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【HSP】ボクは自己主張とわがままの違いが分からなかった。

HSP、繊細さん、と言われる方から相談されることがあります。

我慢しすぎてつらい。
わがままになりたい。
鈍感になりたい。

そんな悩みに、

自尊心が足りない。
自信がない。
考えすぎ。

など自己責任論で済まされてしまうことは少なくありません。

私も何度も味わいました。


残念ながら、繊細で受け身であることで損する側面も確かにあります。

そもそもHSPが5人に1人なら、社会の主流はHSP以外の4/5人に流れるからです。
誰かのせいではなく、ただの数の力です。

さて、これを踏まえて、私の体験談をお話しします。


私は神経質なため、
不満を感じやすいですし、
傷つきやすいですし、
4/5人から見ると、めんどくさい人に当てはまるタイプです。

そんな私は、
鈍感なふりをして、
笑顔をたやさず、
陽気なキャラを演じてきました。

しかし、ときどき溜め込んだ感情が爆発することがあります。

このままではいけないと思い、コミュニケーションや対人関係について学ぶことにします。

その中で最も私が苦戦したのが自己主張です。当時の私は、自己主張とは自分のわがままを通すことだと思っていたからです。

少しだけ昔話をさせてください。

どうしてこんな考えになったかというと、親の対人関係をモデルにしていたからです。

今ならはっきりと断言できます。
私の親はコミュニケーションがド下手です。

気に食わないことがあれば、怒りによって私の主張を退けます。私は我慢するしかありませんでした。自己中心的で理不尽な親の要求に応えるしかなかったのです。

私は傷つきながらも、こんな大人には絶対にならないと誓いました。

そして、私は怒ることを禁止します。
あんな大人になるものか。と。

しかし、これが毒となります。

溜まった感情は爆発し、
怒りで冷静さを失い、
罵詈雑言を浴びせ、
人が変わったようになり、
信用を失うことも多々ありました。

それだけではありません。

怒りをぶつけている相手の、悲しさや恐怖の感情も同時に流れ込んできます。

私が怒っているハズなのに、
自分の言葉で自分が傷つけられていく感覚。
相手の不安な感情が入ってきて、頭の中がぐちゃぐちゃになります。

そして、かつての親と同じことをした自分に失望するのです。

また再び、もう二度と怒らないと誓うのでした。

さて、私の間違いは何だったのでしょうか。

怒りを禁止したこと。
感情は吐き出してもいいよ。

そんな助言をもらったこともあります。
でも、他人の勝手な判断であって私の気持ちは考慮されていません。

言い風に見えて、
本質的に見えて、
正解のように見えて、
実は、いち他人の解釈でしかないのです。

考え抜いた、私の答えはこうです。

そもそも、私は怒る以外で自分の主張を通すことを知らなかったのです。
身近には怒りで主張する人しかいなかったから。

そんな私から怒りを取り上げれば、それは自己主張を取り上げることと同じになります。

そりゃ溜まってしまう。
当たり前だ。

私はこの答えが腑に落ちました。

こうして、私に必要なことは怒り以外の自己主張の方法だとわかりました。
それはコミュニケーションを学ぶことであり、人間を学ぶことであり、他者も自分も学ぶことになりました。

ここからは私の独断と偏見です。
いち他人の解釈として捉えてください。

繊細さんや、HSPの方は、身近にいた人のコミュニケーションが下手だったのではないかと思うのです。

わがままな怒りによる自己主張しか教えてもらえず、それが嫌で怒ることを避けて、同時に自己主張も手放してしまったのではないかと。

間違ったコミュニケーションを覚えてしまい、持って生まれた繊細さがそれに拍車をかけてしまってはいないでしょうか?

繊細さんが、コミュニケーションを学ぶときに選ぶ本はわかりやすいものは避けた方がいいと思います。

テクニックやこれだけでとか、誰でもできるとか、こういった売り文句は4/5人に向けた4/5人のための本です。
1/5の人にとっては深く学べませんし、あまり役に立ちません。

なので話題の本ではなく、古くから長く読まれてる本をおすすめします。

たくさんの情報が入ってくる繊細さんは、情報の区別ができる知恵が必要だと思います。

変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。

(ニーバーの祈り)

なので成功本や自己啓発本に書かれているマインドセットではなく、学問や知恵として深く学ぶことが必要だと思います。

そして、主流は4/5人。
何もかもが自己責任ではなく、単なる数の力であることも忘れないでください。

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