「文学フリマ東京37」と「技術書典15」に2日間連続でサークル出展した話
名前は「ZINE Community」。
メンバーと一緒に助け合いながら本を作るという「コミュニティ出版」の構想を立ち上げてから3ヶ月ほど。
まさかこの短期間で、メンバーを募り、どんな本を作るか話し合い、実際に執筆を行い、表紙を作り、印刷所へ入稿し、東京の即売会で本を販売するなんて、一体誰が想像したでしょうかw
しかも、コミュニティで本を1冊作ったというわけではなく、私を含めてメンバー3人がそれぞれ1冊ずつ本を完成させているのがスゴイ。
まさに奇跡!
そして、勢いそのままに突入した即売会はどんな感じだったのか、簡単ではありますがまとめておきます。
文学フリマ東京37に参加!
ZINE Communityとして、初めてサークル出展する即売会が「文学フリマ東京37」でした。日程は2023年11月11日(土)で、場所は東京流通センター(TRC)です。我々の出展ブースは第二展示場になりました。
東京モノレールに乗って「流通センター駅」で降りると、すぐに即売会のポスターが見えてきます。
10時30分頃にサークル出展者の入場が始まるということだったので、コミュニティメンバーと10時くらいに待ち合わせていたのですが、すでに行列ができてました。
しかも、ちょっと前の方には一般入場者の列まで。。12時開場なので、まだ2時間くらいあるんですが。
会場の中に入ると予想よりも大きな空間に、びっしりとブース用の机がならべられていました。
今回は想定以上の出展参加希望者が殺到したらしく、通常よりも机と机の間隔を狭くして少しでも多くの出展者が入れるようにしたそうです。
ただ、それでも参加できない出展者が多数いたようなので、私たちはかなりラッキーだったと思います。
ZINE Communityのブースがこちら!
あとは本を販売できるように設営準備をするだけです。
机の下にあるダンボール箱は、印刷所から製本して届けられた本が入っています。
今回はメンバーの3人がそれぞれ作りたい本を頑張って作ったわけですが、製本になっている状態は…見るのも触るのもこのときが初めてなんです。
「ちゃんと本になってるぅ〜!!」
箱から開けて本と対面する感動は今でも忘れられません。
なんというか、完成している姿を見て安心感とワクワク感が一緒に感じられる瞬間でした。
本の概要などについては、文学フリマ東京の公式Webカタログをぜひチェックしてみてください!
↓↓
初めて頒布する本に関しては、別のブースに見本誌として提出する必要があるので、専用のシールを貼り付けて1冊ずつ見本誌にしておきました。
そして、出展ブースはこんな感じに!
前面の大きなポスターは、前日に思いつきで急遽コンビニで印刷(A3)したんですが、わりといい感じにアピールされていて良かったです。
ブースの準備ができたので、あとは一般参加者の入場を待つのみ!
会場内に即売会の開始アナウンスが流れたあとに、参加者がどんどん入ってきます。
そして、対面で本の説明をしながら販売をしていくわけです。
実を言うと、我々が今回つくった本はビジネス寄りのジャンルだったので、文学フリマの即売会としてはかなり珍しい部類でした。
ときどき参加者の方から「珍しい本を扱ってるね」と言われることも。
とりあえず即売会というものがどんな雰囲気なのか、メンバー全員と共有できればいいなぁというのが第一目的ではありました。
それでも、ぼちぼち売れていく本を見ながら、商業出版にはない面白さがここにはある!と感じておりました。
文学フリマ東京37では一般参加者がおよそ1万3千人ほどだったそうです。
とにかくずっと人がいた…というのが感想で、文学本の人気を改めて認識させられる1日でした。
ちなみに来年2024年の夏は、香川県で初開催されるということでこちらも要チェックとなりそうです!
そして、17時に即売会が終了となり、ブースの後片付けが始まります。
本来ならこれで「あー終わったぁ!じゃあ飲みに行くか…」となるところなんですが、我々は明日も即売会に出展することになっているので、気を引き締めつつまだ使えそうな備品などを整理しました。
技術書典15に参加!
文学フリマの翌日、池袋サンシャインシティの展示ホールDで開催された「技術書典15」に今度は参戦です!
9時30分に出展者の入場が始まるので、9時にメンバーと待ち合わせて入っていきます。
技術書典はさすがにエンジニアメインということもあり、入場証もスマホのQRコードをかざすだけです。
展示ホールDに入ると想像以上に広いことに驚く。
なんか昨日と同じくらい忙しくなりそう…というのが最初の感想。
そして、早々に出展ブースを準備していきます。
さすがに昨日やっているだけあって、ブースの準備はすぐに完了!
ちなみに、今日はZINE Communityを紹介する小さな紙も用意。昨日、何度かZINE Communityについて聞かれることがあり、パッと手渡せる名刺みたいのがったらいいよね!というアイデアをみんなでカタチにしました(こういうところがコミュニティらしいw)。
ちなみに技術書典における我々のWebカタログは以下のとおり!
(※本の購入もできるようになっています)
11時に一般参加者の入場が始まり、昨日と同じくどんどん人が増えていきます。
ただし、属性がだいぶ昨日とは違い、技術書を求めている人たちが多いので我々のブースに立ち止まって交流を深めてくれる人は昨日よりもあきらかに増えました!
また、技術書典の特徴として専用の公式スマホアプリが提供されており、素晴らしいことに「後払い決済機能」が搭載されています。
そのため、各ブースに配置されているQRコードをスキャンして、商品の「購入」ボタンをタップするだけでOK! 支払いは後日決済するという流れなのです。
そして、この決済を利用する参加者がほとんどでした。現金決済は数人ほどだったので、出展者側としてはめちゃくちゃ便利!
出展者によっては、アプリからの決済にしか対応していないところもあり、類似の即売会よりも現金派が少数だったのは印象的でした。
即売会に参加してみて
私は子供のときから「本」が好きです。
さまざまな著者が長い年月をかけて経験したことや学んだことなど、本を購入して読むだけでほんの数時間ほどで自分の知識にできるのは凄いことだと思っています。
ところが、ここ数年ほどは本屋に行っても、Amazonで新刊をチェックしていても「面白そう!」とワクワクすることが少なくなっていました。
商業出版って、やはり出版社が売れそうな本を取捨選択してマーケティングしていくわけで、どうしてもトレンドに左右されやすい。
出版業界の市場規模は1兆円を超えているものの、全体的には下がり気味なのでいろいろ悪戦苦闘しながら本が生み出されている印象があります。
でも、文学フリマや技術書典などの即売会で頒布されている本は、そもそも考え方が商業出版とまったく違う!
個人的にもっとも感じるのは著者の「情熱」です!!
私は今回の即売会で出展者として参加していたので、他の方たちの作品をじっくりと吟味はできていませんが、それでもワクワクする本をたくさんゲットしました。
なかでも特に印象的だったのが「お冷」の本!
文学フリマでゲットしたのですが、ちょうど私たちのブース前に配置されていた出展者さんでした。
お店ごとにまったく違う「お冷」の提供方法や、その背景にある文化・価値観、一般の方から収集したアンケート調査の結果など、読めば読むほど深い考察とユニークな視点に面白くてワクワクが止まりませんでした。
著者のハンパない「情熱」がこの1冊に込められているのが感じられるとともに、本屋さんでは絶対に出会うことのなかった作品でもあります。
そして、即売会が面白いのは著者と交流できるという点にもあるわけで、自分が感動した本について世界で一番詳しいその著者と直接話せるのは貴重だと思います。
即売会は行くだけでも楽しいのですが、自分が「情熱」を持って取り組んでいることを1冊の「本」にして世の中の人たちと共有できるのは唯一無二の経験になります。
大げさに言えば、人生を豊かにする良いきっかけにもなるのではないでしょうか。
もし本づくりを1人でやるのが不安だとか、仲間と助け合いながら本を作りたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひ私たちのコミュニティを訪れてみてください!
定期的に即売会にも出展しているので、その機会にでもぜひお話を頂ければうれしいです。
ちなみに当コミュニティメンバーも記事を書かれておりまして、本づくりの過程を体系的にまとめてくださってるのでぜひチェックしてみてくださいませ!
最後まで読んで頂きありがとうございました! もし記事を読んで楽しかったよーと思われたら、サポート支援をよろしくお願いします! 今後も積極的な情報発信を続けていきます!