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魔法のカードで

「クレジットカード」をお持ちの人は多いだろう。今やどんな場面でも支払いに使うことができるので便利だ。

私も日常的にクレジットカードを使う1人であるが、最初はクレジットカードにあまり良いイメージは無かった。


確か、私が最初にクレジットカードを認識したのは5歳くらいの時だ。近所の量販店で父に警察官ごっこセットを買ってもらえることになった。その800円くらいのセットにはおもちゃの拳銃や警察手帳、バッジ、警棒が入っていて、警察官になりきることができる。

その警察官セットをレジに持っていくと、父は現金ではなくクレジットカードで支払いをした。クレジットカードを理解している今では普通のことだが、その頃は「現金で支払う」ということしか知らなかったため、驚いた。

普通の子供なら「魔法のカード!」とでも思うのかもしれないが、私はなぜか「父はお金を持っていないのにおもちゃを買ってくれた」と思った。お金がないのにおもちゃを買ってくれたことが、すごく申し訳なく感じた。その申し訳なさがあり、家でも警察官ごっこセットはかなり丁寧に扱った。


「お金がない時に使うピンチのカード」が幼い私の印象だった。これが記憶にあるクレジットカードとの最初の出会いである。


時は流れて、大学2年生になった。私はついに人生初のクレジットカードを作った。

それまでもクレジットカードを作るチャンスや勧誘はいくらでもあった。「クレジット機能付きのポイントカードにしませんか?」「クレジット払いの方がお得になります」などという巧みなフレーズが私を襲いかかってきた。

それでもやはりクレジットカードは好きではなかった。幼い頃の印象もあったが、現金派の私はキャッシュフローが可視化できなくなることが怖かった。お金に溺れてしまうのではないかと思った。

クレジットカードを作ったのは海外のメーカーのプロテインを購入するために止むを得ずだった。そのメーカーは安さを売りにしているメーカーであったが、支払いがクレジットか代引きしか選べなかった。代引きは手数料という余分お金がかかることと、在宅時にしか荷物を受け取れないので避けたいということで、クレジットカード払いという形をとった。


だが、今は私はクレジットカードを生活の多くの場面で利用している。ネットショッピングやコンビニ、様々な支払いなどで活用している。

クレジットカードは一時借金を負うという形ではあるが、逆に言えば手持ちがなくとも支払いが可能だ。現金払いは支払いの基本だが、ATMでお金を降ろすと手数料がかかる場合がある。また、ATMを探す時間、寄る時間ももったいない。一方、クレジットカード払いは一括払いの場合、手数料がかからない場合が基本だ。

他にも各社のポイント制度や保険、様々なサービスが付帯する場合もある。支払いという点だけでなく、総合的に考えてクレジットカードを使えばとてもお得な場合がある。クレジットカードを使えるくらいには私も利口になってきたということか。


今や様々な支払い、決済方法がある。クレジットカードの他に、プリペイドカードやデビッドカード、〇〇ペイなどとその種類は多彩だ。それぞれをうまく使えば、日常生活はより便利で快適になるだろう。だが、どんな支払い方法を選んでもその支払いや代金から逃れることはできない。自分の管理できる支出の範囲でそれぞれの方法をうまく使いたい。

信用でお支払い


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