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アオマスの詩集

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フワフワと頭に浮かんでいる言葉たちを一本の糸にするように紡いでいき、詩にしてみました。様々な感情に揺さぶられながら、それでも言葉にしてみたい愛や希望などを詩にできたらと考えていま…
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記事一覧

ぼんじり(詩)

肝心なところで終わったドラマ 来週の最終回を心待ちにする だけど三日後にテレビ局がなくなり…

蒼乃真澄
2日前
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空色の夢(詩)

またやり直したっていいじゃないか ポジティブ思考ってわけじゃないが 俺は諦めの悪い人間だか…

蒼乃真澄
4日前
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あえてね(詩)

右にならえって言われたから左向く 読書しろって言われたから歌を歌う 行進しろって言われたか…

蒼乃真澄
4日前
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庭園(詩)

紅茶はいかがと貴婦人 生憎だが俺は紅茶は飲まない では 薔薇を一本と貴婦人 花は枯れるから…

蒼乃真澄
5日前
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最後は一人(詩)

どうも人間を好きになれない 一人でいるほうが楽で 一人でいるほうが好き だけど 一人では生…

蒼乃真澄
6日前
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永遠より三日間(詩)

永遠とは 実に無責任な言葉だ だって期限を決めないわけだろう? 誰かが永遠に愛するなんて言…

蒼乃真澄
9日前
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青い月、一匹の龍(詩)

ある八月の晩のこと あいつが言っていた 宙に青い月が出た夜は その裏を一匹の龍が通ると それは神なのか仏なのか はたまた幻なのか 俺には全く見えないが いないと言い切ることはない 見えないからといって 存在を否定するのは愚か 俺の後ろにも 君の後ろにも 見えない何かがいるはず 枯れることのない向日葵 その一本を君に摘んでこよう まったく 礼なんていらない たまには恵むことをしたい 見えないからといって 存在を否定するのは愚か 俺の後ろにも 君の後ろにも 見えない何かが

ピンクの革ジャン(詩)

ロックとか聞かないが いつもはヒップホップだが 昔のバンドとか知らねえが 着ちゃうんだよな…

蒼乃真澄
11日前
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とりま(詩)

努力は報われないって教えてほしかった とあるサラリーマンの嘆く声 才能は生まれた時に決まる…

蒼乃真澄
12日前
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夜明けの珈琲(詩)

珈琲でもいかがだろうか 美しい夜明けを前に 俺のはなうたは響く ああ なんだか不思議な気分…

蒼乃真澄
13日前
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『曖昧、色々、雲散霧消』(創作詩集)

曖昧、色々、雲散霧消    曖昧、色々、雲散霧消  ハイハイ、イロイロ、ハローハロー  …

蒼乃真澄
1か月前
8

何処へ行く?(ショートショート)

 この車、何処へ行く?  行き先は、不明。  しかしどうして行き先が不明なのかさえ、不明。…

蒼乃真澄
2か月前
8

それだけで、青春でした。

   喉が渇いた。君は百十円で苺ミルクを買う。  新聞部がスクープ探して駆け抜けていく。 …

蒼乃真澄
2か月前
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墓、桜、月、それから猫 『春の歌』

 四月十日は祖母の命日。だから毎年、その近くになると墓参りへ行く。  墓というのは鳥の囀りが響き渡るほど静かで、蝶が気になるほど気配がない。  だからこそ、訪れに気づく。  わずかな耳鳴り。それからすぐに、一匹の猫が僕の足に寄る。  そうか、今年は猫の姿で来てくれたのか。  僕は祖母が眠る墓に手を合わせ、線香の煙を纏って消える。  今年は桜が長い気がする。開花が遅いだけだろうか。  桜の木をじっと眺めていると、先ほどの猫が呑気に鳴く。  しかし、もう祖母の気配ではない。ただ