新井昌広

好きなアーティストの歌詞や自作の短歌や自由詩、俳句などをの備忘録として載せていこうと思…

新井昌広

好きなアーティストの歌詞や自作の短歌や自由詩、俳句などをの備忘録として載せていこうと思います 個人的な独り言のようなものですが、よろしければ、是非見てやってください プロフ画像は藤田嗣治、ヘッダー画像は千住博のものを拝借しました

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角川短歌 特選2首掲載!

みなさんこんにちは 昨日25日発売の角川短歌、角川歌壇に 拙歌が3首掲載されましたのでご報告申し上げます スプーンでジュラ紀の地層ほり起こす マーブルアイスカップに盛られて 松村由利子選 特選 選後評 下の句で作者の掘っているのがマーブルアイスの地層であることが分かり、にこにこしてしまう ジュラ紀から一気に現代に連れ戻されるスピード感が心地良い 雨戸開け一面の白の乱反射 数かぎりない臨死体験 東直子選 特選 選後評 朝、雨戸をあけると一斉に家の中に入ってくる強い光

    • ファインダー越しのフェイへ

      フェイ、君はどうしてそんなに物憂げな表情を湛えているんだい いくら待っても、彼がもうここへはやって来ない事が悲しいのかい? それとも 君がひとりぼっちな事が悲しいのかい?

      • 望郷

        ―故郷(ふるさと)の陽は沈んだままだ  それでもまだ、故郷は遠い― 日暮れ直後のある晩 夜空がワインだらけだった晩 村外れのアングラ劇場で 満員の観客の面前で ピエロが殴られた!! たった一人で 舞台下から舞台下に引きずり降ろされ しこたま 「お前は素人だ!お前は素人だ! お前は素人だ!お前は素人だ!」 と、正確に4度浴びせられた ピエロのやられ方は正確だった ともすると美しいほどのモーションで 一発浴びるごとに、まるで踊る様に 右、左、右、左と躰を半回転さ

        • 東京新聞掲載歌 2019.9.1

          本日9月1日発売の東京新聞朝刊、東京歌壇に拙歌が採用されました 立ったままで眠っていたのか駅は過ぎ客はもう僕一人になっていて  東直子先生選第8席 東京歌壇には今年はこれで7回目の採用です もう、かれこれ3、4年前の歌で 当時の歌友とメールやスカイプでやりとりをして、あれこれ意見を出し合いながら一緒に作った歌です みんな元気にしているかなあ

        角川短歌 特選2首掲載!

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          朝日新聞の額絵シリーズ無料配布サービスについて

          朝日新聞の額絵シリーズ無料配布サービスについて

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          角川短歌掲載歌

          本日24日発売の角川短歌が午前中に届きました 角川歌壇の結果は佳作一首でした 以下の歌です どこまでも高く飛ぶのを諦めた少女はついにブランコに乗らない 水原紫苑先生選・佳作 基本的にNHK短歌も含めて送った時は載るようにはなりました 少しずつは進歩してるのかも 角川短歌については、送ったり送らなかったりです NHK短歌も1か月に4人の先生に送れた事が無い 計算してみたら、佳作でも掲載倍率は18倍なんですよね 単純計算で18回送って載ると言う事になりますね 投

          角川短歌掲載歌

          週刊朝日・週朝歌壇掲載歌3首

          3年前に週刊朝日の週朝歌壇に掲載された拙歌です 引き出しをおもちゃ代わりにする君は秘密について知らないでいる 知花くらら選 第3席 「僕のことわすれたのかな」胸痛める甥はこの夏4歳になる 永田和宏先生選 第4席 今朝もまた低く曇っているせいでカラスの群れが空にぶつかる 永田和宏先生選 第4席 週朝歌壇については週刊朝日2016年1月1日8日合併号~2017年1月6日13日合併号にかけて 1年間計12回「知花くららの教えて永田先生」というコーナー名で 連載されていま

          週刊朝日・週朝歌壇掲載歌3首

          無題

          坊やが悲しんでいるのは何故でしょうか それは思い出の中に閉じ込められているからではないでしょうか                     新井昌広

          銀河鉄道の思い出

          彼とはもう何度も 銀河鉄道には乗った 一緒に銀河を旅したよ とても静かな旅だ、いつも 彼とは一緒とは言っても 基本的に同じ車両内で 少し離れて座っている 彼の存在が肩越しに確認できる距離で 最初の頃は ジョバンニとカンパネルラのように 向かい合って座っていた でも、彼は僕の方で投げかけた言葉を 返してはくれないんだ 僕の方だけが一生懸命に喋っている感じだ 身振り手振りを交えながらね 彼の生来持った気質もあるかとは思う ただ、彼の心の内として 話してはいけないような

          銀河鉄道の思い出

          飛んでいる内に辿り着いてしまう

          その木の実が 君の手には届かない それが、解っていて 君は 今日も飛んでいる 今までもそうしてきた 来る日も来る日も、だ 「ぴょんぴょん、ぴょんぴょん」 その ぴょんぴょん、ぴょんぴょんと言う音が 誰が生み出す、どの、ぴょんぴょん、ぴょんぴょんよりも正しく ぴょんぴょん、ぴょんぴょん とだ 君は何故飛ぶか? それは、 届かない その木の実が 君の手には届かない それが、解っていて 君は 今日も飛んでいる 今までもそうしてきた 来る日も来る日も、だ 「ぴょんぴょん、ぴょんぴ

          飛んでいる内に辿り着いてしまう

          星として

          夜空を見上げれば 星々が瞬いている 大きな星 輝いている星 彼らはやがては砕けて散る 運命にある つまりは、死に向かって、刻々と 自ら命を燃やし続けている訳だ 生があれば死がある その事を彼らも知っているに違いない そうでなければどうして あれ程に懸命に生きるだろうか エクスタシーの中にも虚無を抱えている その張り詰めた両極のエネルギーこそが重要だ しかし そうやって見つめ続けていると いつも或る事に思いが行き着くのだ 星々 それ以前の事として 星になろうと

          星として

          砂漠にて

          「ここは昔から砂漠だった。ずっと。 ここへ来た奴らは みんな駄目になっていった、」 「勿論、ここには水も無ければ何も無い だけど、その事が人間を駄目にする訳じゃないんだ 砂漠に長く居る事が人間を駄目にするんだ。 わかるかい?」 「......向うに行けば何がある?」 「別の砂漠だ」 「じゃ、その向こうには?」 「そのまた別の砂漠だ」 「よく分かったよ。あなたのおかげで。」 新井昌広  

          砂漠にて

          太陽と月について

          君は太陽が眩しい光で 姿を隠し続けているその訳を知っているのだろう? 月が 闇から闇へと移動し続けているのは どうしてか知っているか それはつまりこうだ 月の行く先にはいつでも秘密ばかりがあって それを隠すために移動し続けなければならないのさ 遠い遠い、はるか遠くの 誰も知らない国には もう一つの海と もう一つの月と もう一つの夜とがあって 砂浜には、静かに波が 寄せては返している その彼方で、月光に照らされて たゆとうようにして きらきらと光っているのは 人魚たちの鱗(

          太陽と月について

          井上陽水・最後のニュースについて

          最後のニュース 僕は、井上陽水さんの大ファン、というか信奉者でして 殆ど全ての音源を聴いているのですが、 氏の曲の中に「最後のニュース」というものがある これについては、楽曲として、かなり曲解されてしまっているような気がするんですよね 陽水さんにしては、珍しくストレートに、 詩の世界を現代への問題提起としているんだけれど、 楽曲としては、非常にシンプルであって、 とても良く、陽水さんの美しい声が活かされた作りになっていると思うんですよね この曲をもし、日本語の全く解らない

          井上陽水・最後のニュースについて

          彫刻的であると言うこと 新井昌広

          僕は ナイフを持つ そして、彫刻を掘る 感じたままにしながら イメージに忠誠を尽くすよう努める 余分なものは削ぎ落としていく 削ぎ落とされる音が美しく響くように 適度なスピード感が欲しい 感じた以上の事をしようとすると命取りになる 高ぶってはいけない 陶酔などはもってのほかだ ナイフは一つで 目的以外の役割は担えないのだから

          彫刻的であると言うこと 新井昌広

          実在すること 新井昌広

          ここには誰もいない だから今誰かを捜してる ここには誰もいない それは未来永劫 決定事項だ だから今誰かを捜してる

          実在すること 新井昌広