仏教に学ぶ生き方、考え方「自分と他人の利益は両立するのか?」
皆さんは誰のために、日々仕事やスポーツや勉強をされていますか?
そう聞かれると「自分のためだよ」と答える人がほとんどだと思います。
「誰かのために」という人も「人のためになれば、きっと自分に利益が返ってくる」と考えるからそう思えるわけです。
では「自分の利益」と「人の利益」をどちらも同時に得ることはできるのでしょうか?
自分の利益だけを追い求め、心をなくしている人を「我利我利亡者」(がりがりもうじゃ)と言います。「自利」「利己」とも言いますよね。
修行は実は「自利」です。自分が悟りを開くために修行し、悟りを開けばそれは自分の利益になりますよね。
でも、同時に悟りを開いて人々を迷いの世界から救えればそれは「利他」になります。
そういうふうに「自利と利他」は実は両立するのです。
例えばスポーツの場面では、「自分が活躍する」ということと、「チームのみんなが活躍する」ということと「応援しているみんなが喜ぶ」ということが、同時に起こるわけです。
でもその気持ちになるには「チームの誰かの活躍」を「自分の活躍」のように喜ぶことができる関係性が必要です。
ライバルは、「競争相手」というより「活躍をサポートしあえる仲間」になるんですね。
仏教の「自利利他の精神」は、実はいろいろな場面で使えそうだと感じています。
☆今日の一句☆
利己よりも
利口になろう
仲間なら
(※ダジャレ危険)