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小樽にあったドストエフスキー机は今どこに?

20年くらい前、小樽に行った時に何気なく立ち寄った、
ロシア専門の美術館のことを思い出していた。

たしか、名前はペテルブルク美術館だった。

小樽なのに館内にはいると、そこはロシアだった。

サンクトペテルブルクの立体的な地図が大きく展示されいたり、様々なロシアの画家達の美術作品が展示されていた。何故かロートレックの作品もあって、まさか小樽で見れるなんてと驚いた記憶がある。

かなり前に、閉館してしまったけれど、
今思えばかなり尖った美術館だったなと思う。

その中で最も記憶に残っているのが、
ドストエフスキーの部屋が再現されていたこと。

そして、そこには、実際にドストエフスキーが使っていた大きな机が展示されていた。美術館へいってまさか、トルストイとならんでロシアが誇る世界的文学者の部屋が再現されているとは思わなかった。さらに驚いたのは、実際にドストエフスキーが使っていた机が展示されていて、それを間近で見ることができたことだった。

あれから20年以上たって、更にドストエフスキーに対する尊敬が深まった僕は、彼が使っていた生机を、サンクトペテルブルクではなく、小樽で見れたことは稀なる奇跡だったと今あらためて思うのです。

それで僕は、このドストエフスキーの机の行方が気になって仕方がない。

今は、どこにあるのだろう?

ネットで調べてみても出てこない。
そのころはブログがまだない時代だったんだ。

建物自体は、旧拓殖銀行小樽支店として、1923年(大正12年)に建てられたもので、地下1階地上4階の初期鉄筋コンクリート建築、角が丸びを帯びたアーチ状にカーブしていて、小樽市指定歴史的建造物に指定されている、とても美しいビルで、今も残っている。

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建物から調べてみると、ペテルブルク美術館は、1995年に開業して、運営していた丸井今井デパートの事業縮小のために1999年に閉館したとあるので、僕が訪れたのは1998年あたりかなと思う。

やはり、ドストエフスキーの机については、ネットでは出てこないなあ。

でも、おもしろい関連情報がでてきた。

ペテルブルクにあった、ドストエフスキーが最後に住んだアパートの部屋内部を、ユルチクという画家が描いた油絵が、ペテルブルク美術館が所有していたという。
この絵のことはまったく記憶にないし、ユルチクという画家も知らないけれど、その油絵は、美術館が廃館になったあと外に流れて、今は、福岡県福岡市の「日時計の丘」という小さな図書館&ギャラリーにあるらしい。
ドストエフスキーの最後に住んだ部屋が描かれているのには興味がある。
次に福岡に行ったら訪ねてみよう。

あと、ペテルブルク美術館の展示されていたコレクション資料が、小樽図書館に保管されているようなので、それも調べに行ってみよう。

でも、ドストエフスキーの机は、行方不明だ。

サンクトペテルブルクにあるドストエフスキー美術館に、彼が使っていた机のひとつが展示されているらしいけれど、それが小樽で展示されていたものなのだろうか?

僕は、最終的にサンクトペテルブルクに行くしかないのかもしれない。


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