなぁ…!と思いました。
なんなら明日も来たいと思ったくらいのハッピー感。クーラーがなくて汗だくになるのは、ご愛敬。(ひたいの汗を拭きながら)

ボルドーの夜はにぎわってます!

たっぷり遊んで午後10時をまわった頃、いそいそと宿に戻りました。夜が明るいので、ついうっかりいつまでも遊んでしまいそうになります。

とはいえ今夜も、そろそろおしまい。ぐっすり眠って、英気を養いましょう。なぜなら明日はいよいよ、ボルドーワイナリーツアーに出かけるから…!

さあ、みなさんも気合い入れてくださいね。いよいよここからが、フランス「ワ旅」の本番です!🥂(まさかのまだ準備体操だった!)

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■ ますたやとは:

関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)、夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年J.S.A.認定ワインエキスパート取得、2022年コムラードオブチーズ認定。夫もワインエキスパートを取得、現在はWSETLevel2を英語で挑戦中の、ワイン大好き夫婦です!

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