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東京のあの場所でピエモンテを楽しめる?

こんにちは、日伊通訳マッシ(@massi3112

イタリア・ピエモンテ州出身である僕は現在、日本在住だ。日本に住みながら日本食の素晴らしさの虜になっているイタリア人だというのは、皆さんご周知のことだと思う。そんな僕でも、ふとした時にピエモンテの味や食材などが恋しくなる。

ピエモンテのことは実は日本ではあまり知られていなくて、説明しても思ったより伝わらないことが多い。たまにピエモンテに行ったことがある日本人と会話すると、「うわ〜!いいところだね!」と分かってくれる。
ピエモンテの魅力がたくさんあるのに、やっぱり実際に行かないと中々良さは伝わらないか、としょんぼりしていた時に、空からの光が道を教えてくれた。今もまだ信じられないけど、日本のあの意外な場所でピエモンテを楽しめるなんて!

その場所は銀座にあった!

皆さん行ったことある方が多いかもしれない。「Ginza Six」の6階に行けばとんでもない景色を見ることができる。レストランではなく、カフェではなく、スーパーではなく。そこにあるのは紛れもない、僕にとっての「ピエモンテ」だった。

この素晴らしい場所「EATALY(イータリー)」では、イタリアの中でも珍しい食材や料理を味わえる。ピエモンテ州トリノ発で、イタリアの上質な食材や飲料などの専門店だ。イタリアの食文化を守るためにも存在していて、1つの屋根の下に高品質なイタリア料理や食材を集めて、食事をしたり、買い物をしたり、学んだりすることができる。

いいイタリアの香りがして、足を踏み入れた瞬間にお腹が空く。早速、レストランのご紹介。

LA PIAZZETTA (APERITIVO AND WINE BAR)
ラ・ピアツェッタ(イタリアン・バール)

LA PIAZZETTA

LA GRIGLIA
ラ・グリーリア(イタリアン・グリル・レストラン)

LA GRIGLIA

食べたのは手打ちパスタ「フジッリ・ボスカイオーラ」。キノコとソーセージが入っている、オリーブオイルベースのパスタ。メニューには珍しいパスタがたくさんあるから選ぶのが難しかったし、本当は全種類を頼みたかった。本日のパスタもあって、食いしん坊な僕の悩みがますます大きくなる。

LA PASTA e LA PIZZA
パスタ・エ・ピッツァ(イタリアン・レストラン)

LA PASTA e LA PIZZA

GRAN CAFFÈ VERGNANO 1882
グラン・カフェ・ヴェルニャーノ(イタリアン・カフェ)

GRAN CAFFÈ VERGNANO 1882

1882年にピエモンテ州創業の老舗ブランド「カフェ ・ヴェルニャーノ」はここにしかないらしくて、ピエモンテ人としては鼻血が出るくらい興奮してしまう。
エスプレッソはイタリアから輸入した SANREMO社のCafé Racerだけではなく、ジェラートやローマ発祥のマリトッツォ、イタリア各地の伝統的なドルチェや焼き菓子まである。この前、レモンのマリトッツォを食べて一口目から幸せになった。あとはワインやカクテルもあって、朝食からランチ、アペリティーボ、夜遅くの軽い食事まで楽しめるから、控えめに言っても最高だ。

さて、マーケットに入るのをご注意ください。イタリア各地から集められた1,500種類もの食材があって、買い物するつもりではなくても入ったらいつも何かしら買ってしまう。見るだけでも十分楽しめるし、イタリアを感じられる。

マーケット

イータリー銀座店のマップを見て声が出た僕は、おもちゃ屋さんに入った小学生のような気持ちになった。一つの場所でこんなに楽しめるなんてなかなかない。関東に住んでる人はいつでも行けるから羨ましいな。僕も関東に引っ越すしかない?

いやいや、イータリーで働くしかないという気持ちが強くなっている。

イータリー銀座店

イータリー内にはイタリア式のハムとチーズの売り場もあって、しかも試食までできる。スタッフさんが食材のことを細かく教えてくれるから、自分の今の気分にピッタリの味を選ぶことができる。

ハムとチーズの売り場

この売り場を見て、思わず「懐かしい!」と口から出た。この売り方や仕組みはまさしくイタリア!よくマンマと行っていた近所のスーパーを思い出す。イタリアではこの売り方をしていないスーパーはないんじゃないか?と思うほど、ローカルな光景だ。

見たことがないパスタもたくさんあって、見ているだけでも楽しくてワクワクしてしまう。イタリアの一般的なスーパーにもないくらい珍しいものまである。さすがはイータリーだ。

パスタ

クオリティーが高いチョコもあって、この中にもちろんヴェンキもあった。ピエモンテのチョコや、その地域の職人さんしか作ることができないチョコまで味わえる。

チョコ
ドモーリ

美味しいワインとイタリア料理の情熱を感じられる前菜の盛り合わせ、お肉を食べて、1人でずっとニヤニヤしながらゆっくり味わった。最高の時間を過ごせた僕は食べながら目を閉じて、瞼の裏に映った懐かしい故郷を楽しんだ。

イタリアワインに合う料理を楽しみたい人にとって、現在開催中の1 周年記念キャンペーンは見逃せない。ワイン飲み放題や特別な料理などもある。このようなキャンペーンはなかなかないから行くしかない。
スイーツに目がない僕にとって、シチリア伝統菓子カンノーリ100種類があると聞いた瞬間に倒れた。

イータリー銀座店

驚いたのはこのカンノーリのピラミッド。食品サンプルで作られたと思っていたけど、聞いたらなんと本物のカンノーリで作られたそう!このままテーブルに運んで食べたかったけど、大人しく我慢した。

カンノーリ

カンノーリの中の好きなクリームと好きなトッピングを選んで、その場で店員さんの手によってカンノーリが生まれる。無意識に3本を頼んだ僕は、作っているところを見ていてよだれが本当にヤバかった。

カンノーリ

イータリー銀座店に数時間しか滞在してないのに、時間が本当に止まった感じだ。雰囲気もスタッフの親切さも料理の出会いも素敵な思い出になったから、近いうちにまた行きたい。

撮ってもらった写真を見ると日本にいるのか全くわからない。ピエモンテにいるピエモンテ人の嬉しさにしか見えない。今気がついたけど、EATALYの看板の光に照らされた僕の頭が輝いている。嬉しさが輝きで表れているようだ。

イータリー銀座店

イータリ銀座店からほんの少し歩けば、ヴェンキ銀座店もあるから銀座というよりピエモンテにいるような気分になる。もしピエモンテを感じたいなら間違いなく、銀座に行くべきだ。

ここまで読んでくれてありがとうございます。ピエモンテを少しだけでも好きになってくれたら嬉しい。

Massi

みなさんからいただいたサポートを、次の出版に向けてより役に立つエッセイを書くために活かしたいと思います。読んでいただくだけで大きな力になるので、いつも感謝しています。