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アオマスの詩集

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フワフワと頭に浮かんでいる言葉たちを一本の糸にするように紡いでいき、詩にしてみました。様々な感情に揺さぶられながら、それでも言葉にしてみたい愛や希望などを詩にできたらと考えていま…
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#夏

盆、鰹節が踊る(終わらない夏)

 残り物で作った焼きうどん  その上で踊り狂うさ鰹節  盆、誰かが帰ってくる  胡瓜か茄子…

蒼乃真澄
10か月前
17

炎天カー(終わらない夏)

 ドライブしたいって  まじでやめとけって  今日の気温は三十七度  炎天下はやめとけって …

蒼乃真澄
10か月前
13

カラオケのタコ唐揚げ(終わらない夏)

 君が歌っていたラブソングは  ひどく甘ったるい歌詞だった  僕はタコ唐揚げを食べながら …

蒼乃真澄
10か月前
12

羽虫と散歩(終わらない夏)

 ある者が恋をした話  それは儚くて脆い  哀れだがほろほろと  涙を流す話  ある者の生…

蒼乃真澄
10か月前
13

帰り道(夏のまにまに)

 花火か。  帰り道、俺は缶ビール片手に夜空を見上げる。  久々に見たな。花火。  そうい…

蒼乃真澄
11か月前
19

夏、風、胡瓜(夏のまにまに)

夏、風、胡瓜。 育つ彼と、死にゆく蝉。 恋をする私と、散る花火。 波打つ海と、腐る西瓜。 月…

蒼乃真澄
11か月前
11

人生を燃やす(夏のまにまに)

 表現者になりたかった僕は、自分で映画を撮影することにした。  映画とは言っても、たった一人。おままごとの延長でしかない。自分のスマホで1日を撮影する。それだけだ。  朝起きて、顔を洗って、トーストを食べて、歯を磨く。電車で仕事場へ行って、ひたすらパソコンと睨めっこして、再び電車に乗って家へ帰る。夕飯は夜遅くまでやっているスーパーへ行って、半額になった惣菜とビールを買う。家へ帰ってきてスーツを脱ぎ、テーブルで食事をする。風呂に入って、YouTubeの動画を見て、布団に入る。お

ふわふわ雲(夏のまにまに)

 ふわふわ雲に乗って  どっか行きたいなあ  なんて空想を空に描いて  レッツゴー 夏日和 …

蒼乃真澄
11か月前
18

夏のまにまに

意志って言葉は大事 自分を捨てちゃいけない だけどたまには力抜いて 夏のまにまに 委ねてみ…

蒼乃真澄
11か月前
15

土手沿いを走る少年(夏のまにまに)

何故だろうか 僕はピッチャーにならなかった グローブをつけることもなかった バットを振るこ…

蒼乃真澄
11か月前
12

帰郷、甲子園(夏のまにまに)

実家にて、甲子園を見る そうめんすすりながら 爺ちゃんが応援するのは 地元の埼玉県代表 知り…

蒼乃真澄
11か月前
7

スロー毎日(夏のまにまに)

だらだら、だらだ だらだら、だらだ 熱中症注意ってお天気キャスターが言う その顔は涼しげ …

蒼乃真澄
11か月前
14

プールサイド(夏のまにまに)

灼熱のプールサイド 僕は今日も日陰で休む 同級生たちはわいわいと 気持ち良さそうに泳いでる …

蒼乃真澄
11か月前
9

終春(夏のまにまに)

 春が終わった。  そんなこと、誰だって知っている。  桜が散った。  そんなこと、誰だって知っている。  新しい季節だ。  そうやって前向きに生きようとする。  だけど何も変わっちゃいない。  僕の周りは常に動き続けている。  ボロボロになったランドセル。  色褪せた体操着。  使い古した上履き。  ずっとお世話になった財布。  すべてがいずれは終わるモノ。  そのうち、僕の人生も終わるだろうけど  ありがとうと言って捨ててもらえるだろうか。  そのとき一ミリでも生きた証