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円覚寺 / 神奈川 -宝冠を被った釈迦如来-

2月某日。春の訪れを感じたくて、梅を見に行くことにした。長谷寺の夜間拝観に行こう。夕方までは、降りたことのない北鎌倉駅で降りて散策しよう。

下車してすぐ、北に円覚寺がそびえる。総門・山門をくぐり、仏殿の釈迦如来にお参り。

違和感。なんで釈迦如来が宝冠を載せてるんや?

さっと調べると、禅宗 (円覚寺は臨済宗) では釈迦も修行中と考えるのだとか。正確には誤りがあるかもしれないが、宝冠の理由に納得したから満足。

まだ雪が残る境内を歩く。梅が綺麗に咲いていて、春の訪れを告げてくれる。雪中梅という言葉があるのだから、古くから冬の名残と春の訪れを同時に楽しんでいたのだろうか。白くて丸い花弁は雪みたいでしんとしていて、淡いピンクはふんわり温かい。紅色には、おい春眠不覚暁してんなよって言われそう。

毎月のように旅をするようになってから、季節感を体内に取り込みたい衝動に駆られるようになったのは楽しい弊害。

広い境内とまばらな参拝者が空気の波立を静かにしてくれる。だからなのか、時の流れを遅く感じた。

北鎌倉、良い。鶴岡八幡宮まで歩いて道中の寺を巡ろう。そうして、北鎌倉巡りがスタートした。


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