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#19 私がマレーシア移住を迷ってる理由 〜クアラルンプール編②〜

前回:#18 私がマレーシア移住を迷ってる理由 〜クアラルンプール編①〜

マレーシアの首都・クアラルンプールは、これまで訪れたアジアの中で最も面白いと感じた場所でした。

まずはめちゃくちゃ都会であること。未踏の日本人の想像力をはるかに超えます。

さらにはコンドミニアムの居心地のよさ。日本人の給料で贅沢な暮らしをしたいなら圧倒的にマレーシアがおすすめです。

今回はその中でも最も魅力的に感じたマレーシアという国の文化について綴っていこうと思います。


マレーシアという多民族国家について

多民族国家とは文字通り複数の民族から構成される国家のことです。

世界をみても決して珍しいことではなく、むしろ全人口の大多数(約95%以上)を単一民族が占める日本のような国の方が今後は珍しくなっていくと思われます。

しかしいかに多民族国家と言っても、どの国にもある程度の「多数派」が存在します。

例えば移民で構成されたアメリカという国。年月の経過とともに「アメリカ人」というマジョリティが生まれています。ここでは「〇〇に起源をもつアメリカ人」という意味です。

大抵はヨーロッパ諸国からの白人にあたり、企業管理職種の独占によるホワイトカラー/ブルーカラーといった差別が生じています。もちろんそんな単純な話ではないのですが…。

今回はマレーシアで感じたことのみに焦点をあてていきます。


マレーシアの民族はマレー系が最も多く6割を占めます。ついで中国系(26%)、インド系(8%)、少数民族が多数。

ここでもある程度の「多数派」は存在するかと思いきや、そうとは一概に括れません。マレーシアは国教がイスラム教とされていますが、信仰の自由が認められています。

そのため街中には仏教やキリスト教、ヒンドゥー教、イスラム教が入り混じり、イベントごとにもとても寛容な雰囲気。

仏教の寺院のすぐ近くにヒンドゥー教の寺院があったり、もちろん巨大なモスクも教会もあります。イギリス植民地時代の影響で、キリスト教徒も約10%ほどいます。(日本は1.1%)

この宗教の多様性がすごく面白い。

多民族・多宗教が混在しており、まさに「多民族共生国家」といった様相です。

各宗教ごとにタブー視されていることが違うのに、よく喧嘩にならないなと思いました。


印象的だったエピソードが、スーパーで買い物をしていたときのこと。

レジで会計をしているとスタッフのお姉さんに「手伝ってくれますか?」と英語で声をかけられます。

最初はよくわからなかったのですが、イスラムでは豚肉がタブー。私が買おうとした加工肉を触れないから、お姉さんの代わりにレジを通してほしいということだったんです。

「あぁ!なるほど」と思って代わりにピッっとレジを使ったら、にっこり笑って「ありがとう」と言われました。

日本で「豚肉が触れないから仕事ができません」なんて言ったらクビにされそうですよね。けれどそういう多様性をみんなが受け入れている、それがマレーシアなんです。


この宗教と民族の多様性にすごく興味をもちました。

マレーシアに住んでいる人が特別やさしいと感じたわけではないですが、そもそも前提条件が日本とは違う気がします。

文字通り「人の多様性」を否定しない。

宗教や民族の決まりに対して社会全体が寛容である。

そんなマレーシアという国に私はすごく関心を持ってしまったのでした。


それでは、なぜマレーシアへの移住を迷っているか。

マレーシアにはいくつか主要な都市があります。

前々回紹介したペナンの他に、マラッカ、そしてシンガポールに隣接するジョホールバルなどが有名。

じつはクアラルンプールで滞在したコンドミニアムがあまりにも居心地良かったので、本気でどの都市に住もうか考えました。コンドミニアムの販売情報をネットで調べたり、Airbnbのオーナーに価格を尋ねたり。

けれどここでひとつ問題があります。

それはチェンマイと同じく、いやチェンマイ以上にマレーシアは私にとって引きこもりになる可能性が高いということです。

コンドミニアムは一階にレストランもコンビニも入っていますし、図書館やジム、プール、コワーキングに使える会議室まで完備されているので、ほぼ家の中で生活が完結します。(場合によってはショッピングモールも併設されている)

また、車社会なので運転のできない人には不便という側面もあります。道路は整備されていますが、歩き回れるほど歩道やバスの利便性が良いという訳ではありません。

もし私がマレーシアに住んだら、たまにGrabにのってバーやカフェに行くくらいの引きこもりの生活になるでしょう。

こ、これは危険…。

家の中にこもって集中して何かを取り組むにはいい場所だと思います。どうせならコロナで渡航が厳しい数年間だけでもマレーシアに住んでいたかった…。

けれど今後もずっと引きこもるかどうかは、いまの時点で決められません。40・50代くらいになってから考えてもいいのかなという気がしています。

セミリタイアしたらマレーシアに家を買って移住というプランは、私の中でかなり有力候補として心に刻まれました。

マレーシアのコンドミニアム過剰供給や対外政策もあるので、将来のことはまたその時に考えようかなと思っています。


次回:オランダ編予定です


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数ヶ月ずつ滞在して「どの国に住みたいか」を考える自由研究をしているフリーランスの考察・感想です。このnoteは移住計画の頭の中を綴っています。よろしくお願いします。