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【哲学とは世界の見方を鍛えることでもある】潜在意識読書術24

世界は欲望で渦巻いている。多かれ少なかれ、誰かが、何か意図を持って、どこかに導こうとしている。
なぜ?
導く人の利害関係があり、そこのプラスになるように、
意図されているということがあるから。

世界はそれほど、善意では満ち溢れていない。
そういう前提で見た方が良さそうだ。

世界とは?
それくらい大きく思考対象を広げた哲学は、どうだろう?
構造主義の後くらいから広がってきたのかな?
スタートは、ヴィトゲンシュタインあたりなのかな。
世界は誰かの意図、解釈により成り立っている。

すごくひとことで言うと、そういうことに気付けるかどうか?

そこが、哲学の役立てる場所なんじゃないかと思う。

哲学って元は、それぞれの科学の土台になるものだった。
でも、一時期視野狭窄というか、酷く蛸壷化したというか、考え方を正確に記載しようとするあまり、一見、言葉遊びのようななんとも言えない世界に埋没してしまった。そんな印象を受ける。

今、面白いのが、マルクスガブリエルじゃないかと思う。

流行する哲学思想と今はつながっている。

マルクスガブリエルが、トレンドになったのは、今の時代の空気とつながっているから。

時代の空気。

おそらく、ものすごくひとことで言うと。

「ダメなんじゃないか」
とか
「自分にはできないんじゃないか」
というネガティブな部分と、

「なんだってできる」
という根拠なきポジティブな思想じゃないかと思う。

ガブリエルは、「なぜ世界は存在しないのか」の中で、
世界とは、
すべての領域の領域、すべての対象領域を包摂する対象領域である。55
◎ 世界とは成立している事柄の総体である。51
世界とは事実の総体であって、物の総体ではない。51

事実は無数にある。
とまずいう。

また、ラカンの
「知っていると想定される主体」を人間は常に必要としている。206
という言葉から、
とりあえず、わかった体になりたがるともいう。

世界は自分も含め、誰かの解釈により、歪んでしまっている。

歪んでしまっている世界のことをガブリエルは、フェティシズムという。

「フェティシズムは,特定の対象が格別に崇拝されることではなく、およそ崇拝される対象が存在していることそれ自体にあるのです。フェティシズムは何らかの対象をいっさいのものの根源と同一化し,当の対象から、すべての人間が従うべき同一性の模範を導き出そうとします。」215

歪んでいるということを前提に、
意図と意識を持って自ら働きかける。
それが、今の時代に、哲学をするということに他ならないのではないかと思う。

何かに縛られれず、想像しうる最大の善を追求するそれが、
今の時代に、僕らに求められている世界観なんじゃないかと思う。

次回は、哲学の拡張


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