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料理が美味しければそれで良い?


いつもありがとうございます。

料理話で前職時代の事を思い出したので書いて見ます。当時、工場の資材担当が新しいサプライヤーさんから調達を始めました。その工場のパーツは問題も無く技術部としては特に絡む事は有りませんでした。

しばらくすると品質問題が発生して、品質管理のメンバーが工程の確認に行きました。結果報告が我々技術にも回覧されてきたのですが、過去の品質は問題も無いし、中堅企業で取引先も大きな企業が連ねているのでそんなに問題はないと思っていましたが、品質管理のメンバーでは手に負えないという事で技術部が出動しました。


とは言っても部下は忙しいので私が地方まで行き、工程監査を行いました。初めての工場で、工場の入り口から綺麗に整備されており、事務所に入ると多くの人の元気な挨拶がありました。

応接室で品質についての話を聞き、工場を資材の受入側から物の流れに沿って確認をしました。生産が多く、使用する機械も多く、使用する薬品も多く要所に外国人労働者もいて現場は大忙しに動いていました。


通路は確保されていますが、色々な仕掛品のちょい置き、工程飛びの可能性も多く段替え時の前の半端品が無造作に置いてあったりと同じようパーツを数でこなしている事もあるので、間違えをおこす可能性も感じました。

1時間ほどの工程確認を行い、応接に戻り、美味しいコーヒーを頂きながら工程確認の結果について話をしました。工場長以下数名が話を聞いて頂いたのですが、工場長いわく『分かっています』と!生産が多く工場も狭く、なんとかやりくりをしているという事でした。


そして工場長の最後のお言葉にはショックを受けました。

厨房が汚くたって、料理が美味しければ良いじゃないですか?


つまり工場が汚くたって、品質が良ければ良いじゃないですか?
という事です。


その考え方分かります、しかしどんなに料理が美味しくても汚い所から作る物は見た目が綺麗でも、綺麗に見える中身は実は汚いと思います。違いますか?しばらくは問題ないかも知れませんが、一旦問題が発生すると収拾のつかない事になるかも知れません。

従業員やその家族、サプライヤー工場にその従業員や家族、お客様の会社や従業員にその家族などの命(生活)を預かっている御社の社会的役割は思っている以上に大きいと思います。料理さえ美味しければ・・という考えは捨てて、美味しい材料を常にそろえて、誰が作っても美味しいと言われる工場に変えませんか?


このようなお話をしたところ、その後のこの工場は大きく変革して現在でもお客様の信頼の元生産活動を頑張っています。

いまでもアドバイザーをしています!!



いつも最後までありがとうございます。



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