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アオマスの小説

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どんな一面にも些細な物語が存在する。それを上手に掬って、鮮明に描いていく。文士を目指す蒼日向真澄によって紡がれる短編集です。
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#私の作品紹介

新作のお知らせ。

タイトル 『未恋(みれん)』 ・あらすじ   僕には一つの未恋がある。  高二の夏休み直…

蒼乃真澄
1年前
14

200個の友達(小説)

 ブレイくんは最強だ。誰よりも強くて、誰よりもリーダーシップがある。やさしくて、誰かのた…

蒼乃真澄
1年前
10

パチン!(小説)

 午後二時四十五分になると、地元の防災無線を通じて登下校する子供たちが安全に帰宅できるよ…

蒼乃真澄
1年前
17

必要悪少年

 傘をささず、少年は一人路地裏でタバコを吸っている。 「非合法が俺のテーマだ」  少年は一…

蒼乃真澄
1年前
14

『浮上』(2000字のドラマ応募作品)

 あざとい君が僕の現を輝かせるのなら、引き算をしてもゼロ地点を突破することはないだろう。…

蒼乃真澄
2年前
12

『サヨナラのメロンパン』(2000字のドラマ応募作品)

 秀人が突然転校したから、僕らのバンドは呆気なく解散した。 「あいつ、なんで福岡に行った…

蒼乃真澄
2年前
8

『ちょっとの優しさが欲しいのよ』 (2000字のドラマ応募作品)

「レジ袋おつけいたしますか?」  どっかの誰かが有料化したせいで、また一つ手間が増えた。そして悪い連鎖が起きる。 「エコバック持ってるからいらねえよ」  しょうがない。この国はマニュアルで出来ているのだから。俺はにっこりとした笑顔で、 「失礼いたしました」  と動揺せずに受け流す。  別のお客さんは苛立ちながらこんな言葉を吐きかけてくる。 「いつもいつも同じこと聞きやがって、喧しいわ!」  そんなことはこっちが一番知っている。俺もあんたに同意するが、不自然なくらいの微笑みと甲

『落日』 (2000字のドラマ応募作品)

「俺、お前の分まで頑張るから」  日が落ち始める夕暮れの空の下、僕と真島は二人で花壇の縁…

蒼乃真澄
2年前
12

『道端の向日葵』(2000字のドラマ応募作品)

 逃げ水が見えるほど、灼熱の日照りが差す盛夏。長袖を羽織っていた半年前など記憶の片隅にも…

蒼乃真澄
2年前
12

『それでも』(2000字でドラマ応募作品)

 人と縁が切れるって、どうしてこんなに心が痛むのだろう。僕と華奈のラブストーリーは、あっ…

蒼乃真澄
2年前
6

ALIVE

 僕の一つ前の机には、一輪の花が入ったガラスの花瓶がポツリと置かれている。造花のように枯…

蒼乃真澄
3年前
4

雨のちお守り

 しとしと降る雨がアスファルトを刺激して、ビショビショにさせて鼠色から真っ黒に染めていく…

蒼乃真澄
3年前
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