新しい教え方とシンセンセイゾウ【先生用授業解説あり】 「中2理科 飽和水蒸気量と露点、湿度の概念」実際の授業から概要欄に解説 本田先生 山口県公立高校入試 カリスマ 先生の先生

中2理科の解説、ライブ配信です。
ちょうど生徒から質問があったので、その場でライブ配信をしてみました(@facebook)。

新しい教え方、先生のための参照動画にしてもらえると思うので、アップしておきます。

以下に詳細を書いています。先生方はぜひご参照ください。


単元内容
・中2理科 飽和水蒸気量、露点、湿度の概念
ここは仕組みが難解で、かつ問題も解きにくいところになります。
多くの中学生が理解が浅いまま済ましちゃうところです。

・動画は授業ではなく、質問を受けての、一人の生徒に向けた解説となります。
ただ、概念の説明をしたので授業に近いものになっています。

・生徒は学校授業で既習、という条件での解説になっています。

・単調な単元よりも、理解を要するところですから、こうした内容の学習こそが、
学び方次第で、思考力、理解力、読解力を伸ばすチャンスにもなります。

なお、今回は参照動画ということで、画面はあえて正面を外してあります。
音声は口元のマイクでしっかり拾っているので、十分に学習してもらえると思います。


言葉
・子どもたちとは方言を使って話すので、山口弁です。あしからず。普段は方言はあまり使いません。


機材
・最近使っているマイクは「OpenComm(AfterShokz社)」骨伝導イヤホン&マイク付き
(僕の場合は、この場所に他の生徒もいるので、耳を完全に塞ぐものが使えず、かつ、移動しながらマイクが使える必要があるため、現状これがベストチョイス)
・カメラはzoomで使用しているうちの1台iPhone。
・zoomを使用したライブ配信です(zoom→facebookライブ)

授業参考のためのアドバイスと方向性
教え方2.0および、新先生像(シン・センセイゾウ)に連動した内容です。

「シンセンセイ・ゾウ」シリーズ
https://youtube.com/playlist?list=PLC8iMHoElw2b05vYlcvmsRT7rRDy2FRac


教え方に関わる動画解説
・テキストなどはなく、ホワイトボードとペンがあれば、手ぶらで授業ができます。何かを見ながら教えるというようなことをしない、これは若い頃から散々鍛えられてきたことです。下手な先生ほど手元の板書計画を黒板に写していく授業になりがち。そんなものは頭に入れてから授業しなさいということですね。
よく言うところの、「テキストの内容を教える」のではない、「テキストは必要に応じて使っているだけだ」と言うようなやつですね。
もう僕の世代以降は、地方の民間では集団授業は集客できなくなり、個別移行したので、この手の授業ができる人は育っていません。いわゆるかつての上手い授業の先生を育てるのは環境的に不可能になったのですね。

・一人用に解説していて、その他の子たちが周囲で自分の勉強をしているので、ギャグは控えめの構成です。ギャグで盛り上げても他の子の邪魔になりすぎるので。そのため、やりとりは少なめ。ただし、この後の解説を見てもらえればわかりますが、やりとりが少なめになることはさほど影響が出ない構造になっています。要は、子どもの思考が動いているか、です。


・こうした概念の解説が、1人用であっても重要になります。概念の説明を板書などでしっかり解説していくものは、抽象度が高い、と捉えてください。そう考えると、なぜ個別や家庭教師の先生が抽象度が上がりにくいのかが理解できます。単にひとつの問題の解法を解説するだけでは、抽象度の高さとそこにある概念の理解が叶いません。大事なことは、しっかり概念の解説が、高い抽象度でできること。その点で、家庭教師スタイル等では限界が出てくるのです。ですから、塾や家庭教師選びでは、単に一人で教えてもらっている、に安心してはなりません。
だからここでは、生徒が一人向けであっても、一つの問題を解くのに、概念に遡って説明をしているわけです。

・ポイントは、思考の階段づくりです。従来の講義型授業と異なるのは、この階段が大変多くセットされていること。非常に細かいことまで随時言及しているのがポイントです。え、そんなことまでいちいち言うの?と言う次元です。先生サイドの思考のプロセスを全て提示しながら進みます。ここが知識の伝達とは似ていても非なるもの(実際にやらないと難しいのでここではこのくらいの説明に留めます)。子どもたちの思考を確認しつつ一緒に思考を巡らせるということをやっています。(マイクが口元なので聞こえませんが生徒は反応しながら進めてくれています)

・思考するという行為
これまでの動画でもお伝えしてきた通り、現代の子たちは、思考するという行為そのものがどんなものかがよくわからないままでいます。放っておくとそのまま。だから、勉強、特にここで授業を通じて、思考するという行為がどんな行為かを学びます。

・概念の理解
上記の思考するという行為を学ぶこととあわせて、概念を理解するとはどういう行為かも学ぶ必要があります。しかしどうやっていいかわからない(自然にわかっていたのが従来)。だから、先に書いた、思考の階段を見せることが必要なのです。いちいち先生が思考を提示するわけです。そうして一緒に思考していくことで学んでいきます。これは文字にしても、口で言っても最も伝わらないところで、一緒になって実践する中で学び取ってもらう以外にありません。

・有機的な知識のつながり
知識は有機的に、立体的につながりをもったものです。これを授業の中でも提示します。順番はどうでしょか。あえて、それぞれの単項目の順番は気にせず、説明をしています。シリアル思考を避けるためです。しかも適切にレイヤーを見せる。その上で、順序がどうであれ、最終的にはそれが結集してつながり合っているところに落とし込みます。つながりが見えること、レイヤーが理解できることが大事です。
(これも難しいので簡単な説明に留めます)

・必要な「ひっかかり」滑らかに話さない
これも現代の子どもたちの特性を考えると非常に大事なことです。多くの先生は、流暢に、淀みなく、きれいに、話すことができると、上手な授業であると勘違いしやすい。皆さんプレゼンみたいなものを目指しちゃうんですよね。これは今までの集団授業、知識伝達授業が基準だから。考えてみてもらえればわかりますが、映像授業はまさにそれです。映像授業だとうまく喋れないと録り直しなんかもしますよね。今リアルで重要なことはそれではない。大事なのは子どもたちの脳(思考)が動いたか、です。一斉授業、講義型授業が苦手だと言及してきていますが、その一つの要素として、先生の側の語りがうまく聞けないんです。だから流暢に語ることはほとんど意味がない。何せ聞き逃してしまう。だから「ひっかかり」を作る。特に授業前半だとか、セリフの前半は、つまりながら話す。これは先生が生徒の聞く様子を見ているんです。聞けてないから、それを見て、あえてこちらもつまらせる。遅らせるんですね。そしてできるだけ同じ言葉の繰り返しも入れる。
今後は、もうこの特性は子どもだけのものではなくなるでしょう。大人もやっぱり聞く力が落ちていく。
加えて、咀嚼、反芻する時間も必要ですから、やっぱりいちいち引っ掛かりを作る。どもるくらいでちょうどいいわけです。


どうぞ、ご参照まで。

先生が、今後すべき授業の参照にしてもらえると思います。


現実的なトレーニングは、体系化した動画にまとめる方向ですが、
リアルに関しては、僕のところで学ぶしか、ないかなと思っています。


☆zoomオンライン授業を繰り返しながら、見えてきて新たな形があります。
それは、よくある双方向の授業を超えたものでした。この辺りも今後お伝えできればと思います。要は、子ども自身が頭を使うことなんですね。






本田篤嗣(Atsushi Honda) プロフィール
社会起業家、作家、アーティスト。2005-2014年、県内外で10店舗以上の学習塾を経営(県内最大級の規模へ)後、譲渡。1年目で100人、2年目で200人、3年目で300人の生徒を集める。全国を代表する学習塾、日本を代表する講師(兼オーナー経営者)となる。県内を中心に数千人以上の子どもたちを直接指導。その指導は全国紙やTVなどでも多数取り上げられている。著書に『18歳からの「夢を実現する人」のルール』(総合法令出版)ほか。
企業経営を進める中、利益追求では教育実践は不可能だと感じ、2015年に法人をNPO化。教育としての場づくりとその発信に取り組む。2021年現在は、NPO理事長、受験指導まなラボスクール、フリースクールまなポート、通信制高校など社会起業家として活躍の場を広げている。

NPO法人まなびデザインラボ
https://www.manabidesignlab.org

NPOにて以下の3ブランドを展開中です。
まなラボスクール
https://www.manalabschool.com
まなポート
https://manaportschool.wixsite.com/manaport
精華学園高等学校周南校
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本田篤嗣ブログ(ameba)教育×芸術×経営
https://ameblo.jp/mrhonda
本田篤嗣 note(教育記事まとめ)
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