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生命の庭のお話:アケビの新芽を食べた。

このアケビは、父の妹が新築祝いにくれたものだ。亡くなる数年前に話を聞いたら、どうも切るに切れなくなった。

庭中に根を張り蔦を伸ばしている。うるさいと思うことも有るが、時に面白いと思うこともある。余り葉が茂ると切るが、毎年、庭のそこここから出てくる。親から伸びて、地に降りて根を張るようだ。また木に巻き付いて高いところのお日様を狙う。「緑のお日様争奪戦」はなかなか面白い。

土と内臓」と言う本の中で、土が植物にとって重要なものだと論じているが、もっと推し進めていいと思う。土の中で生きる「マイクロバイオーム」は植物を通じて炭水化物を始めとする多くの代謝物で満たす。

根から流れ出たその豊かな海は、マイクロバイオームを育て、またマイクロバイオームは植物の内なる海に入り込んで生きる。

葉の内側の細胞も、環境を知りながら「変異」して、地に満ちて新たな可能性を見つけるのである。

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血管の勉強をしていくと、「血管誘導因子」と呼ばれる特別な代謝物が「新生血管」を引き寄せるという。植物の毛根の伸び方と、血管の姿がにていると感じるのは僕だけではあるまい。生命の「律」とでも言うべきものがそこには有るはずであるが、お偉い先生方は考えもしない。

僕はこの庭を歩きながら、毎日そんな事を考える。

根を「はる」ということは、生命に「道」を与えることなのだろうかと思う。土中には計り知れない生命が溢れている。蜘蛛が巣を張り空気の動きさえも知るように、植物は自分のいる場所を知り、様々なものを「身体の内側の海」から滲み出して、受け取っていくのだろう。

植物は、水と微生物(マイクロバイオーム)を受け取ると同時に育ててもいるのだ。昨今の風潮では、簡単に共生という言葉を使いがちであるが、どの単位で「生命」を見るかによって全く風景は変る。

生命科学の研究者は擬人化が好きだ。人間中心に自然を見る。残念なことだ。腸内細菌が人のために働く召使いのごとく解説して、悪玉菌をやっつけるサプリを売る。

科学する心」というものは、金銭の前にはいとも儚いものである。僕もお金欲しいけど、毎日素材から食事をつくると医者が要らなくなるという話では、金どころか命が危ない。

腸内細菌が、身体の内側の生命をコントロールしているとは思えないのだろうか?下痢で電車を降りなければならなくなった時、腸内細菌に自分の行動がコントロールされているとは思えないのだろうか(笑)。実際、感染症で痒みが出ると、引っ掻いた傷から感染症の病原が外に出る。そして感染が広がるのだ。

コロナに感染するとセックスがしたくなるかもしれない(笑)。ん、俺は感染しっぱなしか。

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アケビの新芽が「1本20円だとテレビで言っていた」と妻が言うので少し摘んで茹でた。

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マユが狂ったように欲しがるようなので、茹でたものを少しやったら後でゲーゲーしていた(元気になりました)。春の食べ物は恐ろしい。

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まあ、そんなに美味しいものではない(笑)。少し前に買っていた鶏皮をじっくり炒めにして、蕎麦茹でた。

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昨日の夜のおかずと合わせて、美味しいものである。味噌汁も春のものである。

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母が時折積んできたことを思い出した。「アケビの実」も出るとは持ってきて、食べたいというものだった。

「アケビの実」の方は天ぷらにするが、さほど美味しいものではないが、季節になると時折する。食べると母を思い出す。

人は思い出とともに生きる。

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厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。