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組織心理学がよくわかる!本のご紹介

こんにちは。
今回、備忘録としてご紹介させていただくのは「武器としての組織心理学(著者:山浦一保) 」と言う本です。

組織心理学は、自分の身を守り、人を動かす武器になる。とのこと。
本書では組織に蔓延するネガティブな関係をどのようにポジティブで有益なものに変えていくか、「妬み」「温度差」「不満」「権力」「信用(不信感)」の5つのテーマで記載されています。

私自身も学びが多かった本なので、さくっとどんな内容の本かを知りたい方にも、ご参考になれば幸いです。


「妬み」をマネジメントする

人間は感情に振り回されて、非合理的な行動をとってしまう

・そのなかでも「妬みの感情」は人に破壊的な行動をとらせる力がある。
・妬みを抱えやすいのは、自分の目標を高く設定し目標に突き進むことができるタイプの人でもある。
・また、妬みには「悪性の妬み」と「良性の妬み」があり、悪性の妬みは敵意や憤怒を中心にしてつくられる不快な感情。良性の妬みは羨望などのあこがれの感情のこと。

妬みのマネジメント

・リーダーの立場から見ると、条件さえ整えれば、妬みをかけるメンバーはチームの起爆剤になる
・妬む人と妬まれる人が手を組んだ時、妬む人のパフォーマンスが大きく向上し、より良い関係性構築のチャンスが生まれる

「温度差」を埋める

上司と部下の関係は、出会った時に決まる

・上司と部下の関係性は「初期投資」が必要
・ただ、いくら初期投資をしたとしても、チームの温度差は発生する。
・特に人間関係とモチベーションの差が温度差に影響を与える
・モチベーションには、内発的動機づけと呼ばれる自家発電型の部分と、外発的動機づけと呼ばれる他力本願型の部分がある。
・組織には内発的動機づけができるような意志の強い人ばかりが集まるわけではない。
・メンバー一人ひとりの意志の強さに頼らず、チームのパフォーマンスを上げるには、「メンバー同士が刺激し合う関係性」をいかに作るかが重要。

温度差を埋める方法

①あいさつには3つの機能がある
 ・あいさつにはコミュニケーション開始の機能
 ・友好さの証を示す機能
 ・それぞれの立場と互いが尊敬し合える関係であることを確かめる機能
②ベクトルをそろえる
 ・結果を出すチームほどスローガンにこだわる
 ・メンバーに大義名分を与える
③情報共有の見直し
 ・情報を共有するだけでは人は動かない
 ・現実には異なるモチベーションの人たちが集まっている
 ・大切なのは「情報」+「熱」
④人間関係の凹凸を埋める
 ・関係性が良くなるとストレスも減るが、良すぎるとストレスが増える
 ・上司と部下の距離も近すぎる状態はベストではない
 ・また物理的な距離が離れていても、メンバーはリーダーの影響を受けて  
  いる。

隠れた不満を見つけ有益化する

期待と現実のギャップ

・不満のほとんどは、自分が抱いていた期待と現実のズレによって生じる
・大多数は不満を我慢しようとする
・MUM効果とは悪い情報を伝えたくない心理のこと
・大多数が沈黙しているとしたら、組織事故の温床となる

不平不満を有効活用する

・不満は「やる気」の裏返しであり、チームが変化するチャンス
・小さな不満を歓迎し、組織のメンバーがリスクをとって不満を表明しても大丈夫だと思えるような環境を作る
・褒めることで、メンバーのモチベーションを向上させる
・褒め言葉は金銭報酬にも匹敵すると考えられるが、的外れな褒め言葉や関係構築できていない相手に褒め言葉を使うと効果は生じず、逆効果

権力と賢く付き合う

・立場が人を作るという言葉があるが、悪い意味でもその通りである
・権力をもつほど人は自己利益に走りやすい
・自己利益になるほど、メンバーからの信頼を失う
・故にリーダーは内省する力が求められる
・メンバーがハードな方法で意見を主張するときほど、リーダーの信頼が低下しているので要注意

失った信用を取り戻す

・リーダーとメンバーの信頼関係は、互いにたった一度の利己的な行動で、あっという間に崩壊してしまう。
・信頼関係が低下したケースの半数以上は、相手に対する極めて攻撃的で陰湿、辛辣な言動によるもの。
・失った信頼関係を修復すなければならないとき、実行すべきアクションは2つある。
・一つは謝ること。怒りを収める謝罪としては、サウスウエスト航空CEOの謝罪がある。
・「謝罪を成功させる要素」とは、6つのポイントからなる。「素早く謝罪する」「言い訳をしない」「弱い立場を受け入れる」「相手の立場に立つ」「変化を約束する」「贈り物で償いのシグナルを送る」
・迷惑をかけたら謝る、もしミスをしてしまったら二度と繰り返さないと誓う。
・もうひとつは相談を持ちかけること。ある研究では、たとえ上司との関係が悪くても、上司から相談を受ける頻度が高い部下ほど、職場の仲間を手助けするという結果が出ている。
・相談には、部下自身を自然な形で仕事にコミットさせ、建設的な意見を引き出す機能がある。


以上、最後までご一読いただきありがとうございます。

以上、かなり凝縮して残しましたが、さまざまなエビデンスを元に書かれているので、なるほど・・と思う部分も多かった本でした!

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