中2女子ユカとじいちゃんのほのぼの日記　第31話　冷戦終結後の北方領土問題

2016年7月8日 21:54

ユカ：じいちゃん、それでいまはどうなってんの。

じい：1989年のマルタ会談で米ソ冷戦が終わって、1991年にはソ連が崩壊しちゃったから、いまはちょっと状況が変わってる。

ユカ：どんなふうに。

じい：アメリカは、まえほど北方領土問題に関心をもってないようだ。だからもう絶対に解決しちゃだめだとは言わないだろう。

ユカ：じゃあロシアに返してってたのめば、返してもらえるの。

じい：ソ連が崩壊して、ロシアが困ってた頃に、ハボマイ群島とシコタン島だけ先に返してもいいよと言ってきたらしい。でも日本政府は間抜けだから、四島一括返還じゃなきゃだめだと断って千載一遇のチャンスを逃してしまった。

ユカ：あー、残念。

じい：日本は国際情勢の変化に無知すぎるんだ。第二次世界大戦のあと、ずっとアメリカのご機嫌ををとることに一生懸命だったから、自分で考えて行動するってことができないんだな。

ユカ：子どもみたいだね。

じい：あれからロシアは持ち直して力をつけてるし、北方四島を返したら得になる理由もなくなったから、すんなり返還してくれることはないだろう。

ユカ：もうチャンスはこないの。

じい：ロシアも安泰とは言えないが、借金まみれの日本のほうが先にがつぶれちゃうかもしれないしなあ。

ユカ：えー、日本がつぶれちゃうの。

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