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庭園(詩)




紅茶はいかがと貴婦人
生憎だが俺は紅茶は飲まない
では 薔薇を一本と貴婦人
花は枯れるから嫌いだ

結構な人間が死んだ世の中
それでも貴婦人は穏やか
これからますます荒れる
それでも貴婦人は穏やか

血だらけになった革命軍
そこには旧友のあいつもいた
だけど一発の爆弾のせいで
みんなサヨナラ ああ無情

少し眠ればと貴婦人
生憎だが俺は眠れない
ではハーブティーをどうぞと貴婦人
申し訳ないが飲む気がしない

いつだってあいつは戦っていた
勇敢で正義感の溢れる男だった
そんなやつが戦争で呆気なく死ぬ
それが世の中というなら なんて無情

貴婦人は俺の頭を撫でてくれた
特に慰めの言葉なんてない
ただただ温もりを授けてくれた
優しさなんて無駄だと思っていた

だけど俺は貴婦人に救われてしまった
だからハーブティーを飲んで眠った
この世にいないあいつのことを忘れて
この世で起こっている悲劇を忘れて

ただただ穏やかに眠ってしまったのだ
それは愛情か? 俺にはさっぱりわからない

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