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5か月ぶりの寄席を出たら現実が落語みたいになっていたので新作落語を書いてみた

鳴り物入り

「おい、そこの若ぇの」
「わ。わあっ」
「見慣れない顔だね。新入りかい。名はなんだ?」
「わ、わ……」
「なんだよ。さっきから『わ』しか言ってないね」
「……ワーケーション」
「ボソボソしゃべるんじゃないよ」
「……ワーケーション」
「若ぇ衆だってのは見たらわかる」
「だから名前が……」
「名前が若ぇ衆なのかい?」
「(ブツブツ)違うんだけどそういうことで……あの、ここは一体……?」
「ここは鳴り物連中の吹き溜まりさ。人呼んで、鳴り物墓場」
「鳴り物墓場?」
「鳴り物入りで華々しく世に出たもののパッとしなかったり足元すくわれたりしたヤツらが成仏できないでやって来るのさ」
「でも、ぼく、まだお披露目されたばかりで……」
「ならお前さん、生き霊だな」
「生き霊?」
「鳴り物入りで送り出されたが、世の中はお呼びじゃない。肩透かし食らって、寄る辺なく彷徨ううちにここに流れ着いたってわけだ」
「はい。まさに、そんな感じです」
「そこにいる娘も同じ匂いがする。あんた名前は?」
「お、も、て、な、し」
「お、も、て、な、しって、まだ出番が控えているじゃないですか?」
「おう、そうだよ。あんたこれから本番じゃないか」
「う、ら、も、な、し」
「確かにウラは取れてない。この先どうなるか、なんとも言えないね」
「う、ら、め、し、や」
「希望は捨てちゃいけないよ。あんたが表舞台に立てる日が来たら、思いっきり、いいとこ見せてやりな」
「あ、り、が、た、や」
「わ、行っちゃった」
「かわいそうにな。あんなに張り切ってたのにハシゴ外されちまって、宙に浮いたままだ」
「ほんとだ。浮いてますね」
「若ぇ衆、あんたもだよ」
「わわっ、ほんとだ!」
「鳴り物入りでお出まししたのに、見かけ倒しの空振り、上っ滑り、足元すくわれ宙ぶらりん。地に足つかない根なし草。浮かばれねぇ気持ちが大きいヤツほど、よく浮くのさ」
「それって、あっしのことっすか?」
「わ、上から誰か来た!」
「おう、トラ坊じゃないか。今日もよく浮いてやがるな」
「トラボーさん?」
「こいつはGO TO 三兄弟の長男、トラベルだ」
「お、新入りかい? あっしのことはトラ坊って呼んでくれよ。GO TO マイネーム トラ坊」
「GO TO マイネーム???」
「気にしなくていい。トラ坊の英語、ちょいちょいくすぐりが入ってんだよ」
「トラベルさん、今ちょうど書き入れ時ですよね?」
「YESなんだけどよぉ、世間の風当たりがきつくて、きつくて。経済回すつもりが、こっちの目が回っちまう」
「まったく災難だよなトラ坊。GO TO トラブルなんてありがたくもないあだ名までつけられちまって。どっちにしろトラ坊だがな」
「ま、あっしはまだいいんすけど、出番を控えている弟たちが不安がっちまって。疫病より人間のほうが怖いって布団かぶってガタガタ震えてますよ」
「トラベルさんの弟さんたち?」
「あっしらGO TO 三兄弟、トラベル、イート、イベントね」
「やっぱり変な英語だよ。チグハグだ」
「そうっすか? ちゃんと兄弟全員名前に『ト』が入ってるんすよ?」
「トラベル、イート、イベント、わ、ほんとですね。兄弟って感じです!」
「だろ?」
「おかしいって。動詞と名詞が混じってやがる」
「あっしは馬鹿なんでよくわかりませんけどね、プレミアムの兄ぃは物知りなんで、ちょいちょい重箱の隅をつついてくれるんすよ」
「プレミアムの兄ぃさん?」
「若ぇ衆、まだあんたに名乗ってなかったね。私はプレミアム・フライデーだ」
「プレミアム・フライデーさん?」
「あんたが生まれるずっと前に、ちょいと一世を風靡したんだよ」
「あっしもリアルタイムじゃ知らねぇっすけど、いっときは何にでもプレミアムがついたとか。プレミアム寄席。プレミアム前座。プレミアム茶殻。プレミアムはずれくじ。プレミアムがつくってだけで箔がつくんすよね」
「出す例がいちいちしみったれてるね」
「惜しかったっすねぇ。ステイホームがなかったら、プレミアムの兄ぃが今でも幅をきかせてたんすよね?」
「いや、その前から徐々に肩身は狭くなってたけどね」
「ほんと、あっしはこの疫病が憎いっす」
「だから疫病は関係ないんだよ。無邪気に傷口に塩塗らないでくれよ」
「礼には及びませんぜ兄ぃ」
「礼なんか言ってないよ。ま、トラ坊はこの通り英語も日本語もトンチンカンだけど面倒見はいいから、なんでも相談するといい」
「はい。トラベルさん、よろしくお願いします」
「ME TOOよろしくな。で、あんた、若ぇ衆っていうのかい? 随分古風な名前だね」
「いえ、違うんです。若ぇ衆じゃなくてワーケーション。ぼくも英語です」
「ワーケーション? どういう意味なんすか、プレミアムの兄ぃ?」
「そんな英語は聞いたことがないね。バケーションの間違いじゃないのかい?」
「バケーションに働くという意味のワークを合わせて、ワーケーションなんです」
「ほう、洒落かい。聞いたかトラ坊、この若ぇ衆の名前、洒落だとよ」
「どことなくシャレてますもんね。GO TO トラベルよりシュッとして、モテそうじゃねぇか。よっ、この色男」
「それが人気ないんです。駄洒落だとか親父ギャグだとかコピーライターが考えそうな雰囲気ワードだとか言われて」
「そうだ。若ぇ衆の名前、何かに似ていると思ったら、あれだ、飲みニケーションだよ」
「兄さんらがやったりとったりしながらよく言っている、あれっすね? あれの仲間だとしたら、野暮ったいっすね」
「そうやって一緒にされるとフクザツなんです。あちらは、コミュニケーションに飲み会の飲みを合わせて、飲みニュケーション。英語と日本語が混じってますけど、ぼくは百パーセント英語です。生まれだってアメリカだし」
「そうなの? ARE YOU アメリカ? そのワーケーションってのを日本に持ち込もうとして……兄ぃ、こいつ、のれん分けをしくじったんすね」
「トラ坊、あんたは英語をしくじってるよ」
「ワーケーションは、旅先に仕事を持ち込むんじゃなくて、仕事に絡めて旅をするっていうアメリカ生まれの新しい働き方なんです」
「それって芸人や役者が前からやってるやつじゃないのかい?」
「ME TOOそうっすよね兄ぃ。今は疫病のせいで減っちゃってますけど、地方の落語会とか。演芸界、最先端じゃないっすか」
「そうですよね……。お勤めの方も、満員電車で通勤するのでも自宅からリモートでもなく、第三の選択肢といいますか、行きたい場所に出かけて仕事するのもいいよねって。悪い考えじゃないと思うんですよ」
「若ぇ衆の言う通りだ」
「でもですね、偉い人がワーケーションって口にした途端、八方から袋叩きですよ」
「そりゃ気の毒だった。今はGO TO トラベルでゴタゴタしてるからね。東京は外されて、引き続きリモートだステイホームだって言われてる最中でバケーションどころじゃない。そんなときに何寝ぼけたこと言ってんだって反感買っちまったんだよ」
「だったらあっしの責任じゃないっすか。ワー助ごめん」
「謝らないでくださいトラベルさん。ぼくが不甲斐ないばかりに……」
「トラ坊も若ぇ衆も悪くない。時期が悪かったんだよ。そもそも私たち鳴り物連中は、お上がやってるぞっていう気配を見せるために生まれ落ちるわけだから、世に出た時点で役目は終えている。出落ちで消えたって文句は言えねぇ宿命なんだよ」
「わ、そんな……せつない」
「ああ、せつねぇ。それでもプレミアムの兄ぃは粘りましたよ」
「そうだな。まだトラ坊や若ぇ衆に比べりゃ、生きがいってヤツを味わわせてもらった。世の中をプレミアムに染めてるって手ごたえはあったよ。下手に持ち上げられたせいで往生際が悪くなっているのかもしれないね」
「あっしは、兄ぃの時代はもう一度来ると思ってますよ。この疫病の騒ぎが収まったら」
「ああ。もうひと花咲かせたい。心浮き立つ金曜日ってやつを取り戻したいをその大看板になりたい。そんな未練がまだこの胸にくすぶってやがる」
「わかります。ぼくなんて、浮かばれないまま埋もれちゃいそうですけど、それでもいつか、ぼくのことをいいねって迎え入れてくれる時代が来るんじゃないかって楽しい想像を捨て切れないんです」
「鳴り物ってのは、打ち出し方が肝心なんだ。誰がいつ、どうやって鳴らすか。どんなにうまい料理も出し方を間違えたら台なしだ。若い衆だって、うまく舞台に上げてもらってたら、待ってましたの声がかかったかもしれない。今じゃなくても、その日は来るさ」
「ありがとうございますプレミアムさん。生まれて来てすみませんって感じで落ちるとこまで落ちてた自己肯定感が少し上がりました」
「ME TOO元気出しなよワー助。ワーケーションって、何遍か聞いてるうちに、いい言葉のような気がして来たぜ。働き方を変えるって、いいことだよ」
「ありがとうございますトラベルさん」
「(割って入り)ちょっと待った」
「これはこれは、働き方改革の兄ぃ」
「わ、働き方改革さん!?」
「働き方を変えるのは、このワタクシのシゴトですからね」
「はい。お名前はうかがっています。今、まさに旬のお方ですよね?」
「そうです。現役バリバリ残業モリモリ。24時間、働き方改革のために身を粉にしてますよ」
「わ、大変ですね。お身体、大丈夫なんですか?」
「倒れたってやるしかないんです。このままじゃいけない、私がやらなくて誰がやるって、その一心で愚直に旗振って来たわけです。ワタクシの地道な努力が実を結んで、ここのところ一気に改革が進みました。なのに、それを疫病の野郎の手柄みたいに言われたら、やってられませんよ。そのうえ、飲みニケーションだかワーケーションだか知りませんけど、ぽっと出てきた若者に居場所を奪われるわけにはいかないんですよ!」
「わわわ、ぼくのせいで不快な思いをさせてしまい、すみません。働き方改革さんのお仕事を横取りするつもりも足を引っ張るつもりもありません」
「若ぇ衆、気にすることはない。こいつは少々肩に力が入りすぎているところがあってな」
「働き方の兄ぃこそ、ワーケーション、やったらどうです? 空気も眺めもきれいなとこで仕事したら、少しは石頭がやわらかくなるってもんすよ」
「わー、たしかに。ぜひ!」
「何事もやわらかければ良いというものでもないでしょう? だいたいプレミアム・フライデーだのGO TO トラベルだのワーケーションだの、なぜ日本語を使わないのです? 特別な金曜日、旅に出よう、地方巡業でいいじゃありませんか。耳障りのいい言葉にしてわざわざわかりにくくする意味がわかりません。では、仕事が残っていますので」
「わ、行っちゃった」
「何だったんすかね、働き方の兄ぃ」
「ときどきふらっと現れて、言いたいこと言って帰って行くんだよ。自分の存在意義を確かめたいんだね」
「はあ。めんどくさいっすね」
「まぁでも名前は大事だ。耳障りがいいってだけじゃいけない。働き方改革。確かにわかりやすい。聖徳太子の大化の改新からの流れを組む本寸法の古典鳴り物だ」
「本寸法って何すか?」
「正統派で崩していないってことだな。落語家がよく使うんだよ」
「プレミアムさんって、何でもご存知なんですね」
「当ったりめぇよ。プレミアムの兄ぃはプレミアム・フライデーにプレミアム商品券でプレミアム日本の歴史を買って読んでたんだから筋金入りだよ」
「わー、かっこいい。プレミアム鳴り物さんですね!」
「私なんかまだまだ。上には上がいるからね」
「そういや昨日、その辺で飲んでて、鳴り物界の有名人と言えばって話になったんすよ。そこで名前が出たのが醤油に赤身のレバーってやつなんすけど」
「それを言うなら生類憐みの令じゃないかい?」
「それっす!」
「確かに生類憐れみの令様は鳴り物界に燦然と輝く伝説のお方だ。ただし、俺たちとは天と地だ。歴史にしっかりと根を下ろし、大往生された」
「わしを呼んだかい?」
「わ、誰か来た」
「あなた様は?」
「呼んだかいってことは、もしや、爺さん、ショールイの兄ぃっすか?」
「左様。生類憐みの令だ」
「わ、本物、本人だ!」
「兄ぃ、ここは鳴り物墓場っすよ。レジェンドが来るところじゃないっす」
「令様、成仏なさったんじゃあなかったんですか」
「それがな、おちおち成仏してられなくなったのじゃ」
「とおっしゃいますと?」
「このところの鳴り物入りの乱発じゃよ。とくに疫病が流行ってからというもの、数がうなぎ上りじゃ」
「まったくです。ここにいるトラ坊と若ぇ衆はそのクチして」
「間髪入れずに次々と、まるで除夜の鐘だ。煩悩を打ち消すどころか、あれじゃ逆だよ。で、お上の気まぐれに民が振り回されるって話になると、決まって引き合いに出されるのが生類憐れみの令と来てる」
「確かに、令様のお名前を耳にすることが増えました」
「冗談じゃない。そこらの思いつきと一緒にされては困る。生類憐れみの令は三十年の間に何百回も発令されているのじゃ」
「ショールイの兄ぃ、話盛ってません? 二十年の間に百回て聞きましたけど」
「私がプレミアム日本の歴史で読んだのは二十四年の間に百三十五回だったかな」
「わー、誤差の範囲で、とにかくすごいですよー」
「若ぇ衆の言う通りだ。令様、十分歴史に爪痕を残していますよ。その爪の垢を煎じて飲ませていただきたいもんです」
「ME TOO GO TO 爪の垢っす。ショールイの兄ぃ、浮かばれねぇのはあっしらに任せて、GO TO 成仏っす」
「わしはいいが、お父っつぁんが浮かばれないのじゃ」
「令様のお父様と言うことは、生類憐れみの令の生みの親、徳川第五代将軍綱吉様?」
「ああ。あの方は世間の風当たりをわしと一緒に受けてくださった。将軍の座を明け渡すまで、わしと定めを共にしてくださった」
「しかし兄様、生類憐みの令はどんどんおかしなほうに行っちゃいましたよね?」
「数十年、数百回の間には首を傾げるお触れもあった。だが、根っこには赤ん坊やケガ人、命あるすべての者へのいたわりがある。お父っつぁんは本当に優しいお方じゃった。雨に濡れている捨て猫を拾って、学ランの懐に入れちゃうんだから」
「生類の兄様、さすがに徳川の時代、学ランはなかったかと」
「ね、話盛り過ぎぃ。プレミアムの兄ぃも思ったでしょ?」
「(近づいて)今、プレミアムって言ったかい?」
「言ったっす。あ、いつも半袖に短パン、カジュアルないでたちの兄さんっすよね?」
「自分、見ての通りカジュアル・フライデーって言います。あ、反応ないですね。そういうのがあったんですよ。90年代に」
「はじめましてフライデー先輩。私……」
「知ってるよ。プレミアム・フライデー君だろ? いやー、会いたかったよ。君が鳴り物入りで出て来たとき、フライデーつながりで自分のことを思い出す人がいるかもって思ったけど、見事にいなかったね」
「どうもすみません。私のほうは先輩のこと存じ上げなくて」
「なんでも知ってるプレミアムの兄ぃにも知らないことがあるんすね?」
「私が先輩のお名前を知っていたら、フライデー同士でコラボなどできたかもしれないのに、なんかすみません」
「いいのいいの。君はプレミアムなんだから、もっとふてぶてしくっていいんだよ」
「ほんとすごい兄ぃなんすよ。何でも知ってるんすから。歌番組に一回出ただけで消えたアイドルとか」
「トラブル君だっけ? 君、失礼に失礼を重ねてる自覚あるのかな?」
「そんな大層なもんじゃないすけどね。こりゃどうも」
「ほめてないよ。馬鹿なのかな?」
「カジュアル・フライデーって、名前聞いたら馬鹿でも意味がわかって、いいっすよね。こいつ、意味わかんないっすよ。ワーケーションっていうんすけど」
「わ、なんでぼくの名前引き合いに出すんですか? トラベルさん、ひどくないですか?」
「若ぇ衆、気にするな。アメリカに行って笑われるのは、トラ坊のほうだ」
「プレミアムの兄ぃ、そんな殺生な!」
「殺生はいかん! 殺生は許さん!」
「ほら、トラ坊が殺生なんて言うから、生類の令様の気が高ぶっちゃったじゃねぇか」
「違うんすよ。プレミアムの兄ぃがあっしにケチつけるから」
「若ぇ衆をなぐさめたんだよ」
「元はと言えばトラベルさんが、ぼくの名前を引き合いに出したからですよ」
「あっしはカジュアルの兄ぃをヨイショしようと思って」
「君、全然ヨイショになってないよ」
「まあまあまあ、内輪もめはやめて、ここはひとつ、プレミアム仲直りといこうじゃないか」
「ずいぶん不満が溜まっておるようじゃな。だが、わしらが不満をぶつけるべき相手は、仲間ではない。安易に鳴り物入りを乱発するお上じゃ」
「ショールイの兄ぃの言う通りっす」
「そうだそうだ。カジュアル鳴り物反対!」
「プレミアムに取り扱っていただきたい!」
「わー、同感です!」
「鳴り物入りで世に送り出すからには、これで良いのか、これを出したら民がどう思うのか、思いを巡らせねばならぬ。そして、ひとたび世に出したなら、しっかりと役目を果たせるよう見守り、見届けなくてはならぬ。犬や猫を飼ったら最後まで育てなくてはならぬのと同じじゃ」
「さすがショールイの兄ぃが言うと説得力あるっすね」
「よし、仲間の皆ども、行くぞ。これ以上無闇に世の中をかき回すことのないよう、われら鳴り物入りの無念を訴えるのじゃ」
「ついて行きます令様。プレミアム直訴ですね」
「わーい、行きましょう!」
「(近づき)オイラもひとつ、ハッ、連れて行っておくんなせぇ(見得を切る)」
「COME ONよし来たクール・ジャパン。GO TO 国会議事堂!」

「うわっ。なんだなんだお前たちは! わあわあうるさいよ。こら、一斉にしゃべるんじゃない。一人ずつ順番だ。横入りはいけないよ。股ぐらくぐるのもやめなさい。うん、うん、持ち上げられてハシゴ外された……悔しい、空しい、馬鹿馬鹿しい……飯が喉を通らない……通じがつかない……夜も眠れない……昼も眠れない……」
「大臣、ちょっと大臣! 国会中に居眠りしないでください。これ全国に生中継されていますよ」
「(ハッと目を覚まし)なんだ夢か」
「大臣、人の話聞かずに熟睡してたんですか?」
「熟睡しているように見えたかもしれないが、熟考していたのだ」
「ヘリクツだけはご立派で。居眠りなさっている間に、大臣の不信任決議案が賛成多数で可決されました」
「それは寝耳に水だな」
「鳴り物入りで大臣に就任されましたが、とんだ看板倒れでした」
「鳴り物入り! そうか、こうしちゃいられない!」
「大臣、どこへ行くんです?」
「ちょっと仲間に愚痴聞いてもらって来る」

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言葉遊び好き。スキ、コメント、引用歓迎。遊びに行く目印に。 https://facebook.com/imaimasako1
コメント (4)
テンポいいわー🤣
わーい、一番乗り!ありがとうー。
はじめまして。子供にと買った落語絵本がとても面白くて、落語の世界が少し気になりはじめたところです。くすくす、にやにやしながら最後まで読んでしまいました。とっても面白かったです!
Paprikachordさん、はじめまして。見つけていただきありがとうございます。とてもうれしい感想をいただき、ほくほくしています。落語絵本をきっかけに落語の世界に興味を持たれたのですね。わたしの少し前のnoteにまとめてある鈴本演芸場のYouTube寄席配信、7月いっぱいまで見られます。落語だけでなく彩り豊かな芸が繰り広げられ、楽しいです。
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