本音をきく。
人の話をきく。
長いあいだ、私はこの言葉を勘違いしていました。
私は小さいころ、こんなことを言われたことがあります。
お母さん(お父さん)の言うことをききなさい。
先生の言うことをききなさい。
このきくは、言う通りにしなさい。
といった意味で使われます。
そしてもう一つ、
きく といえば、
音楽をきく。
歌をきく。
このきくは、耳を傾けなさい。
といった意味で使われます。
本来、きくという言葉の意味に、
言う通りにする。といった解釈はありません。
しかし、
前者の『言う通りにしなさい』というきくが
あまりに多すぎたため、
きくという行為が、言いなりになることと、同じ意味に捉えてしまい、
人の話をきくことは.。敗北や間違いを認めることだと思っていました。
私と同じように、
話を聞きなさいと言われると、
拒否反応や反抗心から身構えてしまう人はよく見かけます。
ただ、今ならあの頃の大人たちに言い返せます。
そもそも、聞きなさい。
という言葉は不適切だ。
なぜ私に原因があるような言い方をするのだ。
私を思い通りにしたかったら、『言う通りにしなさい』と命令をすればいい。
それをせず、あたかも私が悪いと罪の意識を を植え付けるような言い方はどうかと思う。
はっきり言おう。
それは卑怯な言い方だ。
ここで改めて、心の辞書を書きなおしておきたいと思います。
人の話をきく。というのは、
歌をきく。
音楽をきく。
といったきくと同じ意味である。
話をきく=言いなりになる。と考えていると、相手が間違ってる、私は正しい、と言いなりにならない理由を探してしまいます。
目を閉じ、相手の声を音楽のように聞いてみる。
すると、言葉に惑わされず声のトーンや声色を聞くことができます。
本音というのは言葉ではなく音である。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?