結論から話せ。の結論とは何か。

たまには、仕事の話を。

ビジネスマンなら耳にタコができるくらい聞いたことがある言葉。

『結論から話せ。』

以前、部下にこの要点を話しているとき、
『そんなこと考えたことなかったです。』
と言っていた。

もちろん部下は、
結論から話すようにしていたが、
ポイントは別にあったということだった。

今日はこれについて話してみようと思う。

それではいってみましょう。

結論は何なのか。

結論から話せ。というのは、
話す順番のことだと考えている人は多い。

たしかに間違いではないのだが、
不足している点がある。


部下が遭遇した問題を例に出します。

取引先のA社に問題が起き、約1,000万の負債が出るようです。
どうやら商品βに不備があったらしく、早急な対応に迫られていました。

さて、
この話を結論から話すとどうなるでしょうか。





じつは、
この時点では結論から話すことはできません。

誰に話すのかが明確ではないからです。

どういうことかというと、
営業部に説明するとき、
商品部に説明するとき、
会計部に説明するとき、

これにより結論が変わってきます。

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営業部にとって重要なことは、
どこで問題が起きたか?
です。

営業部の思考ルートは、
どこで、いくら売れたか?
だからです。

よって、この場合、
A社に問題があった。
を結論にする必要があります。

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では、商品部ではどうでしょうか?

商品部にとって重要なことは、
何の商品で問題が起きたか?
です。

商品部の思考ルートは、
何の商品で、いくら売れたか?
だからです。

なので、商品部へは、
商品βに問題が起きました。
を最初に持ってくる必要があります。

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さて、経営部では…?

そうです。

1,000万の赤字が出ることを
結論にする必要があります。


この部下の所属は営業部だったので、
結論はA社に問題が出たことだと
考えていました。

経営陣にも、商品部にも
同じ順番で話していたわけです。

結論とは思考ルートの入り口。

相手の思考ルートの入り口がわからないと、
相手の力を著しく下げてしまいます。

わかりやすい例を一つ出します。

ドラクエというゲームをご存知でしょうか?
スクウェアエニックスのドラゴンクエストです。

ドラクエと言えば、
回復じゅもんのホイミ。

ゲーム中、
何気なくホイミを使っていると思いますが、
あれもちゃんとプレイヤー思考ルートを考慮してあります。

魔法使いのHPが少ないので、
勇者でホイミを使いたいと考えています。

じゅもん

ゆうしゃ (誰が?)

ホイミ (何を?)

魔法使い (誰に?)

このような順番でコマンドを操作していきます。
勇者がホイミを魔法使いに使いたい。
というルートに乗せてあります。

では別のパターンはどうでしょう?

じゅもん

ホイミ (何を?)

勇者 (誰が?)

魔法使い (誰に?)

これだとだいぶ混乱するのではないでしょうか?

またはこんな順番で、

じゅもん

魔法使い (誰に?)

勇者 (誰が?)

ホイミ (何を?)

思考の出口から来られるとかなり、
イライラしますよね。

結論から話せ。
と言っているのは、こんな状態の時です。

プレゼンや資料作成、データ入力や、
ゲーム、アプリなどなど…

この思考ルートを考慮していないと、
ものすごく質が悪くなってしまいます。

結論から話せ。
と教えるより、

この話題から始めろ。
と、かみ砕いた方が
本質を理解しやすいかも知れません。


それではまた。

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