【子育てエッセイ】あ・うんの呼吸

我が家の朝は嵐のようだ。
きっと共働き子育て世帯は皆そうだろう。

0歳1か月の下の子を連れて
まず奴らより先に起きて一階へ。
味噌汁とバナナヨーグルトを準備。

あれこれ作っている時間はないが
おっとうの健診結果が目に染みるレベルなので
我が家の味噌汁はとにかく野菜を詰め込む。
お椀もしれっと大きいものを使用している。
(が、よそった味噌汁をしれっと減らす旦那。イラ。)

子供のお皿は仕切りで３つに別れている。
空のスペースがある状態で出すのがなんとなく嫌で
ブロッコリーとハム、あとあらかじめ茹でておいたゆで卵も入れる。
その上にマヨネーズをぶちゅ。

お口拭き用にはんかちを濡らして
対面キッチンからダイニングテーブルの子供の席をめがけて投げる。無事着地。
箸やスプーン、フォークを出す。

上の子供を連れておっとうがリビングへ来る。
ソファにゴロンしてまた眠りたがる子供をなんとか起こして
トイレへ促し
着替えをさせて
食卓に座らせ
散りまくる気を何度も集めて集めてなんとかごはんを食べさせる。
その間に下の子の顔を拭き
着替えさせ
おっぱいをやっていると

おっとうがサッと来て
赤ちゃんの脱いだパジャマと使用済みオムツをササッと片付けてくれる。

「ああ…【あ・うんの呼吸】ってやつだわ。何も言わずとも気づいて、ちゃっちゃと動いてくれる。旦那への感謝の気持ちを忘れずにいこう。」
心の中でつぶやく。

おっとうは仕事へ出掛けていき
ここからはワンオペだ。

上の子の顔を拭いて
歯磨きをさせ
髪の毛を結い(毎朝三つ編みを二つ作って一つにまとめるゴムを5つ使うスタイルがご希望)
神棚の水をかえてパンパンへーして
さあ、保育園しゅっぱーつ！

と、おもいきや

「うんち」

まだうんちをトイレでできないので
一旦パンツからオムツに履き替え
うんちが出るのをひたすら待ち
パンツに履き替えさせ

やっとこさ上の子を保育園へ。
旦那は仕事なので下の子も抱っこ紐で連れて行く。

家へ帰って残りの家事をやっつけたら
束の間の平穏が訪れる…
ベビーを抱っこでなんとか寝かせて
パパッと洗濯を干しちゃおう！
ドラム型洗濯機のドアを開ける。

パカ…

一旦閉める。
もう一度開けてみる。

オムツだ。
ぶよんぶよんになったオムツ。
そしておびただしい量のポリマー。
私のドラム型洗濯機の中に、洗い終わった衣服にびっしりまとわりついている。

おっとうがベビーのパジャマとオムツをササッと、【あうんの呼吸】で持って行ってくれた光景が蘇る。

さっきの感謝の気持ちは宇宙の彼方へすっとんだ。

朝にタイムスリップして
洗濯機の前に立つ旦那の後頭部を
スパーンといきたい。