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FC東京のオリジナルビールは「オリジナリティ」がもたらす効果を教えてくれる

いま、Jリーグがアツイ。最終節も近づき、いよいよ優勝するチームが見えてきてもおかしくない時期ですが、現時点で優勝の可能性を残しているチームが3チーム。

1位 横浜F・マリノス
2位 FC東京
3位 鹿島アントラーズ

まさに混戦です。

サッカーファンの注目を集める状況の中、私の目に留まったのがこの記事。

湘南ベルマーレが先駆けとなって取り組んでいたのは知っていましたが、FC東京でも同様の取り組みがなされているとは知りませんでした。

記事の中では成果にも触れていて、

サポーターのニーズに応えるべく、飲食に力を注いだ結果、デイゲームでは1試合で9000人、ナイトゲームでは1試合で15000人が青赤パークに来場するようになり、前年と比べてフードの売上は1.7倍に増加(記事内 一部引用)

と述べられています。

湘南ベルマーレやFC東京では、「オリジナルビール」がキーワードでしたが、今後はビールに限らずチームの「オリジナリティ」がファンを惹きつけるポイントになってくると感じています。


ファンになるきっかけは人それぞれ

サッカー以外でも何かのファンになった経験がある人は多いと思いますが、ファンになったきっかけは必ずしも誰かと一緒ではないでしょう。

例えば、最近キングダムを読み、ハマりました。もはや、続刊はまだかまだかと待ち望んでいる状態です。私は読んだら絶対にハマりにハマってしまうのが分かっていたので、あえて避けていたのですが、キングダムファンである友人が全巻持っており、強く勧めていただいたので、何巻か読ませてもらったのがきっかけです。

しかし、誰しもがこのパターンでファンになるわけではありません。今の例で言えば、以下が想定できると思います。

・書店で気になった
・芸能人がおすすめしていた
・アプリ/ゲームを見た
・映画を見た

など、様々です。ただ、多くの媒体でその媒体に合うコンテンツになって露出していたからこそ、多くの人に届き、様々なファンのきっかけを創出できたのだと思います(もちろん、コンテンツの中身が良くて始まりの媒体で人気が出た、取り上げられたのは前提としてありますが)

図解

始まりのコンテンツが必ずしも、ファンのきっかけになるわけではないのです。

このきっかけがいくつもできる今だからこそオリジナリティが重要な意味を持つと考えています。


ファンになるきっかけが多様化する中でオリジナリティが大事な理由

マーケティングに携わっている方ならよく耳にする「パレートの法則」「80:20の法則」があります。成果の8割を全体の2割が生み出している様を指します。

これをファン層に当てはめてみると

・8割 ⇒ ライト層
・2割 ⇒ コア層

上記のように言い換えられると思います。コア層の2割が8割のライト層であるファンを巻き込んで全体の盛り上がりを作り出しているのです。

コア層の献身的な活動によって、「ファン」は成り立っていると言えるでしょう。ただ、ここで難しいのが先ほど話に挙げたファンのきっかけが多様化している点です。

入口が多様なので、そのコンテンツに対して持っている感情やイメージが違うことが多いです。実際にNPSやアンケートを取っているのであれば中身を注視して見てください。おそらく、ファンになったきっかけごとに求めているものが違うはずです。

ただ、すべてに対応するのは難しいでしょうし、すべてに応えることが正しいとも言えません。要求がサービサーやコンテンツの意に沿わないことがあり得るからです。

そこで重要となるのが「オリジナリティ」です。

FC東京の例で言えば、オリジナルビールが開発された背景には「ファンのニーズ」に応えたいといった想いがあります。今まで自分たちのチーム専用の飲食物がなかったFC東京のファンにとってはとても嬉しいものだと思います。

その背景とセットであれば、ファンにとっては自慢のコンテンツであると言えるでしょうし、応えてくれたというストーリーたちが積み重なることでファンの「誇り」にもつながるでしょう。

オリジナリティがあるということは提供側の「想い」「信念」が込められているのです。

価値観やイメージを変えるのはとても難しいですが、提供側はイメージを提案し続けることはできます。「想い」「信念」をオリジナルのコンテンツを通して伝え続け、そこに共感してくれた人こそが長く愛し続けてくれる2割のファンになるのではないでしょうか。

オリジナリティこそ、どのファンとの関係を維持できる要素と言えるのです。

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